鳥取市

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、世界の死亡原因の第3位です(WHO 2019年)更新日:

「COPD」は、一度発症すると もう元には戻らず完治しないと言われている肺の病気です

「COPD」は慢性閉塞性肺疾患といい、肺に炎症が起こり、息が吐き出しにくくなる病気です。原因の約9割はタバコで、周囲の人が吸っているタバコの煙でもCOPDになる可能性があります。咳・たん・息切れなどが長く続き、重症化すると自力では呼吸が難しくなります。また、進行性の病気であるため放置しておくと次のとおり病状が進行し、重症化により医療費負担の増大や精神的負担も生じます。

進行度1

(注意報レベル)

初めのうちは、軽度な症状で見過ごしてしまったり、ありふれた症状であるため放置してしまいがちです。

せき

進行度2

(警報レベル)

徐々に軽易な動作・運動でも息苦しさ(息切れ)を感じるようになります。「年齢のせいだ」と見過ごしてしまうこともあり、この頃から徐々に身体活動量が低下し始めます。

息切れ 咳き込み

進行度3

(特別警報レベル)

進行度2の症状に加え、さらに普段の身体活動量がさらに低下し、下肢等筋力低下、食事摂取の衰えによる栄養状態の悪化、在宅酸素の導入(外部リンク)、肺の障害から血圧や心臓の合併症も出てきます。

体力低下 胸の痛み

冒頭の「一度発症するともう元に戻らず…」というのは、肺胞等の肺の組織が一度「破壊」されてしまうと、治療でもそれを元の状態に戻すことはできない(再生しない)と言われていて、COPDを完治させるということは極めて困難ということになります。

COPDの最大の危険因子(発症原因)は「喫煙」!
「受動喫煙」は喫煙同様もしくはそれ以上に危険!

タバコの煙は3種類に分かれていることをご存知ですか?
まずは、それぞれの煙について、ここで改めて確認してみましょう!

主流煙

喫煙者自らが、タバコのフィルターを通して直接吸い込む煙

副流煙

火のついたタバコの先や燃えかすなどから立ちのぼる煙
(副流煙はフィルターを通らないため、主流煙の約2倍から4倍以上の有害物質が含まれていると言われています。)

呼出煙

タバコのフィルターと喫煙者の肺などを経由して、喫煙者の口や鼻から吐き出される煙
(タバコを吸い終わった後でも、通常の呼吸の中に見えない形で、肺などに蓄積されたタバコの有害物質が吐き出されていると言われています。)

これらのタバコの煙の中には4000種類以上の化学物質が含まれていて、そのうち約200種類の有害物質、約40種類の発がん性物質が入っています。次の表にある有害物質を吸ったり、吐いたり、吸わせたりしていることを想像してみてください…。

有害物質例

これらの有害物質が要因等となり、COPDを発症することになります。また、心筋梗塞や脳卒中、各種部位の「癌(がん)」などを発症する危険性も高くなります。喫煙や受動喫煙は、決して「健康」になることはないでしょう。

あの時、禁煙しておけば…
あの時、治療しておけば… と思う日が…

女性私は最近COPDの存在を知りました。COPDは「肺の生活習慣病」と言われてるみたいだけど、認知度が極端に低いから医療機関への受診につながらず、重症化した段階で判明するケースが大半だと聞いたわ…。

お父さん、いつもせきしてるから…、大丈夫かしら…。

 

 

 

医師そうですね。長期間にわたる喫煙習慣(受動喫煙も含む)が主な原因であることから、肺の生活習慣病と言われ、昨今では社会的にも注目を浴びています。

その中で、日本における40歳以上のCOPD患者は、530万人と推定されていますが、実際に治療を行っている患者は約17万3千人にとどまっていて、氷山の一角という状態なんです。

 

 

 

男性そう言えばこの前の健診で、COPD患者の約9割は喫煙者か元喫煙者だって看護師さんが言ってたな…。わかってるけど、でもなー、なかなかタバコはやめられないな…。

そういえば最近、タバコを吸うと、やけにせき込むことがあるな…。喉というか、胸のあたりが何というか…

 

 

 

男性医師 現時点では、COPDを完治させる治療法はありませんが、決して悲観的になることはありません。早めに治療を行えば、進行を遅らせ、日常生活における健康レベルの維持を図ることができます。大切なのは「早く気づ女性医師くこと」です。

まずは、COPDに関心を持っていただき、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関で受診いただくなど、早期発見・早期治療を心がけましょう。

 

 

 

おさらいです(COPDのポイントを整理)

早期発見・早期治療

  1. COPDの主な原因は、「喫煙」と「受動喫煙」であること。
  2. COPDの予防には、タバコの煙を体内に入れないこと。
  3. COPDは、早く気づき、早めの治療を行うこと。

これを機に、「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」に関心を持っていただくとともに、ご家族、友人、知人等でタバコを吸っている方がいる場合は、COPD予防の働きかけを行っていただきますようご協力をお願いします。

COPDに関するリンク集

COPDをもっと詳しく知りたいという方は、次のリンク先のページをご覧ください。

卒煙・禁煙に関する情報

このページに関するお問い合わせ先

福祉部 医療費適正化推進室
電話番号:0857-30-8227
FAX番号:0857-20-3906

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