シリーズじんけんVol. 401

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パソコンや携帯電話などの普及により、多くの人がインターネットを利用したさまざまなサービスを受けることが可能になりました。その一方で、匿名性を利用した誹謗中傷や差別書き込みなどによる人権侵害も多発しています。今回は、近年深刻化している「インターネット社会における人権問題」について考えてみましょう。

ネット社会の問題点

現在、インターネット(以下「ネット」)は、多くの場合、情報の収集・発信やコミュニケーションの手段として有効に活用されていますが、その一方で、利用の際の匿名性を悪用した次のような人権侵害などの問題が発生しています。

  • ネット上への他人の個人情報の掲載などによるプライバシーの侵害
  • 特定の個人や団体・人種などを対象とした誹謗中傷や差別的な表現の書き込み
  • 保護者や教員の知らない非公式サイト(学校裏サイト)でのいじめ
  • ネット上での誘い出しにより未成年者が性的被害や暴力行為にあうなどの犯罪被害 など

ネット上では、名前や顔を知られずに情報を発信できるため、掲示板への書き込みなどでは、人権を軽視した内容・情報になりがちです。さらに、一度掲載された情報は瞬時に全世界へ配信され、掲載情報の消去や転載を防ぐことは困難です。そのため、掲示板などで人権を無視した情報を書き込まれた人は、精神的に大きく傷つくばかりでなく、将来にわたって被害を受け続けるということにもなります。

また、書き込んだ側も内容によっては、民事上あるいは刑事上の責任が問われることもあります。

ネット利用による被害状況

ネットを利用した人権侵犯事件は、ここ数年高い水準で推移しています。法務省には、「動画投稿サイトに(申告者の)子どもが同級生からいじめを受けている様子の動画が複数掲載され、精神的な苦痛を被っている」や「掲示板に被害者を特定できる内容を記載した上で、『職場で迷惑な存在である』と誹謗中傷する書き込みがされた」などのプライバシー侵害と名誉棄損に関わる相談が多く寄せられています。

被害にあってしまったら

法務省の人権擁護機関(地方法務局など)は、人権侵害を受けた人からの相談をもとに被害の救済を行っています。ネット上の掲示板などでプライバシーの侵害や差別的書き込みなどの人権侵害を受けた場合は、情報の発信者や情報を掲載している掲示板の管理人、プロバイダなどに記事の削除要請をすることができます。

被害者自らが掲載内容の削除を求めることは困難を伴うため、法務省の人権擁護機関などに相談し対処しましょう。

人権侵害を防ぐために

忘れてはならないのは、インターネットを利用する向こう側には、私たちと同じ人間がいるということです。ネット上の掲示板などの利用にあたっては、常に書き込みの相手や読み手に配慮することが大切です。

また、氏名や顔写真など個人情報の掲載には十分留意することはもとより、正しいルールと知識を身につけ、マナーを守って利用し、被害者にも加害者にもならないように心がけましょう。

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