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「自治力を備えた学級づくり」その2

改善の視点(3)ベダル」

 

 当然のことですが、自転車の推進力は「ペダル」をこぐことで生まれ、こぐのを止めれば自転車は止まります。つまり「ペダル」は、自転車のエンジンでもあり、推進力を生み出す筋肉でもあり、個々の生きる意欲でもあるわけです。そうなると、この「ペダル」の状態には、十分気配りをする必要があります。疎かにしていると、こぐ力が弱まり、遅れ始める子どもたちが出てきます。しかも、5月中旬以降に急増します。それは、なぜでしょう。

 

 主な理由は、単純に「面白くない」からです。おそらく、前に進む意欲が薄れてきているのでしょう。だからこそ、早急に学級の実態を再点検するとともに、家庭状況等その子が抱える背景を探り、必死で真剣に持てる力を振り絞って対応策を考え実行していかなければなりません。なぜなら、その子だけでなく、次々に「ペダル」をこぐ力が弱くなっていく子が出てくる可能性があるからです。

 実は、教師のこうした場面での向き合い方が、一人一人の「ペダル」をこぐ力に影響するだけでなく、今後の学級の行方をも左右します。こうした場面に真摯に向き合い、学級集団を単なるグループからチームに高めていけるのは担任しかいないのです。それが教師の重要な仕事なのです。

 

 そうは言っても、残念ながら「ペダル」をこぐ力を一気に上げる特効薬はありません。ただし、継続すれば「ペダル」を力強くこぎ続けられるような、絶大な効果をもたらす手立てが二つあります。

 

 

「自己決定の場面を増やすこと」「自己有用感を高めること」

 

 この二つは、両者で一組です。そして、これまで両者とも「言うは易し行うは難し」で、とてもハイレベルな手法が必要なように思われていますが、実はそれ程難しいことではありません。難しいのは、二つとも欠かさず毎日続けることです

 

<自己決定の場面を増やす具体的手立て>

(1)「人の手を借りずに、自分ですること」や「自分からすすんで行うこと」などの主的行動をやたらに言わせたり推奨したりする。他者(教師や親等)から促されたことではないのが重要。

(2)授業や活動を通じて「わたしは~です。(アイメッセージ)」と、自分を主語にして発言・態度決定・提案するような場面を、毎日一人一回以上セットする。

(3)活動を通じて「わたしは~だと思うんですが皆さんはどうですか。(説得)」「わたしは○○さんの意見を聞いて、考えを変えます。(変更修正)」「なるほど、○○さんの考えに賛成です。(賛同)その理由は~です。」などの言い方が使えるような討論や協議する場面を、毎日一人一回以上セットする。

 

 

 

<自己有用感を高める具体的手立て>  

(1)学級での役割(簡単だがなくてはならない仕事)を1つ以上受け持たせる。ただし、無理やり押し付けるのではなく、自己決定場面をふまえた本人の納得が必要

例:チョーク準備当番、記念日掲示当番、雑巾かけ直し当番、学級旗掲揚係、授業終了時刻表示担当、期末テスト山かけ案内係、おやじギャグで笑わせ隊etc

(2)個々の活動場面を、教師を含めた学級全員が認め合える状況をつくる。特に教師からの評価以上に、友達から「○○さん助けてくれてありがとう。」「○○さんががんばっていたからうまくいった。」などと言い合えることが大切。

(3)授業・活動はもちろんのことあらゆる場面に個人名を入れる。「当番・係・委員会の分担表はもとより、「学級通信に名前を載せる」「学級の管理場所を割り振り、責任者名札をつける」「通信の題字を毎号子どもの手書きにする」等、各自の居場所を数多く設定しておく。

 

 

 学級の自治力の元となる「ペダル」をこぐ力は、実は日々の取組の積み重ねでしか身に付かないのです。しかも、「自己決定」と「自己有用感」の2つが一旦身につくと、「ペダル」をこぐ力が弱まることはありません。むしろ、飛び抜けて速い遅いがなくなり、学級全体が一つのチームとなって進んでいく状態になっていきます。

 

 次号は、「メーター」「チェーン」についてお届けします。

 



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