2015 新春座談会 自信と誇り・夢と希望に満ちた「すごい!鳥取市」をめざして!

新年あけましておめでとうございます。
 昨年11月、本市は平成16年に合併してから節目の10年を迎え、さらなる市域の発展や中核市への移行など、さまざまな取り組みを進めています。
 今回、新市域でご活躍の3人のみなさんをお迎えして、将来のまちづくりへ向けた展望について、深澤義彦鳥取市長と語り合いました。

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地域の取り組みを語る

中野 新年あけましておめでとうございます。今日はこれからの鳥取市のまちづくりへの展望を語っていただきます。初めに市長、年頭のごあいさつをお願いします。

深澤 新年あけましておめでとうございます。「いつまでも暮らしたい、誰もが暮らしたくなる、自信と誇り・夢と希望に満ちた鳥取市」を市政の基本理念としていますが、これからもみなさまと将来に向けた鳥取市のまちづくりを力強く進めてまいります。

中野 それでは、現在精力的に活動しているみなさまの取り組みについてお聞きします。長尾さんは西部地域の地域振興や観光振興などに力を注がれていらっしゃいますが、どのようにお考えですか。

長尾 平成29年度に山陰自動車道鳥取西道路の開通・供用開始ということで、西商工会を中心にして鳥取市西いなば地域振興協議会を立ち上げ、西部地域の振興、経済の活性化をどのようにしていこうかと検討会を行いました。その中で、西道路の沿線に道の駅を作っていただこうと鳥取市にも要望しました。地方創生という言葉が使われていますが、道の駅を西部地域の創生拠点にしていきたい思いで、商工会や協議会、地域の住民と一緒になって努力しています。

中野 市長、長尾さんの西地域への思いを聞かれていかがですか。

深澤 山陰海岸ジオパークの西エリア拡大も一つの契機となり、地元で協議会を設置されてたいへん盛り上がっています。道の駅も整備方針が決定されます。方針に従い、必要な予算等も確保していきたいと思います。西道路の整備を促進していくよう、関係機関にこれからも要望していきたいと考えています。

中野 続いて、上山さんは県内初の取り組みとして幼小中一貫校の推進に力を注いでいらっしゃいます。教育の観点からまちづくりについての思いをお聞かせください。

上山 福部中学校は市内でも子どもたちが少ない学校です。福部町に学校を残したい、中学校を残したいというみなさんからの熱い思いを受け、幼稚園、小学校、中学校の10年間で一貫校を作りたい、そして鳥取市版コミュニティスクールとしてやっていこうとしています。地域でどういった子どもたちを育てたらいいのか、どういう学校を作り上げたらいいのか。地域が学校と密接につながると思いますので、とてもいい取り組みになると期待しています。

中野 地域と学校との連携という話がありましたが、いかがですか。

深澤 先般も福部町の教育を考える会のみなさんより幼小中一貫校の要請をいただき、校区審議会からもこの構想を進めるよう答申をいただいたところです。こういった取り組みを鳥取市から進めていくことに意義があると感じていて、これからも学校、教育委員会、そして地域のみなさんと進めていきたいと思います。

中野 前田さんは、佐治町では五しの里づくりや高齢者の買い物支援などの取り組みを進めていらっしゃいますが、ご紹介していただけますか。

前田 まず、佐治にある五し(※注1)という地域の宝を軸にして、自然、地域資源、歴史を中心に佐治町を盛り上げていこうと平成20年に五しの里さじ地域協議会を立ち上げました。2点目に、高齢化率が40%を超える中、さじ21が買い物の支援事業を行っています。3点目に、佐治の土産品や高齢者が栽培した野菜の直売所、かみんぐ百彩(ひゃくさい)が平成23年7月に鳥取5市の補助事業を利用してオープンしました。最後に昨年4月、4人の地域おこし協力隊が佐治に来られました。リーダー役となり地域おこしに取り組んでほしいと思います。

(※注1)五し:佐治町にある地域資源、「梨(なし)」、「和紙(わし)」、「話(はなし)」、「石(いし)」、「星(ほし)」のこと。

中野 佐治町の地域おこしの取り組みは参考になりそうですが、いかがですか。

深澤 鳥取市は平成16年11月に合併し、広い市域を有する市になりました。面積の9割を占める中山間地域に人口の50%のみなさんが居住しています。佐治町の取り組みを、地域振興の参考にしたいと思います。

