○鳥取市車両整備管理規程

平成27年9月14日

鳥取市訓令第14号

(目的)

第1条 この規程は、道路運送車両法施行規則(昭和26年運輸省令第74号。以下「規則」という。)第32条第2項の規定に基づき、鳥取市が所管する規則第31条の3に規定されている自動車(以下「車両」という。)の点検及び整備の内容並びに整備管理者の職務権限について定め、もって車両の安全の確保及び環境の保全等を図ることを目的とする。

(整備管理者の選任等)

第2条 車両を管理する課長(以下「課長」という。)は、規則第31条の4に定められた資格要件を備えた職員のうちから整備管理者を選任する。ただし、職員のうちから選任することができない場合は、当該整備管理者の業務を外部委託することができる。

2 市長は、整備管理者を選任、変更又は解任したときその他規則第70条第1項第3号に該当する場合には、15日以内にその旨を国土交通省に届け出るものとする。

3 整備管理者を外部委託する場合は、被選任者が所属する事業所の代表者から次に掲げる事項について同意する旨の書面を受領し、職員以外のものを選任している間、当該書面を保存しなければならない。

(1) 当該従業員が整備管理者になること。

(2) 当該従業員がこの規程に規定する職務を実施すること。

4 整備管理者の業務を外部委託する場合には、整備管理者と同等又はこれらに準じた知識及び能力を有すると認められる職員のうちから整備責任者を選任するものとし、整備管理者は、毎週1回以上整備責任者と連絡を取り、車両管理状況について報告を受けるとともに、必要に応じて整備責任者に指示をするものとする。

5 整備管理者を兼職する場合は、整備管理者を補助するため車両の使用の本拠地より整備責任者を選任することとし、兼職に関わる使用の本拠地の距離が、それぞれの業務を行うにあたり支障とならないことを要するものとする。

6 前項の場合においては、被選任者の所属長から次に掲げる事項について承認を得るものとする。

(1) 当該職員が整備管理者になること。

(2) 当該職員がこの規程に規定する職務を実施すること。

7 整備管理者の補助者(以下「補助者」という。)を選任する場合には、整備管理者と同等又はこれに準じた知識及び能力を有すると認められる者(整備管理者の資格要件を満足する者又は研修等により整備管理者が十分な教育を行った者)のうちから課長が任命するものとする。この場合において、車両の整備管理に関する責任は、整備管理者自身が有するものとする。

8 整備管理者は、前項により補助者が選任された場合には、遅滞なく、その氏名、所属及び補助する職務の範囲等について、別紙に記載するものとする。これは、補助者の変更又は解任があった場合も同様とする。

9 課長は、整備管理者、整備責任者、補助者その他の車両管理を行う者の氏名、連絡先等を職員に周知徹底するものとする。

(補助者との連携等)

第3条 整備管理者は、職務の適切な実施のため補助者と密接に連携をとるものとする。

2 整備管理者は、補助者を通じて職務を実施する場合には、その職務を実施するために必要な情報をあらかじめ補助者に伝達しておくものとする。

3 前項の場合において、整備管理者は、補助者に対し職務の実施結果について報告を求め、その職務内容の正確な把握に努めるとともに、必要に応じてその情報を記録・保存するものとする。

(課長との調整等)

第4条 整備管理者は、課長と常に連携をとり、運行計画等を事前に把握し、定期点検整備の計画、車両の配車等について協議するものとする。

2 整備管理者は、車両管理状況について、毎月1回以上課長に報告するものとする。

(整備管理規程の改廃)

第5条 市長は、本規程の改正又は廃止をするときには、整備管理者と十分調整するものとする。

(整備管理者の権限)

第6条 整備管理者は、規則第32条第1項に掲げる権限を有するほか、この規程に定める職務を遂行するために必要な権限を有するものとする。

(整備管理者の職務)

第7条 整備管理者は、次に掲げる職務を遂行し、課長に報告するものとする。

(1) 日常点検について、その実施方法を定め、それを実施すること又は整備工場等に実施させること。

(2) 日常点検の実施結果に基づき、車両運行の可否を決定すること。

(3) 定期点検について、その実施方法を定め、それを実施すること又は整備工場等に実施させること。

(4) 前3項の規定以外の随時必要な点検について、それを実施すること又は整備工場等に実施させること。

(5) 日常点検、定期点検又は随時必要な点検の結果から判断して、必要な整備を実施すること又は整備工場に実施させること。

(6) 定期点検又は前号の必要な整備の実施計画を定めること。

(7) 点検整備記録簿等その他の記録簿を管理すること。

(8) 自動車車庫を管理すること。

(9) 上記に掲げる職務を処理するため、補助者及び運転者を指導監督すること。

(整備責任者の権限及び職務)

第8条 整備責任者は、整備管理者の指示により整備管理者の職務を実施する。ただし、前条第2号の運行の可否の決定その他の職務を行うに当たって疑義が生じた場合又は故障若しくは事故が発生した場合には、速やかに整備管理者と連絡を取り、その指示に従うものとする。

(補助者の権限及び職務)

第9条 補助者は、整備管理者の指示により整備管理者を補佐するとともに、整備管理者が不在のときは、運行の可否の決定及び日常点検の実施の指導監督等日常点検に関する職務を実施する。

2 補助者が前項の職務を行うに当たり疑義を生じた場合又は故障若しくは事故が発生した場合その他必要があると認めた場合には、速やかに整備管理者と連絡をとり、その指示に従うものとする。

