【特集】平成30年度決算
『中核市元年』明るい未来への飛躍に向けた基盤づくり

平成30年度決算が9月定例市議会で認定されました。一般会計・特別会計で総額約33億円の黒字決算となり、健全な財政運営を行うことができました。その概要について一般会計を中心にお知らせします。

問い合わせ先新本庁舎行財政改革課電話0857-30-8111ファクス0857-20-3947

一般会計

▶グラフの見方

費目(構成比)
金額(対前年度増減)

▶依存財源

国や県により定められた額を交付されたり、割り当てられたりする収入。

▶自主財源

市が自ら調達できる財源。

グラフ:歳入 グラフ:歳出(目的別) グラフ:歳出(性質別)

総括表(一般会計・特別会計)

区分歳入前年度比
伸び率(%)
歳出前年度比
伸び率(%)
一般会計1007億9364万円▲2.0982億6738万円▲2.5
特別会計407億2445万円▲5.8395億9891万円▲4.8
特別会計内訳土地区画整理費2億3638万円▲4.92億2050万円▲7.4
公設地方卸売市場事業費4020万円3.03311万円▲1.2
駐車場事業費1億3871万円554.61億3871万円554.6
国民健康保険費187億0779万円▲12.5181億7336万円▲12.1
高齢者・障害者住宅整備資金貸付事業費79万円▲26.267万円▲26.4
住宅新築資金等貸付事業費3484万円▲24.53283万円▲22.0
土地取得費31万円▲69.031万円▲69.0
墓苑事業費3777万円▲49.93626万円▲48.6
介護保険費192億7329万円0.1187億4122万円2.1
財産区管理事業費1271万円2.7350万円▲39.9
温泉事業費5423万円▲9.45165万円▲4.6
観光施設運営事業費1279万円▲24.11279万円▲24.1
介護老人保健施設事業費8181万円0.08181万円0.0
後期高齢者医療費20億3399万円3.220億3031万円3.3
電気事業費3032万円4.72936万円10.3
母子父子寡婦福祉資金貸付事業費2852万円新規1252万円新規
合計1415億1809万円▲3.11378億6629万円▲3.1

飛躍に向けて着実な前進

平成30年度は、新本庁舎整備や新可燃物処理施設整備などの重要政策を着実に進めるとともに、中核市への移行による保健衛生、環境などの事務権限を最大限に生かしたきめ細やかな行政サービスの提供や、地方創生の好循環を生みだすための施策、連携中枢都市圏域の90の事業を積極的に展開し、市民福祉の向上を図りました。

全ての会計で黒字決算

歳入面では、市税収入が雇用・所得環境の改善や、企業の設備投資が好調であったことから2億1596万円の増収となりました。また、地方交付税も合併算定替えの影響による縮減を受けながらも、中核市移行などによる増加要因がこれを上回り、特別交付税を合わせて1億4036万円の増収となりました。また、新本庁舎整備や道の駅「西いなば気楽里(きらり)」整備などの大型事業や地域振興事業に積極的に取り組みながらも、市債発行や基金の取崩しを縮減することで将来を見据えた財政運営に努めました。その結果、一般会計及び16の特別会計の歳入総額は対前年度3.1%減の1415億1809万円となりました。

歳出面では、保健所業務をはじめ、切れ目のない発達支援の相談窓口となる「こども発達支援センター」の開設や民間事業者が行う保育施設整備に対する支援などの子育て支援の充実、地元企業の設備投資への支援などによる地域産業の活性化、教職員の負担を軽減して子どもと向き合う環境を整える学校給食費などの公会計化の導入、平成30年7月豪雨や台風24号などの大規模な災害への速やかな対応など、市民のみなさんの暮らしを支える取組の充実を図りました。その結果、歳出総額は対前年度3.1%減の1378億6629万円となりました。翌年度への繰越事業費を除いた収支総額は、33億385万円の黒字となり、個々の会計を見ても、すべて黒字となっています。

健全財政の堅持

中長期的な展望に立ち、計画的に市が直面する諸課題の解決を図るとともに、圏域自治体と連携を深めながら、連携中枢都市圏域の一体的な発展の実現に向けて取り組みました。

一般会計における市債の残高は、臨時財政対策債(※1)とふるさと融資(※2)、交付税措置率の高い合併特例債などが主な要因となり全体として増額となりました。【グラフ(1)】

特別会計や水道、病院、下水道などの会計の負債を合算して求める「将来負担比率」は前年度より5.6ポイント改善し63.1%となり、11年連続での改善となりました。この比率は350%を超えると財政的に黄色信号といわれ、早期の健全化が必要となります。本市では、この指標を大幅に下回っており財政の健全性は堅持できています。【グラフ(2)】

今後も、将来世代へ負担を先送りせず、安定した行政サービスを提供できる市政運営に努めてまいります。

~ 平成30年度に実施した主要な施策 ~

写真
こども発達支援センター「あいぽっぽ」
写真
鳥取砂丘ビジターセンター

▶次世代の鳥取市を担う“ ひとづくり”

  • 学校給食費の公会計化
  • 「こども発達支援センター」の開設による一貫した相談支援体制の整備
  • 史跡鳥取城跡「擬宝珠橋」の整備

▶誰もが活躍できる“ しごとづくり”

  • 道の駅「西いなば気楽里(きらり)」の整備
  • 外国人留学生を対象とした市内企業インターンシップによる就職マッチング

▶賑わいにあふれ安心して暮らせる“まちづくり”

  • 地域福祉相談センターを市内23カ所に設置
  • 鳥取砂丘ビジターセンターの開設
  • 自主防災会への助成拡大による地域防災力の強化

【グラフ(1)】一般会計における市債残高の推移

グラフ

【グラフ(2)】将来負担比率の推移

グラフ
(※1)
国の財源不足により、地方交付税の総額が確保できない場合、不足分を地方が借金することによって補てんする起債。その返済相当額は後年度の交付税に100%算入される。
(※2)
民間事業者が雇用の創出などの地域振興につながる事業を実施するために必要な設備などを整備する場合、市が無利子で資金を貸し付けるために起債するもので、その元金償還金は貸付先の事業者が全額負担する。