流しびな登録日:
鳥取県東部千代川流域では、古くから「ひな流し」の風習がありました。3月の節句では、1年間の災厄を移した男女1対の紙雛をさん俵に乗せ、菱餅やおいり、桃の花などを添え、無病息災や子どもの成長を願い、川に流します。
流しびなは、平安時代から続く上巳の節句の人形(ひとがた)流しという人形(ひとがた)に穢れを移して川や海に流す風習が江戸時代にひな祭りと合わさり生じたと考えられています。鳥取県東部では多くの地域で廃れましたが、用瀬では江戸時代から途切れることなく伝統が受け継がれ、毎年旧暦3月3日に行事が行われます。このような歴史をふまえ、用瀬の流しびなは、1985年に県無形民俗文化財に指定、2021年には国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」(通称:選択無形民俗文化財)に選択されました。
流しびなでは、無病息災や子どもの健やかな成長を願うことが一般的ですが、かつては、病気になった人が流しびなを体になでつけて流すと回復が早くなるなど、実用的な祈りの道具としても用いられてきました。用瀬では流しびなを1年間玄関や神棚などに飾り、厄を移したものを翌年のひな祭りで流すのが一般的です。
全国的に用瀬が「流しびなの里」として名前が知られるようになったのは、1960年頃だと言われています。幼子がひな流しをする姿が素朴さと懐かしさを感じさせ、毎年多くの観光客が訪れ、流しびなは郷土玩具としても美しく人気があります。
清流に流れ流しびなは美しく、心をが穏やかにしてくれます。
あなたも、流しびなに願いを託して流してみてはいかがでしょうか。
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