KOYAMAIKE RESEARCH CENTER

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湖山長者

高草郡の湖山の里に、赤坂の長者と呼ばれるたいへん大金持ちの長者が住んでいました。
この長者は、他のどの長者よりも、たくさんの田畑を持ち、宝物もどっさりと蓄えていました。


さて、長者のやしきでは、毎年のように田植えがあります。
今年も、長者の村では、村人みんなで田植えを一日で終わらせるのがならわしです。
ところが、田植えの最中に、子供を逆さに背負ったサルを見つけ、田植えをやめ、腰を伸ばしてそれを見ていた。




すると、いつもは日暮れまでに終わるはずの田植えが、
お日様が西の空へしずみそうになっているというのに、まだ大分残っているではありませんか。

「これはたいへんだ」

長者は、いちばん大切にしている金の扇を持ち出し、
沈みかけている太陽に向かい、扇を招きながらこういいました。

「太陽よ、いっときの間戻ってくれ」



するとどうでしょう。西の山へ沈みかけていた太陽が、ふたたび上りはじめたではありませんか。
こうして、無事に長者の田植えは、いつものように一日で終えることができました。

ところが、あくる日。

長者が自慢の田んぼに行ってみると、
昨日植えたばかりの田んぼが一夜のうちに大きな池となり、まんまんの水をたたえているではありませんか。



人々は、長者がお日様を招いた罪で、大切な田んぼが池にかえられたとうわさするようになりました。
その池が、ここ、湖山池なのです。

参考出展   鳥取県教育センター 研究紀要第34集 
鳥取県野外学習テキスト「湖山池とその周辺」


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