シリーズ
元気です

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さじアストロパーク
から世界へ
〜心の中に宇宙を〜

写真:分団メンバー

YAC鳥取アストロ分団

宇宙や科学を体験

鳥取市佐治町にあるさじアストロパーク。豊かな自然に囲まれ、晴れた日には満天の星が観察できるこの場所で活動しているのが、TAC鳥取アストロ分団です。

TAC(日本宇宙少年団)は、宇宙や科学をテーマに、体験・体感型学習を通じて未来を担う青少年を育成することを目的として1986年に設立され、全国各地に約140の分団が組織されています。

アストロ分団は、1994年のアストロパークのオープンと同時に、全国65番目の分団として活動を始めました。現在の団員は小学生から高校生までの男女39人。アストロパークで開催される星・月まつりへの参加、天体観察や団員の親睦を深めるための宿泊活動(年2回)などを行っています。

親子で楽しむ


子どもたちはロケット制作や星座観察に夢中です

9月20日から21日にかけて、宿泊活動「天体観察をしよう」が行われました。アストロパークに集まったのは、団員とその保護者合わせて32人。分団事務局の織部隆明(おりべ たかあき)さんから説明を受けた後、班に分かれてまずはロケットの製作です。

用意されたのは火薬を使用して打ち上げるモデルロケットと組立説明書。子どもたちは、説明書を見ながら自分で考えてロケットを組み立てていきます。途中、子どもから「どうすればいいかわからない」と言われたとき、子どもたちの育成指導者であるリーダーが声をかけます。

リーダーの一人、高橋昌也(たかはし まさや)さんは7年前から夫婦そろって子どもと一緒に参加しています。「最初は単に親として子どもを連れてくるだけ」でしたが、リーダー制度ができてから本格的に活動に関わるようになりました。「もともと宇宙や工作が好きで、よく星を眺めていた」と高橋さん。責任ある立場で子どもたちに気を配りながら、高橋さん自身も一緒になって楽しみます。

ロケット製作が一区切りついたら、日本屈指の103センチ大型天体望遠鏡を使った天体観察会へ。一般の方も観察できますが、団員は泊まり込みのため夜遅くまで星を見ることができます。この日は「なかなかないくらいきれいな星空」と織部さんが言うくらい、いろんな星や銀河を観察することができました。

天体観察から一夜明けて、いよいよモデルロケットの打ち上げです。ロケットに火薬を詰めて発射台にセット。「5、4、3、2、1、0!」子どもたちの元気なカウントダウンからロケットは空高く飛んでいきます。勢いよく飛んで行くロケットを見て、保護者も一緒になって楽しんでいます。

新しいことにチャレンジ

分団の結成から今年は節目の20年。中学生や高校生の団員も多くなり、「これまでいろいろな活動をしてきたが、若干マンネリ化してきた」「小学生向けの内容だと物足りないのでは」織部さんと高橋さんは言います。これまでは、天体観察や全国大会も開催される水ロケットコンテストへの参加が活動の中心でしたが、子どもたちの希望を聞き、リーダーが話し合って、子どもたちが興味を持ってくれるような新しい活動を考えています。

今回の宿泊活動では、中学生以上の団員を対象に、天体望遠鏡と市販のカメラを使った銀河の撮影会を行いました。「こんなにきれいに撮れてびっくりした」「もっといろいろ撮りたい」子どもたちの好奇心はとどまることを知りません。

また、アストロパークでの活動以外にも、今年11月30日に種子島で「はやぶさ2号」の打ち上げが予定されているため、希望者で見学に行くことも検討しています。

子どもの成長が楽しみ

「大人が子どもたちに与えられるのはきっかけだけ。その中で、宇宙や科学の分野に進んでくれる子がいたら」と織部さん。高橋さんも「小さくまとまらずに、大きく広い考えを持ってほしい」と、子どもたちの成長を楽しみにしています。

「心の中に宇宙を!」分団の活動を通して、子どもたちは宇宙のような壮大な夢を抱き、輝き続けることでしょう。