天文セミナー 第105回
『太陽の輪』『神社仏閣の向きは?』
3月の声を聞くと、大気は潤いを増し、其処此処に春の息吹を感じ始めます。夜空も、心なしかしっとりと温かさを深めてきます。日没後の夕方の西空には、地平線から大きく延びた舌状の淡い光、黄道光を見ることができます。もっとも、この黄道光は大変淡いので、人工の灯火があり夜空が明るくなった現在の日本では中々見る機会がないでしょう。 |
年末年始には日本中の神社仏閣が年始詣での人で賑わいます。参拝客が恭しく詣でるこの習慣は古来からの伝承でしょうか。ところで、この神社仏閣の本殿や拝殿、そして本堂の向きに注意して参拝している人たちがどれほど居られるのでしょう。私は、いつもこのことが気になって仕方がありませんでした。そして、いわゆる日本古来の神々を祀る神社の殆どは東向きに、そして皇室に関わりがある神社は南向きに鎮座されていることに気付きました。また、お寺の本堂はも南向きと東向きが多いように感じています。なぜでしょう。この背景には、中国の孔子に始まる儒教の教えがあるのではないか、と考え始めたのです。 |
次回も、お楽しみに |