シリーズ
元気です

153

ジオパークを
まるごと楽しむ

写真:部員メンバー

鳥取環境大学ジオ部

ジオ部立ち上げ!


企画は学生が中心になって考えます

今年4月、鳥取環境大学に1つの部活が立ち上がりました。その名は「ジオ部」。名前のとおり「ジオパーク」と「部活」を組み合わせたもので、准教授の新名阿津子(にいな あつこ)先生の呼びかけにより設立されました。学生をはじめ地域の人も参加していて、現在では100人を越える部員が集まっています。

新名先生はジオパークの研究や地域での活動を進める中で、地域の人からの「もっと大学とコラボレーションしたい」、学生からの「もっと地域に出たい」「フィールドに出て活動したい」といった声を聞き、「両方をマッチングすれば面白いことができるのでは」と思いこの部活を立ち上げました。

ジオパークを楽しむ


市内で開催されたジオパークイベントに参加

「昔から京都のジオパークエリア内の海に行っていたこともあり海が好きだった」と話すのは部長の富澤亮太(とみざわ りょうた)さん。副部長の徳丸哲也(とくまる てつや)さんは、「スキューバダイビングをやったら海がきれいだった」ことから入部を決めました。ほかにも、「アウトドアが好き」、「温泉が好き」など入部のきっかけは人それぞれです。

ジオ部は、肌でジオパークを感じ、徹底的に楽しむことが活動の基本です。学生から「やりたい」と言ってきたことに対し「やればいいよ」と新名先生が後押しすることもあり、学生たちは先輩・後輩の垣根なくグループを立ち上げています。

今では、カヌーやダイビングなど外で遊ぶ『アクティビティ』、子どもたちや一般の人と理科の実験をしながらジオパークを楽しく勉強する『ジオサイエンスカフェ』の運営、地域のお祭りやボランティアに参加する『地域振興チーム』をはじめ、ロゴデザインを手がけた『デザインチーム』、岩石や地層が好きな『Team ROCK』など、さまざまにグループ分けをして活動しています。


三尾地区の遊歩道整備

地域とのつながりが、次の活動を生み出すこともあります。兵庫県新温泉町三尾地区で遊歩道整備などの地域活動に参加していると、地域の人から「但馬“牛まつり”に一緒に出てみないか」と誘われ、造形物コンテストに実物大の牛のダンボール模型を制作して出場。忙しい合間にみんなで作り上げた作品が、みごと最優秀賞を受賞しました。富澤さんは「地域の人と関わりを持ち、そこから発展していくところが楽しい」、徳丸さんは「この部活に入っていないと体験できなかった」と話してくれました。


ボランティアがきっかけで参加した“牛まつり”

フィールドは無限

活動範囲は山陰海岸だけにとどまりません。今年世界ジオパークに認定された阿蘇ジオパークや海外にあるジオパークを見に行きたいと言う学生もいるため、新名先生は自身の持つネットワークを使い学生を海外に連れて行くことも考えています。

「卒業生がジオパークに関する仕事に就いて一緒に仕事したい、一緒に活動した子どもたちが環境大学に入学してジオ部に入ってくれたらうれしい」と話すのは新名先生。富澤さんは「卒業後もジオ部と関われたら」、徳丸さんも「ジオパークを紹介できるような仕事ができたら」と言います。活動の場所やスケール、人とのつながりは一層大きくなり、ジオ部のフィールドは無限に広がっていきます。

世界を舞台に

山陰海岸ジオパークは、今年9月23日、世界ジオパークネットワークに再認定されました。「今後の活動が次の更新につながれば」と富澤さんの言葉にも力が入ります。

来年9月には、第4回アジア太平洋ジオパークネットワーク山陰海岸シンポジウムが開催されます。鳥取市でもシンポジウムの一部が開催される予定となっていて、新名先生は「ジオ部が活躍できるいい機会。ボランティアとしての参加だけでなく口頭発表もあるので、世界の学者たちの前で自分たちの活動を堂々とプレゼンテーションしてほしい」と意気込みます。

設立からまだ日は浅いジオ部ですが、山陰海岸ジオパークのコンテンツの1つとして世界を舞台に活躍する日もそう遠くないことでしょう。