前田 正人(まえた まさひと)さん

佐治町在住
新市域振興アドバイザー。農産物等直売所管理組合「かみんぐ百彩」を運営し、佐治地域における小学生などの農家民泊受け入れにも積極的に取り組んでいる。

●元鳥取市佐治町総合支所長
●(株)さじ弐拾壱 代表取締役
●五しの里さじ地域協議会会長 など

上山 弘子(うえやま ひろこ)さん

福部町在住
教育問題に積極的に取り組んできた経歴を持ち、現在は地域審議会委員及び校区審議会委員という立場で、教育の観点からまちづくりに携わっている。

●元鳥取県教育委員会委員長
●前福部中学校PTA会長
●鳥取湖稜高PTA会長 など

長尾 裕昭(ながお ひろあき)さん

鹿野町在住
NPO法人いんしゅう鹿野まちづくり協議会前理事長。鹿野町地域審議会委員としても活動し、鹿野をはじめ西部地域の魅力発信に積極的に取り組んでいる。

●(株)ふるさと鹿野 代表取締役
●鳥取市西商工会会長
●因幡街道交流会議会長 など

深澤 義彦(ふかざわ よしひこ)さん

賀露町在住
昭和53年鳥取市役所に入庁。秘書課長、市民税課長、総務部次長、行財政改革参事監などを歴任し、平成18年6月助役(現副市長)に就任。平成26年4月市長に就任。現在1期目。

司会 中野 恵理子

地域の特徴を生かしたまちづくり

中野 ここからは座談会のテーマ『自信と誇り・夢と希望に満ちた「すごい!鳥取市」をめざして』についてご意見をお伺いします。

深澤 長尾さん、高速道路網、ジオパークを活かした地域振興、従来から取り組んでいますジビエを活用したまちづくりについてお話をいただけたらと思います。

長尾 西部地域では鳥取地鶏ピヨ、生姜とかいろんな食材がありますが、どのようなもてなしやガイドができるか。観光客の満足度アップにつなげるために、地域の民間団体、観光や食の産業に従事されている方、農業の生産者とどのようにジオスポットを利活用していくのか、「すごい!鳥取市」を作るのに議論し実行していくことが、今後必要ではないかと考えています。それから、どのようにしてジビエを普及させていくのか。いろいろなものを組み合わせて、鳥取市に滞在する時間を長くする企画商品をパッケージ化できないかと考えています。観光産業をしっかりやっていくことは観光コンベンション協会の中でも議論が活発です。関係機関とよく協議しながら誘客を図っていきたいと思います。

深澤 鳥取にはすばらしい農水産物もあります。有害鳥獣もうまく活用すればジビエとして資源に変わっていきます。また、高速道路や山陰海岸ジオパークをいかに活用して観光客の誘客に努めていくことがこれからの課題だと思います。

 今、人口減少、少子高齢化が大きな課題で、各自治体が知恵と工夫をもって対応していこうとしています。女性の立場から、安心して子育てしやすい環境づくりについて、上山さんお願いします。

上山 仕事がないから鳥取に帰ってこないのではなく、このまちに住みたいから地域で仕事を探す、鳥取市で何ができるか考えてもらいたいと思います。

 小学校でも中学校でも、住んでいる地域がこんなことをしていると学習の一環で勉強しています。少しずつ郷土愛を自分たちの体に刻んでいく、その積み重ねが「大きくなっても鳥取市で頑張りたい」っていう気持ちにつながってくれたらいいと側面支援をしているわけです。子どもたちだけに自信と誇りをもってもらうのではなくて、大人が「こんないいところがあるじゃないか、ぜひ帰ってきて一緒に頑張ろうよ」って声がかけられるような地域にできたらいいなと思います。

深澤 若い人に鳥取でこれからも住み続けて活躍していただくには、雇用の場をつくることはもちろんですが、「このまちに住んでみたい」、そういう魅力が感じられるまちになっていく必要があると、一番大切な部分ではないかと思いました。

 鳥取市の発展には、中山間地域が発展していくことが必要であると考えています。地場産業をどう活性化をさせる、まちとむらの交流をもっと盛んにしていく必要があるか、前田さん、お考えがありましたらお願いします。

前田 鳥取市全体に言える課題だと思いますが、交通、地域の買い物、高齢化に伴う農地の管理、鳥獣被害、除雪など、高齢者には大変な問題です。まちづくりは、地域で考え、知恵を出し、行動することが必要です。行政に「何かしてくれ」と言っても、何を提供していいか分からないので、「これが困っているので補助制度を創設して」と地域から提言していくことが必要なことだと思います。日ごろから地域が好き、地域を守って行くと、絶えず危機感を持ってもらうことが振興につながるのではないかと思います。

