シリーズ
元気です

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音楽を元気の源に
みなの心を一つに

さわやかDay(デイ)楽団

写真:中嶋さん
代表 角脇 武(かどわき たけし) さん
講師 中嶋 玲子(なかしま れいこ)さん
会計 澤田 範子(さわだ のりこ) さん

音楽で人を元気に

さわやかDay楽団は、障がい者福祉施設「さわやか会館」を拠点に活動する体に障がいのあるみなさんが結成した楽団です。もとはさわやか会館でデイサービスを受ける言語障がい者のための音楽訓練としてスタートしましたが、講座の受講生らが各家庭からさまざまな楽器を持ち寄り平成17年に楽団を結成。今では、わらべ館の「さわやかDay楽団コンサート」、とりぎん文化会館の「童謡唱歌100曲マラソン」など、大型ステージのトップを飾るおなじみの楽団に成長しました。


昨年のさわやかDay楽団コンサート

「依頼があれば、できる限り出かけたい。昨年は福祉施設やお寺の本堂でも演奏しました」と話すのは、楽団で音楽講師を務める中嶋玲子さん。中嶋さんは、保育士として働いていた時、音楽が人を元気にする力に着目。教え子が園児から障がいのある人に替わった現在も、「音楽で人を元気にしたい」との思いは変わることなく、一人一人の個性を大事にしながら、楽団を一つにまとめています。

音楽に救われ 生きる力が出た

写真:お腹が空いたらお昼ご飯!おにぎりの具は何かな?
美しいハーモニーを求め練習に励む

中学校の音楽教師をしていた角脇武さんは、55歳の時に脳出血で左半身に重い障がいを持つことに。その後、リハビリでさわやか会館の音楽講座と出会い楽団に入団。大好きな音楽に勇気づけられながら、今では楽団の代表を務めるまでに活躍しています。

「病気になってステージに立つことは二度とないと思っていました。楽団はぼくにとって最高のリハビリです」と笑顔で話す角脇さんは、障がい者用に開発された片手で吹けるリコーダーを購入し、次の舞台に向けて特訓中です。得意だったリコーダーを以前とは違う形であっても演奏できることに誰よりも喜びを感じ、その感動を多くの人に伝えたいと考えています。

★出演日程

さわやかDay楽団コンサート(要入館料)

  
とき 6月15日(日)13:30〜
ところ わらべ館

童謡唱歌100曲マラソン(入場無料)

  
とき 6月18日(水)13:00〜16:30
ところ とりぎん文化会館梨花ホール

ぜひお越しください!

人の前に立てるのは 楽団のおかげです

楽団の会計を務める澤田範子さんは、実は歌は大の苦手。「楽器の演奏なら歌わなくてもよいから」と気楽な気持ちで楽団の結成に参加し、毎日、自宅でオカリナの練習を欠かしません。親しい仲間と会える週一回の練習が何よりも楽しみだそうで、「演奏会には、小学校の時の友達も来てくれて、久しぶりに会えてうれしい。楽団に参加していなかったら、そんなこともなかったろうし、人前に出る自信もなかったと思います。そのうち歌も歌えるようになるかもしれませんね(笑)」と35年間の車いす生活を笑顔で振り返ります。


コンサートの成功に向けて「がんばろう」を三唱

みなさんに希望を届けたい

「花は咲く」「明日という日が」「上を向いて歩こう」など、さわやかDay楽団の演奏する曲目は元気が出る曲ばかり。ただ今、6月15日の「さわやかDay楽団コンサート」と6月18日開催の「童謡唱歌100曲マラソン」の出演をめざして練習に余念がありません。

「客席と一緒になって歌うのがさわやかDay楽団の良さ。もっといろいろなところに出かけて演奏したい」。団員の願いはみな同じですが車いすで乗車できるバスがない、演奏先の施設がバリアフリーに対応できないなど課題は山積しています。また、平日の公演では、仕事を休んで送迎してくださる家族の協力も欠かせません。

ある時、福祉施設で演奏を終えた団員から、「介護を受けるばかりの自分たちでも、ボランティアができた」と喜びの声が上がったことを、まるで昨日のことのように、うれしそうに中嶋さんは話します。

さわやかDay楽団の団員は現在16人。年齢も30〜90歳と幅広い世代が活躍しています。

音楽に魅せられ、音楽が持つ人を元気にする力を追い続ける、さわやかDay楽団の活動はこれからも続きます。