3 整備管理者が不在のときに補助者が職務を実施する場合、補助者は、当該職務の実施に必要な情報について、あらかじめ整備管理者から伝達を受けるものとする。

4 前項の場合において、補助者がその職務を終了して、整備管理者に引き継ぐときには、整備管理者にその職務の実施結果を報告するものとする。

(車両管理の範囲)

第10条 整備管理者は、選任された使用の本拠地において使用する全ての自動車について前条の職務を遂行する。

(日常点検)

第11条 整備管理者は、車両の安全確保及び環境の保全等を図るため、その運行の開始前に、自動車点検基準(昭和26年運輸省令第70号。以下「点検基準」という。)による日常点検を自ら実施するか、又は乗務する運転者に実施させなければならない。

(日常点検の実施の徹底)

第12条 整備管理者は、日常点検を確実に実施させるため点検箇所、点検内容、点検の方法等について運転者に周知徹底を図らなければならない。

(日常点検結果の報告等)

第13条 整備管理者は、日常点検を実施した運転者に対し、その結果を所定の日常点検表に記入させ、整備管理者に報告させなければならない。ただし、整備管理者自らが実施した場合には、整備管理者は、その結果を日常点検表に記入しなければならない。

(日常点検の結果の確認)

第14条 整備管理者は、日常点検の結果について、日常点検表により確認し、運行の可否を決定しなければならない。万一、車両の安全運行に支障をきたす不良箇所があったときは、直ちに課長と連絡を取るとともに、整備を行わせる等適切な措置を講じ、整備を完了した後でなければ運行の用に供してはならないものとする。

(定期点検整備)

第15条 整備管理者は、車両の安全確保及び環境の保全等を図るため、定期点検整備の実施計画(以下「定期点検整備計画」)を定め、自動車分解整備事業者に依頼する等して、これを確実に実施しなければならない。

2 前項における定期点検整備とは、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第48条に定めるものをいうが、車両の使用状態等により、整備管理者が必要と認めたときは、適宜、1か月自主点検などの点検整備を実施するものとする。

(点検整備の記録及び保管管理)

第16条 点検整備の実施結果は、点検整備記録簿及び日常点検表等に所定の事項を記入し保存、管理するものとし車両の所管課にその写し等を保存するものとする。

2 点検整備記録簿については、当該車両に据え置くものとする。

3 日常点検に係る記録については1年以上、点検整備記録簿及びその写し等については点検基準第4条に定める期間以上、これを保存するものとする。

(臨時整備)

第17条 整備管理者は、点検整備の確実な実施等により臨時整備をなくすよう努めることとする。やむなく発生した故障に対しては、発生年月日、故障(作業)内容、車両の使用年数、走行距離、使用部品等について記録のうえ、原因を把握し再発防止に努めるものとする。

(分解整備)

第18条 整備管理者は、定期点検整備、臨時整備等において実施する作業が、道路運送車両法第77条でいう分解整備に該当する場合には、必ず自動車分解整備事業者に作業を依頼するものとする。

(車両故障事故)

第19条 整備管理者は、車両故障に関係する事故が発生した場合には、課長と連絡をとり、適切な措置を講じ、原因の究明にあたるものとする。

2 整備管理者は、自動車事故報告規則(昭和26年運輸省令第104号)第2条各号に該当する事故であって、車両故障に関係する事故が発生した場合には、市長へ報告するものとし、市長は、事故発生から30日以内に、所定の事故報告書により、最寄りの運輸支局等を経由して国土交通省に報告しなければならない。

(車両成績の把握等)

第20条 整備管理者は、各車両の使用年数、走行距離、燃費消費率、油脂消費率、部品費、稼働率等を把握し、これらを活用して車両の性能の維持向上等に努めるものとする。また、保有車両について、不正改造等により保安基準違反となっていないかどうか等車両状態の把握に努め、保安基準違反となっている場合には、速やかに適切な点検整備を実施することとする。

(適正車種の選定、車両代替時期の把握等)

第21条 整備管理者は、各車両の使用成績等の把握により、それぞれ使用条件に適合した車種形式について検討し、その選択及び合理的な車両の代替時期について課長に助言するものとする。

(燃料油脂、その他資材の管理)

第22条 整備管理者は、燃料並びに油脂の品質及び数量の管理を行い、消費の削減に努めるものとする。

2 部品、タイヤ、その他の資材について、品質及び数量を適切に管理し、合理的な運用を図るものとする。

(点検施設等の管理)

第23条 整備管理者は、点検整備及び車両の保管場所の管理を行うものとする。

(整備管理者の研修)

第24条 整備管理者は、運輸局から研修を行う旨の通知を受けたときは、当該研修を受けなければならない。

(補助者の指導教育)

第25条 整備管理者は、補助者に対して次の表のとおり指導教育を行い、その能力の維持向上に努めるものとする。

指導教育を行うとき

指導教育の内容

補助者を選任するとき

(1) 整備管理規程の内容

(2) 整備管理者選任前研修の内容(整備管理者の資格要件を満足する者以外が対象)

整備管理規程を改正したとき

改正後の整備管理規程の内容

行政から情報提供を受けたときその他必要なとき

行政から提供された情報等必要に応じた内容

(職員等の指導教育)

第26条 整備管理者は、点検整備等整備管理の職務に関する事項について、その周知徹底と知識の向上を図るため、運転者その他必要に応じ職員に対して指導教育を行うものとする。

この訓令は、平成27年9月14日から施行する。

鳥取市車両整備管理規程

平成27年9月14日 訓令第14号

(平成27年9月14日施行)