 もう1つ関心があるのが、6次産業(※注2)化。自然とか、地域の利を活かした農産物、米、二十世紀梨、ラッキョウ、生姜、白ネギとか、いろんな特産品があるわけですが、付加価値をつけて販売するということを広げてほしいと思います。

(※注2)第6次産業:農・畜・水産物の生産(第1次産業)だけでなく、食品加工(第2次産業)、流通・販売(第3次産業)にも農業者が主体かつ総合的に関わり、今まで第2次・第3次産業の事業者が得ていた付加価値を、農業者自身が得ることで農業を活性化させるもの。

深澤 農産物の高付加価値化やブランド化、自分たちで提案していくというお話をいただきました。地域の特性・特色を活かしたまちづくりを求めて、地方から提案をしていくことが必要です。また、公共交通の維持確保、買い物が不便、鳥獣被害などがありますが、地域のみなさんのアイデアを活かしながら問題に対応することで、中山間地域が活力のある地域として発展していくのではないかと思います。

これからのまちづくりへの思い

長尾 道の駅を玄関口として、地方創生の小さな拠点にならないかと考えます。道の駅が生活基盤の「守りの砦」として、地域住民の方々が中心になって運営し、これからはこの拠点が、地域経済活性化の「攻めの砦」であってもいいと思います。官と民が連携する場所でもあるし、人を呼び込むことで、いろんな産業をもう一度掘り起こして、雇用の創造をつくっていくことができれば「すごい!鳥取市」ができるのではないかと、みなさんのお話も聞きながら考えていました。面白いアイデアかと思いますがどうでしょう。

深澤 各地に道の駅がありますが、従来の機能だけではなく、地域振興拠点、観光や防災の機能を付加して、守り、攻めの砦として整備をしていく動きがあります。これから整備を計画している西道路の道の駅を、そういった考え方で整備できたらいいと思いますし、従来からの道の駅も、どういった機能を追加したらいいかを、地域のみなさんと考えていきたいと思います。

上山 私は高校生と何かコラボできないかなと考えています。若い柔軟な考え方は、これからの行政、団体の中で活動していく中で大事なことで、自分たちの意見が取り入れられた、認められたことは自信につながると思います。

 観光や地域づくりには、コーディネートする人や団体が必要だと思います。観光客が来られたら、「ようこそいらっしゃいました」と言って、おもてなしの心を持つような意識改革を進めていきたい、自分たちの地域でそういう機運をあげていくことが必要になると思います。自分たちができることをして、足りないところはアドバイスや助成をいただきながら頑張っていくという気持ちになれる取り組みをしていきたいと思います。

 今年は幼小中の一貫校を具体化していく年です。みんなに誇れるような学校を作っていきたいと思っていますので、ご協力をお願いします。

深澤 地域から少しずつ意識を変えて取り組みを進めていくお話をいただきました。人は一番大切な資源であると思いますので、若い方の意見を十分取り入れていくことができる仕組みもこれから作っていかなければならないと思います。

前田 中山間地域での高齢者の見守りは充実してきていますが、密度の濃い高齢者の安否確認をするためにも、全市で買い物支援事業に取り組むことが必要です。また、買い物支援のときに困りごとや悩みごとを受け、それを受けた職員は行政や区長に伝える。行政の手の届かない部分の取り組みの必要性を私は感じていますし、より一層取り組んでいく必要があるという思いを持っています。

深澤 これから高齢化がますます進んでいく中で、高齢者の見守り、声かけをしたらいつでもお話をしていただける環境が求められていると思います。また、買い物支援についても、全市的に広げていく必要があると思いますし、何か困りごと、悩みごとがある方の相談支援体制も、これから高齢社会が到来するにあたって考えていかなければならない部分かと思いました。

中野 魅力ある鳥取市をつくるため、夢のある前向きなお話をみなさまからいただきましたが、最後に市長、感想をお願いします。

深澤 みなさんからお話をいただきましたが、これからの市政に反映させていきたいと思いますし、今こそ鳥取市から地域創生を実行していきたいと改めて感じました。鳥取市のすばらしい資源を活かして、市民のみなさんと一緒になって、自信と誇り、夢と希望に満ちたまちづくりを進めていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。

※座談会の内容は要約しています。

座談会の模様は、いなばぴょんぴょんネット(12ch)で放送します。
日時:1月1日(木)〜3日(土)6:00〜、14:00〜、17:00〜ほか