観世音菩薩
 谷集落の中央に「観音妙智力 能救世間苦」と書いた石門が立っています。この石門を通り、急な山坂道を登ると、国府平野が眼下に開けてきます。一息して、さらに石段をのぼりきると「峯勝山円城寺」の祈願所、「谷の観音堂」があります。これが「因幡観音十八番札所、谷の観音さん」として古くから信仰された観音菩薩です。 
 本尊は「千手観音菩薩」で、縁起録によれば45代聖武天皇の御代、光明皇后御安産の祈願のため仏師行基に仏像をきざませ、その一つを、伝教大師が京都の比叡山よりこの祈願所にうつしたと伝えています。
 更に聞けば平安の頃、因幡国守、大江貞基はこどもに恵まれなかったが、千手観音の霊顕あらたかなのを聞き夫婦揃って参籠、授かったのが和歌にすぐれ京で名をしられた「和泉式部」であると。貞基が住った湖山旧街道の大江屋敷跡には産湯の井戸があり、山麓には臍の緒を埋めた胞衣塚も残っています。


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