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天文セミナー第217回(2015年7月)「名付け親の楽しみ。」第1回 木曽路

天文セミナー 第217回

『名付け親の楽しみ。』



第1回 木曽路

 子供が生まれると親兄弟は大喜び。そして次に来るのは「名前」。何と付けようかと大いに悩みます。悩みながらも大きい喜びと楽しみ。私にも経験がありますが、今回は国立天文台在職時代に木曾観測所で行った「小惑星の探査」から得られた新発見小惑星の名前。名づけ親の楽しみと思い出話です。何回の連載になるか、お楽しみに。

No.01(この番号は発見の順番、以下同様)

(2271)?? Kiso=木曽=1976UV5。 発見日:1976 Oct.22.

命名の由来:東京大学東京天文台(現;国立天文台)木曽観測所での 発見第1号であることを記念し,この地方の地名にちなみ命名。木曽と言う名前の由来は、どうやら木祖にあるらしい。何しろ、木祖村と言う名の村があるほどで、全山が木に覆われ木曽谷と言う険峻なV字形の谷間にあり、この谷の南北の入り口、つまり北の松本平が終わる信濃川の上流・犀川の際に「是より木曽路」と刻した石柱が立ち、そして南には南木曾町の木曽川の河畔に同じような石柱が立てられているのです。古くから、犀川と木曽川に添って一筋の道があって人々の交流が行われていたそうです。そして、犀川と木曽川は,面白いことに鳥居峠を挟んで東側を北流する犀川、西側を南流する木曽川があります。現在では鳥居峠もトンネルが開通し難なく通過する事ができますが、以前は街道一の難所だったそう。この鳥居峠の西で木曽川の源流に近い場所にあるのがスキーで名高い薮原。さらに南に木曽川を辿ると、幕府時代の関所で知られる木曽福島があり、ここから西に向かうと木曽御岳の北麓を通り飛騨に通じる地蔵峠があります。開田高原と称されていて一面の「蕎麦畑」、この蕎麦粉を使用して打たれた蕎麦をJR木曽福島駅前の「車や」で食すのが木曽での楽しみの一つ。この木曽福島の少し北にあるのが宮ノ越。此所は、木曽源氏の頭領・木曾義仲縁の土地の一つで先ずは平家討伐の旗上げをした白旗八幡、別名旗上げ八幡があり秋には白萩が満開、近くにはこれまた有名な巴御前に縁のお寺もあります。

 木曽谷には、このほかにも木曽源氏に縁の場所が多く残されていて、観測に通う道すがら一時の安らぎを得たのでした。観測所へは、この木曽福島から三岳村を経て行く道と、木曽福島の南・上松町から入る道があります。この道が観測所の東で結ばれている峠で、頂上近くの南側には才児(さいちご)という数軒の集落があります。冬期はこの集落を経て観測所に向かいますが何しろ豪雪に道を阻まれることも度々。ある冬の日のこと、車の両側に高さ2mもの雪の壁。その壁の間をスノータイヤでやっと抜け出すと今度はアイスバーン。観測所の構内は1mほどの積雪。カチカチに凍った道をやっとの思いで観測所へたどり着きます。このようなことも冬の木曽では珍しくありません。毎日、当番で雪かき。正門まで約1kmの雪かきは大変。終わると観測の準備。

 この才児からの道が正門を北に過ぎてしばらくするとやはり数軒の人家、三岳村の樽沢集落です。冬期はすっかり凍結していて、スノータイヤでも危険です。

 楽しみは、キラキラ星を見ること。北西に御岳があり、北西からの強風を遮っていますが高層の大気は不安定。観測を諦めた時はキラキラ星をしばらく見つめます。足元には自分の星影。一瞬ドキッとしますが、その後は此が楽しみの一つ。今夜は星影が見えるかな!。


2015年7月の星空

(ここをクリックすると大きな画像になります)
2015年7月の星空です

 7月になりました。6月までは、宵の明星「金星」が木星の右側に見えていましたが、7月1日に並んだあとは、金星が木星の左に見えるようになります。まさに「星空の中を惑う」惑星ですね。
星空の方は、夏の星がたくさん見られるようになりました。南の空低くにはさそり座。そして東の空には夏の大三角です。月明かりがない頃は、夏の大三角を横切る「天の川」も見られるかもしれません。


次回も、お楽しみに



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