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子どもの人権問題について


1 現状と課題

 

 少子高齢化に伴い、日本では年々子どもの数が減少して、核家族化の進行も、地域社会と子どもの接点を少なくしている要因の一つになっています。

 

 また、子どもに十分な時間とお金をかけられない保護者の存在にも、社会の関心が向けられるようになってきています。

 

 子どもの貧困率は、平成27(2015)年の「国民生活基礎調査」の結果、平成24(2012)年(前回調査時)より、2.4ポイント低下し13.9%となりましたが、ひとり親家庭、とりわけ母子世帯では、80%を超える家庭が「生活が苦しい」と回答しています。

 

 社会環境の変化は、そのまま子どもたちの生活へつながり、コミュニケーションの形も変化し、これまでにないストレスに子どもたちはさらされています。

 

 児童虐待については、平成12(2000)年に「児童虐待の防止等に関する法律」が制定され、さまざまな取り組みが進められてきました。

 

 同法は、平成16(2004)年に施行され、現在までに3回の改正が行われましたが、この間、児童虐待が子どもの人権を著しく侵害し、その人格形成に重大な影響を与えること、この法律に児童の権利・利益の擁護に資することが明記されました。

 

 そのほか、児童虐待を発見した者が通告する窓口が市町村にも拡大されるなどの整備、また、発生予防から自立支援まで一連の対策のさらなる強化等を図るため所要の措置を講じられることなどが加わり、取り組みが強化されてきました。

 

 保護者は「虐待」ではなく、「躾(しつけ)」と考えている場合が多いこと、また「放任主義」と「ネグレクト(※1)」の区別が十分でないことなどから、乳幼児健診、保育所、幼稚園、学校などでの早期発見がますます重要になっています。

 

 また、平成25(2013)年には、「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が制定され、児童扶養手当の増額や給付型奨学金が創設されるとともに、学習支援やこども食堂などの取り組みも広がってきました。

 

 そして、平成28(2016)年6月の「児童福祉法(昭和22(1947)年)」改正では、すべての児童が適切に養育される権利を有することなど、児童の福祉を保障するための原理が明確にされました。

 

 さらには、市町村における妊娠期から子育て期まで切れ目のない児童相談体制を強化し、虐待の未然防止や早期発見を中心とした取り組みにより、保護者を支援していくことも示されました。

 

 また、平成25(2013)年9月に施行された「いじめ防止対策推進法」により、いじめの定義や基準が明確に示されたことで、相談窓口の充実や実態の顕在化に大きく貢献するとともに、子どもの育ちが保護者のみの責任ではなく社会の問題であるという意識の高揚にもつながりました。

 

 「市民意識調査」の結果を見ると、「あなたの周りにおいて、次のような人権問題があると思いますか」との問いの中で、子どもの人権問題に関する項目では、「あると思う」と回答した人は、全体で28.5%でした。

 

 また、子どもに関する人権上の問題について、「特に問題になっているものは何か」という設問に対し、「保護者による子どもへの暴力や育児の放棄などの児童虐待」と回答した人が全体で65.6%と最も高く、次いで「子ども同士の暴力や仲間はずれ、無視などいじめ」が53.8%となっています。

          

 児童虐待の発生予防、子どもの保護や支援、保護者支援など、まだまだ多くの課題が残されているのも現実です。児童虐待が子どもの命や心身の発達及びその後のいじめや不登校への関連性があることから、関係機関が連携して早期発見、早期対応に努めるとともに、安心して子育てができる社会環境の整備や相談体制の充実を図るなど、子どもの最善の利益を保障するという視点で施策を推進していく必要があります。

 

 平成6(1994)年、日本が批准した「児童の権利に関する条約(以下「子どもの権利条約」という。)」では、すべての子どもたちが、成長の過程で必要な保護・援助がうけられることを前提に、子どもを一人の人格、子どもが権利の主体であることを認めています。

 

 「子どもの権利条約」の理念を遂行するためにも、保護者を虐待に向かわせない、安心して子育てができる社会環境の整備、すべての子どもが安心して過ごし、学ぶことのできる学校環境づくり、安全な地域社会づくりが求められています。          

 

 

 

2 施策の推進方針

 

 すべての子どもは、社会の大切な一員であり、心身ともに健やかに成長し自己実現を図っていく権利があります。子どもは大人の所有物ではなく、個人として尊重されなければならないという考えを共有し、教育・啓発を推進していきます。

 今後とも「子どもの権利条約」の趣旨と内容の普及・啓発と実現に努めるとともに、「次世代育成支援計画対策推進法」による「鳥取市次世代育成行動計画」に基づき、施策を推進します。

(1)本市の子育て支援事業や母子保健事業を進めるなかで、保護者の育児不安の解消や育児支援など、子どもが心身ともに健やかに周囲から愛されて育つよう環境の整備を推進します。

 

(2)子どもが家庭や保育所・幼稚園・学校、地域の中で人格や個性が尊重され健やかに育つよう、地域や関係機関との連携を図るとともに、子どもの人権について「児童福祉週間(5月5日~11日)」や「児童虐待防止推進月間(11月)」などをとおして啓発活動を行います。

 

(3)児童虐待の未然防止や早期発見を中心とした取り組みを積極的に進めるため、相談窓口の充実と情報提供を図るとともに、「鳥取市要保護児童対策地域協議会」を活用し、関係機関と連携して早期発見に努めるとともに、必要な支援活動を行います。

          

 

(4)家庭や地域が一体となって地域ぐるみで子どもを育てるとともに、子どもの人権を守る社会全体の風土を醸成していきます。

 

(5)保育所・幼稚園・学校において、「子どもの権利条約」を踏まえた、保育・教育内容の充実、保護者への啓発、職員研修などの施策を推進します。

 

(6)いじめ防止、いじめの早期発見、早期解決を図るため、いじめ防止教育の推進と支援体制を整備します。

 また、人命に関わるいじめの重大事案に対しては、教育委員会と協議の上、必要があれば第三者委員会を設置し、解決に向けた対策をすみやかに行います。

 

(7)子どもの人権感覚を養い、いじめ問題など身近な問題に向き合い解決していくための創造性や連帯感を育てていくとともに、自己肯定感を育む人権教育を推進します。

 

(8)不登校やひきこもりの子どもが、将来に希望を持ち、生きがいを見い出せるよう、関係機関や民間団体と協働し、相談体制の充実など支援体制の整備をさらに推進します。

 

(9)「こども食堂(※2)」の取り組みについては、全中学校区での展開を視野に、困難を抱える家庭の発見、支援を進めます。

 

 

 

※1 ネグレクト

 幼児など社会的弱者に対し、その保護、養育義務を果たさず放任する行為をいう。

 

※2 こども食堂

 経済的な事情などにより、家庭で十分な食事がとれなくなった子どもに、無料もしくは安価な食事や居場所を提供する活動。

 

 

 

★平成29年3月に「鳥取市子どもの未来応援計画」を策定しました!

 この計画は、子どもの貧困対策を総合的に推進するものです。

 詳細は以下よりご確認ください

 ⇒「鳥取市子どもの未来応援計画」のページへリンク

 

 

 

★法務省のホームページでも、子どもを取り巻く様々な人権問題が紹介されています。

 ⇒法務省ホームページへリンク

 

 

 



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