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天文セミナー第227回(2016年5月)「名付け親の楽しみ。」第11回 日本文化が華開いた時代

天文セミナー 第227回

『名付け親の楽しみ。』



第11回 日本文化が華開いた時代

 今回は3個の小惑星のお話です。

NO.16
(4077) Asuka=飛鳥=1982XV1   発見日:1982 Dec.13

命名の由来:飛鳥時代は、崇峻天皇5年(592)から和銅3年(710)の118年間で、飛鳥に宮・都がおかれていた時代を指します。が、また推古天皇元年(593)に聖徳太子が摂政になってから持統天皇8年(694)に藤原京への移転までの約102年間を称することもあります。

No.20
(4812) Hakuhou=白鳳=1977DL3  発見日:1977 Feb.18

命名の由来:白鳳時代(文化)は645年の大化の改新から710年の平城宮遷都までの間の飛鳥時代に文化が華開いた時代を指します。

No.21
(4855) Tenpyou=天平=1982VM5  発見日:1982 Nov.14

命名の由来:天平時代は710年から784年までで、平城宮から長岡宮へ都が移されるまでの74年間です。

 さて、こうしてこの時代を見てみると古代日本の文化が華開いた時代と言うことが出来るでしょう。私は、東京在住時代も、岡山へ帰省してからも幾度となく飛鳥、奈良を訪ねました。大伽藍が空高く聳え、地に野の花が咲く季節には日本人であることの喜びを強く感じます。飛鳥大仏の首像、石舞台の古墳、さらに飛鳥と奈良を結んだ道。その道ばたには巨大な古墳。日本歴史を歩くようです。また、飛鳥の南、多武峰の談山神社ではあの中大兄皇子と藤原鎌足が密かに大化の改新の密談をしたとされるこの神社が、往時を偲ばせます。時代は特定されていませんが、飛鳥には石造物が多く、中でも酒船石、益田の岩船などはその当時の天文観測に使われたのではないだろうか、と考える研究者もあります。

 私たちが日本の仏教美術を見るとき、特に仏像を拝観し製作年代は? と考えると、多くの仏像は白鳳時代に製作されている、と教えられます。奈良仏教が、そして仏像製作が最も華やかであったのでしょう。

 私が東京天文台在職中に繁々と通った武蔵野の一寺院があります。深大寺という古刹。関東でも指折りのお寺で、このお寺の寺宝に「白鳳佛・釈迦倚像」がありました。お寺によると、関東唯一の白鳳佛とか。高さは1m未満の金銅仏で、黒光りする姿に往時を偲んだのです。以前は、本堂の奥深くに準秘仏として収められていたのですが、現在は独立の建物に収められ、参拝者はいつでも拝観出来るようになりました。

 時代は降って天平時代になると、中国から仏教文化が渡来し奈良の東大寺や薬師寺が全盛を迎え、そして唐招提寺の鑑真和尚が渡来した頃に当たります。

 青丹よし 奈良の都は 咲く花の 薫うが如く 今盛りなり

                             小野老朝臣

と詠んだ時期で、さらに唐招提寺では

 大寺の 丸き柱の 月影を 土に踏みつつ ものをこそ思え

                               会津八一

 現在知られて居る仏教美術の多くはこの当時に造られ信仰の対象にされたのです。この地方に行くと、何時も日本の古代史の中に迷い込んだように感じるのは私だけでしょうか。


2016年5月の星空

(ここをクリックすると大きな画像になります)
2016年5月の星空です

 5月になると空気の透明度がよくなり、星空を楽しむにはちょうどいい頃です。星空を見上げると、真っ先に目につくのは「木星」でしょう。南の空高くにひときわ明るく輝いています。木星が見つかったら、その左側(東側)にある「春の大三角」を見つけてみましょう。いつもなら「北斗七星」から「春の大曲線」とたどりますが、今年は木星からたどってもいいでしょう。南東には「火星」も昇ってきます。


次回も、お楽しみに



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