鳥取市

令和2年4月17日の市長定例記者会見録更新日:

令和2年4月17日午前10時から、鳥取市民交流センター2階多目的室1

 

令和2年4月17日市長定例記者会見

 

はじめに

会見項目

1 本市における新型コロナウイルス感染症発生事案について(経過報告)

  資料1(PDF/256KB)

2 スマートフォン決済アプリを利用した市税等の納付について

  資料2(PDF/676KB)

3 抗ウイルスマスクの状況について

質問項目

4 新型コロナウイルス感染経路の調査としゃんしゃん祭の開催について

5 1例目の感染者の追跡調査について

6 緊急事態宣言の発出を受けて

7 1例目の感染者の追跡調査について(再)

8 砂の美術館の公表について

9 駅南庁舎への保健所等の移転について

10 PCR検査の積極実施について

11 砂の美術館の公表について(再)

12 葬儀参列者へのPCR検査呼びかけについて

13 感染経路の判断について

14 砂像彫刻家が感染源である可能性を「極めて低い」と発言したことについて

15 砂の美術館の公表等について

16 PCR検査実施についての県からの指示文書について

17 立ち寄り店舗の公表について

18 今後感染者が発生した場合の県との合同会見について

19 感染の広がりについて

20 緊急事態宣言の発出について

21 小中学校の休校について

22 3名の砂像彫刻家が帰国できない状況について

 

はじめに

 

市長

 今日は昭和27年4月17日の鳥取大火から数えて68年目の日です。この市街地の約3分の2、160ヘクタールが焼失した大変な火事でしたが、これからもこの鳥取大火を教訓としながら、地域防災力の強化にしっかりと取り組んでいきたいと考えています。

 次に、臨時議会について少し触れさせていただきたいと思います。

 今月中の4月24日を予定していますが、臨時議会を招集して、この新型コロナウイルスの緊急対策として補正予算を上程したいと考えています。また、今回の臨時議会の招集に上程していく予定の議案等とは別に、今後も国の動向などを踏まえて、迅速、的確に対応し、場合によっては給付金等の関係もありますので、また議会をお願いして御審議いただくことも今考えているところです。いずれにしても、この新型コロナウイルスの感染拡大防止にしっかりと、庁内一丸となって努めていきたいと考えています。

 今月中の臨時議会に予定している補正予算については、これから議会に御報告させていただきたいと思っていますが、まず、この新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小事業者の皆さんに低金利で制度融資を行う金融機関に対し、原資を提供する経費等をまず考えています。また、放課後等デイサービス事業の支援に係る事業費、保育園の新型コロナウイルス感染拡大防止対策に係る事業費、放課後児童対策に係る事業費等々、また、環境大学の運営費に係る支援も考えています。新型コロナウイルス感染症の影響で家計等が急変された学生の皆さんに対する授業料減免に必要な経費等を、公立環境大学に交付することも今考えています。計数等をまとめて、議会運営委員会で御説明させていただき、議決をいただいて速やかに実行していきたいと考えています。

 

会見項目

 

1 本市における新型コロナウイルス感染症発生事案について(経過報告)

 

市長

 新型コロナウイルス感染症の経過等について、改めて御報告させていただきます。

 これまで皆様方にも御報告させていただいていますが、このたび鳥取市で初めての新型コロナウイルス感染症の感染者が発生しました。幸いにもこの患者さんは軽症であり、経過も順調と伺っています。私としても、この患者様の一日も早い回復をお祈りしているところです。

 また、本市では感染症が発生してから、急遽、やむを得ず本市の公共施設の利用を停止させていただきました。大変急な措置でしたが、利用停止期間については、現時点で5月6日水曜日までとさせていただいています。この新型コロナウイルス感染症の患者さんが発生してから、本市としても感染拡大防止、また早期の感染経路の確認にできる限り努めているところです。

 また、新たな感染者の発生を防ぐために、患者さんから発症後の行動歴をお伺いして、患者さんとの接触の時間や距離などの聞き取りを行い、総合的な判断のもとに、御家族など濃厚接触者として17人の方を特定させていただきました。この濃厚接触者の方は、発症日の2日前以降に接触した方のうち、患者さんと同居、また、あるいは長時間の接触等があった方であり、感染者から感染するおそれが非常に高い方です。そのため、これらの方についても直ちにPCR検査を行い感染の有無を確認し、この結果、全員陰性であると、まず最優先で確認しました。また、患者さんとの最終接触から14日間の健康観察、外出の自粛などもお願いさせていただいています。

 また、感染経路の調査としては、今回の患者さんと発症する前に接触のあった飲食店従業員の方や、調査の結果、新たに判明した会合の参加者などの接触者について、濃厚接触者と同様に、患者さんとの接触の時間や距離などの聞き取りを行いました。その中でPCR検査を希望される方について検査を実施し、その結果、全員が陰性となっています。今後さらに希望される方について検査を行っていくこととしています。

 さらには、接触のあった砂の美術館総合プロデューサー、砂像彫刻家、また間接的な接触ではありますが、砂像制作に携わった砂の美術館スタッフなどにも調査範囲を広げて調査を行ったところです。砂の美術館総合プロデューサー、砂像彫刻家で本市に滞在されている方、砂像制作に携わった砂の美術館スタッフなどの中で希望される方についても、このPCR検査を行った結果、全ての方が陰性ということを確認しています。

 なお、帰国された砂像作家14名についても、砂の美術館総合プロデューサーを通して現在の状況の確認を行っていて、14名全員の方の体調について、発熱や呼吸器症状の訴えなどもなく、元気に過ごされていることを確認しています。

