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− 目次 −
◆鹿野まち普請の作法
はじめに
1.まちは大切な共有財産
2.「まち普請の作法」を作った目的
3.鹿野の歴史
4.街なみ環境整備地区鹿野の位置づけ
5.住まいのつくり手・住まいの手の留意点
-コラム 鹿野城下地区地価
6.まちなみ参考図集
6-1.矩計(断面)
6-2.天空率はまちなみ形成の重要な要素
6-3.格子戸
6-4.腕木
6-5.持送
6-6.床下換気口
6-7.車庫の目隠し
7.鹿野まちなみ整備による事例
あとがき
◆資料編
◆写真編
◆まちなみマップ編
 
●まち普請の作法を作る会
●特定非営利活動法人
 いんしゅう鹿野まちづくり協議会
●鳥取市鹿野町総合支所地域振興課

〒689-0405
鳥取県鳥取市鹿野町鹿野1517

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1.まちは大切な共有財産
 それぞれの地域には、そこならではの固有の歴史、伝統・文化があり、同じ地域は二つとないのである。鹿野は鹿野ならではの歴史、伝統・文化があり、その地域の総体を称して「鹿野らしさ」と云うのではなかろうか。地域の自然環境そのもの、気候・風土に対応した様々な工夫や歴史的な地域の位置関係、地域の特産物を利用した産業などあらゆるものが綴じ込められて、かたちづくられているのが「まち」ではなかろうか。
 その「まち」を構成する家並み・まちなみはここでいう歴史、伝統・文化に裏付けられた人々の共有する膨大な記憶、慣習が形となって現れているのである。知らず知らずのうちに自然と歴史が一体となって地域環境をつくりだしてきている。また、数量化しづらいその歴史的、文化的なまちは、住民の心にやすらぎを与え、訪れるものにホットした安心感を与える。
 何気ない、当たり前と思っている日常の空間に込められた、鹿野の歴史的な地域性を大切にし、過去からの伝統・文化を次世代に引き継いで行きたいものである。

 山城の国から来たとされる大工棟梁によって建てられた家には、当時理想とされた京普請の技術を使ったものが入っているのではなかろうか。いずれにしても、洗練され、磨き抜かれた造形をこの地域の様式美として残し、地域に調和した工夫を加え、伝えていかなければならない。そこにこそ、地域の自慢できる、イメージ本物の歴史、伝統・文化がある。これは個人個人の私有を越え、時間を超えた地域の共有財産である。
 ここに、その本物の伝統・文化を活かした地域の共有の財産としての「まち普請」の指針を定め、「まち普請の作法」を地域住民みんなで取り決めて、整備をすすめようとするものである。