Tottori City News Letter   
とっとり市報2013年4月
    

シリーズ元気です Vol.133

書道パフォーマンス
~一筆に込められた思い~

鳥取東高等学校書道部
第5回全国高校生書道パフォーマンス大会優勝
鳥取東高等学校書道部


日本一に輝いた書道部

 「よろしくお願いします!」
 威勢のよい掛け声とともに、華やかな衣装を身にまとった女の子たちが、筆をとり、大きな紙に向かいます。
 今はまさに書道パフォーマンスブーム。平成20年からは、全国高校生書道パフォーマンス甲子園が、毎年愛媛県で開催され、多くの観客を沸かせています。
 鳥取県立鳥取東高校は、現在部員27人。書道パフォーマンス甲子園には平成22年から出場し、3度目の挑戦となった昨年は、全国32校の中で、見事優勝を獲得しました。
 生徒たちを指導する言水(ごんすい)さつき先生は、顧問を務めて10年になります。「書道を通していろいろな人と出会います。その中でつらい経験もしますが、それらをエネルギーに、たくましく生きていけるように」と、書道の技術だけでなく、生徒の将来のことも考えながら接しています。
 部長の博田理紗子(はかたりさこ)さんが書道を始めたのは高校に入学してから。部活動説明会で先輩たちが披露するパフォーマンスに憧れたことがきっかけでした。初めは見よう見真似だったという博田さんですが、仲間と切磋琢磨し、全国公募の作品展にも入賞できるようになり、昨年の甲子園にはメンバーにも選ばれました。

 第5回全国高校生書道パフォーマンス甲子園
「第5回全国高校生書道パフォーマンス甲子園」の優勝作品を
ガイナーレ応援書道パフォーマンスで鳥取の人たちに披露

一人じゃできないから

 書道パフォーマンス甲子園は、10人程度の選手が、6分間の中で、縦4メートル×横6メートルの紙に作品を書き上げます。テーマがないため、作品はゼロから考えて作らなければなりません。「書を通して何を表現し、何に挑戦したいのか、そのコンセプトを決めるときが一番苦しいです」と語る言水先生。生徒に何度も問いかけ、作品にかける思いを明確にしていきます。「みんなが同じ気持ちというのは難しいけど、みんなで頑張りたい」と博田さん。中心となって部員を引っ張ったり、みんなを後押しする役になったりと、仲間の様子を把握しながらチームとしての成長を目指しています。
 試行錯誤を繰り返してできた作品を、体全体で表現する生徒たちの姿。これがパフォーマンス書道の一番の魅力です。「エネルギーの爆発する瞬間です。何回見てもうるっときます」と、言水先生はその意義を強く感じています。
 「作品ができて、みんなとの絆が深まったときの喜びは、一人で作品を作っているときより大きい」と博田さん。みんなで一緒にと願っている分、その喜びはひとしおです。

パフォーマンスの演出
自分たちでパフォーマンスの演出を考え、練習に取り組みます

地元で書ける喜び

 3月10日に行われたガイナーレ応援書道パフォーマンスでは、昨年の優勝作品をたくさんの観客に披露。淡墨で活き活きと書かれた「飛翔」の大文字で、ガイナーレ鳥取の今シーズンの活躍を力強く後押しました。
 また、この日は部員全員が演出に参加。この演出は「新しい季節を迎える躍動感を感じてほしい」という願いを込めて、生徒自らが考え、練習してきました。「イベントの空気は東高書道部が創る」という意気込みが伝わるパフォーマンス。作品が掲げられると、会場からは大きな拍手が生まれました。
 「地元でパフォーマンスができることはありがたく、書道を身近に感じてもらえて嬉しい」と博田さん。イベントの成功を喜ぶ一方で、応援してくれる地域のみなさんへの感謝の気持ちを忘れません。
 4月からは新入生を迎え、新たな東高書道部がスタートします。目標はもちろん日本一。いつ誰が見ても「さすが東高の書道部だ」と感じられるような部を目指して、今日も練習に励みます。


目次へ戻る このページの上部へ