特集 砂像のまちを世界へ

 鳥取砂丘砂の美術館第10期展示が4月15日(土)オープンしました。オープニングセレモニーには、日本における砂像文化発祥の地、鹿児島県南さつま市の本坊市長にもお越しいただきました。南さつま市で5月に開催された吹上浜「砂の祭典」が今年30回の節目の年を迎えたこともあり、砂丘や砂像を通じた交流、これからの取り組みについて、深澤市長と対談しました。

問い合わせ先 第二庁舎鳥取砂丘・ジオパーク推進課 TEL: 0857-20-3036 FAX: 0857-20-3046

砂像のまちの取り組み

永井 鳥取砂丘砂の美術館で第10期展示「砂で世界旅行・アメリカ編」が4月にスタートしました。ご覧になっていかがでしたか。

深澤 今回は大きな節目となる第10期展示、テーマは「砂で世界旅行・アメリカ編」です。自由の女神像、摩天楼、マウントラッシュモア、ナイアガラの滝など、見どころがたくさんありますので、多くのみなさんにお越しいただきたいと思っています。

本坊 砂の美術館では、風や雨の心配がないことで思い切ったデザインができると砂像彫刻家は言っていましたが、アメリカのさまざまな文化・経済・スポーツが砂像で表現され、参加している砂像彫刻家も一段と腕を上げていると感じました。今回水を使っていますが、うまくナイアガラの滝を表現してあり見ごたえがあります。この砂の美術館は日本が誇る美術館です。いつかは南さつま市にも、いつでも砂像が見られる屋内美術館ができればと考えています。

永井 南さつま市は砂の美術館が始まる前から吹上浜で砂の祭典を行っていますが、その取り組みについて教えてください。

本坊 日本の三大砂丘といえば鳥取砂丘、九十九里浜、吹上浜です。南さつま市は、平成17年に1市4町で合併して誕生しましたが、旧加世田市がアメリカの西海岸でサンドアートがあると聞き、吹上浜の砂を送ってみたところ、砂の質がとても良いということで、1987年に吹上城を青年会議所のみなさんと一緒に作りました。それがきっかけで砂でまちづくりをしていくことになり、これまで30年の歴史を刻んできました。

 砂の祭典では、市役所や企業、小・中学生、そして国内選手権での制作も含め約100基の砂像を作ります。それに加えて、地元高校生がサルビアやマリンゴールドなどを会場に飾り「サンド&フラワーフェスタ」として開催しています。

永井 南さつま市も鳥取市も「砂像のまち」ですが、砂像のまちや砂像文化の情報発信についてはどんなふうにお考えですか。

深澤 4月14日付のニューヨークタイムスでも砂の美術館を大きく報道していただきました。今年は、アマチュア砂像彫刻家を対象とした砂像選手権大会や砂像サミットを秋に開催することとしています。大いに「砂像のまち鳥取」を国内外に発信していきたいと考えています。

本坊 最初は何もないまちでしたが、何か特色をつくろう、宝を探して宝を磨こうと、砂像文化にみなさんが触れるようになりました。この砂像制作30年間を通じて、各団体とのコミュニケーションによりまちづくりに対しての心がひとつになってきたこと、それにより南さつま市を訪れたいという県内外のお客さんが増えてきました。砂の美術館がアメリカでも報道されたように、世界のお客さんが非常に関心を持っているので、砂の美術館や砂の祭典、相互連携をとって、国内外多くのお客さんに訪れていただきたいと思います。今回、いいご縁をいただきましたので、今後砂像や砂丘文化の交流がお互いに進められたらありがたいと思っています。

深澤 南さつま市と鳥取市は、砂像や砂丘など共通するテーマがいくつかあると思います。これからも砂像、また砂丘を通じた交流を続けていきたいと思います。

南さつま市吹上浜の「砂の祭典」

らっきょうを通じた交流

永井 砂像のまちのほかにも共通点があり、鳥取市も南さつま市も砂丘地を利用したらっきょうの栽培が盛んです。

深澤 らっきょうを通じた交流ですが、合併前の福部村時代から南さつま市と交流があり、らっきょうサミットも開催してきました。南さつま市も大変ならっきょうの産地です。鳥取市は砂丘らっきょうがGI地理的表示制度に登録されたところで、昨年は初めて売上10億円を超えた年でした。これからもらっきょうという共通のキーワードで、交流を深めていければすばらしいと思います。

本坊 福部には南さつま市から生産者やJAの人が、栽培の方法などいろいろお伺いさせていただいています。相互に交流を深めながら、産地間の農家のみなさんの栽培力・経営力を高めるお互いのいい関係ができたらと思います。

今後の交流について

永井 らっきょうも砂像もつながりを感じます。砂の美術館は第10期、吹上浜の砂の祭典は30年とお互い砂像のまちとして今年は大きな節目の年を迎えました。

本坊 まずはこのような機会を作っていただきありがとうございました。砂の祭典は30回という歴史を築いてきましたが、南さつま市のみなさんを砂の美術館にお連れしたいと思います。また、らっきょうのお話もありますが、砂丘文化の交流も含め、今後より一層両市の市民と市民の交流ができたらと思います。

深澤 このたび第10期という大きな節目を迎えることができました。従来から鳥取市は「砂像のまち鳥取」をPRしており、そのシンボルとなるのがこの砂の美術館です。これからも砂の美術館が飛躍・発展していくように、また、砂像文化がこれから大いに発展していくように全力で取り組んでまいります。また、砂像文化、砂丘、らっきょうと共通のテーマをもっています鳥取市、南さつま市でこれからも交流を深めていきたいと思いますし、連携を図りながら両市がますます発展していくことを願っています。

砂の美術館 10期展示

※対談日:4月14日(金)
※対談場所:レイガーデン
※対談内容は要約しています。

【南さつま市情報】
(2017年4月30日現在)
人口:35,131人
世帯数:17,697世帯
面積:283.59km2
鹿児島県南西部の薩摩半島西岸に位置し、東シナ海に面する。市の北西部には、日本三大砂丘の1つ「吹上浜」が広がっている。
HP: http://www.city.minamisatsuma.lg.jp/