 次に、宿泊施設の関係者ですが、こちらについても希望される方に対して、昨日PCR検査を行い、全員の陰性を確認しました。宿泊施設の関係者の皆さんについても、今後希望される方があれば検査を行っていくこととしています。

 このように、本市においては感染の拡大防止や感染経路の調査に努めてきたところですが、濃厚接触者、砂の美術館スタッフなどを含むその他の接触者のPCR検査の結果は全て陰性という結果であり、検査を受けられなかった方についても、皆さん体調等、特に変化は見られないといった状況です。そのため、現時点では、残念ながら感染源は不明と推定させていただいています。本市としては、今後も引き続き感染拡大防止、また感染経路の調査を行っていきたいと考えています。

 なお、市民の皆様には引き続き手洗いや咳エチケット、マスクの着用などを励行いただき、またあわせて換気の悪い密閉空間、人が密集する場所、近距離での会話や発声が行われる密接場面といった、いわゆる三密と言われていますが、この3つの条件が重なる場を避けていただき、感染症の予防に努めていただきますようお願いしたいと思います。

 このように感染症予防を行っていただく中で、少しでもこの新型コロナウイルス感染症を疑うような症状が出た場合や、感染の不安を抱かれている場合には、鳥取市保健所に設置している発熱・帰国者・接触者相談センター、電話番号は0857225625、これは日中8時半から1715分まで受け付けています。また、夜間は0857228111まで御相談いただきますようお願いします。

 現在、新型コロナウイルスの感染が全国で拡大する中で、感染された方や感染された方の御家族、医療従事者、さらには感染とは全く無関係である方々に対して、不当な差別や偏見、いじめなどが見受けられ、さらには事実と異なる情報によって被害をこうむっている方もございます。このようなことは断じて許されるものではないことは明らかであり、もしも自分がそのような立場に置かれたらどうかといったことを常にお考えいただきたいと思います。市民の皆様には、このようなことがないように、国や鳥取県、本市が発信している情報に基づいて冷静な行動をとっていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。

 この新型コロナウイルス感染症の発生事案については、資料をお配りしていて、接触者、濃厚接触者、またはその他の接触者等についてPCR検査等の経過をまとめていて、現在、この関係で実施したPCR検査の人数は91名で、いずれも全員陰性と確認しています。

 非常事態宣言も発出され、本市としても、これまでも全力で取り組んできていますが、何よりも感染防止、感染拡大防止、このことを最優先して、しっかりと鳥取市保健所、健康こども部等を中心としながら取り組んでいきたいと改めて考えています。

 

2 スマートフォン決済アプリを利用した市税等の納付について

 

市長

 本市では、市税等の納付の利便性向上を図るため、4月1日からスマートフォンアプリを利用したスマホ決済を開始しました。これは金融機関やコンビニ等に出向いていただかなくても、スマートフォンに専用アプリをインストールしていただき、残高チャージをした後に納付書に印字されているバーコードをスマホのカメラで読み込んでいただくことで、この納付が可能となるものです。県内でも幾つかの自治体で既に導入されていますが、外出等を自粛していただく事態になりましたので、コンビニ、金融機関等に出向かなくても、こういったスマートフォン決済アプリをぜひ御活用いただければと思っています。

 対象は、市税各税目、また住宅家賃、住宅駐車場使用料、下水道使用料等、あるいは介護保険料、後期高齢者医療保険料、国民健康保険料、また保育料についても御利用いただけますので、ぜひ皆さん御活用いただきたいと思います。

 

3 抗ウイルスマスクの状況について

 

市長

 有限会社大志が生産している抗ウイルスマスクの状況について、少し触れさせていただきます。これについては、鳥取市が支援させていただき、今、生産体制に入っていただいているところですが、近日中には本市はもとより、この麒麟のまち圏域の医療関係、福祉関係者、あるいは事業者の皆様に供給できることになったと伺っています。これからも生産していただきますので、やがて市民の皆さんにも、この抗ウイルスマスクを御購入いただけるようになると思っています。これからまた増産体制も検討されているということですので、ぜひウイルス対策として多くの皆様に御活用いただければと思っています。

 

質問項目

 

4 新型コロナウイルス感染経路の調査としゃんしゃん祭の開催について

 

齋尾記者(BSS) 

 新型コロナウイルスの感染経路の調査についてですが、かなりもう、濃厚接触を含めてされているので、今後はどういった方針でされるのかというのと、あと、緊急事態宣言が全国に広まって、既に各地で夏祭り等、中止が相次いでいるのですが、しゃんしゃん祭について、今年どういった、今、方向性で検討されているか、あわせて教えてください。

 

市長

 はい、わかりました。2点について御質問いただきました。

 この新型コロナウイルスの感染防止等に関連して、今後どうしていくのかと。

 

齋尾記者(BSS)

 調査を今、つまり濃厚接触者も含めてされたのですが、今後は、調査はどういう方向で進めていかれるのですか。

 

市長

 まだ調査されていない方もいらっしゃると思いますが、ほぼ関係されると思われる範囲については、かなりの割合で、ほぼ全員と言ってもいいぐらいの方に検査を受けていただく協力をいただきましたので、また、少し気になるなとか、ちょっと検査をしてみたいなといった方については、ぜひともこのPCR検査を受けていただくように進めていきたいと考えています。

 また、この感染源については、先ほど申し上げたように、なかなか現在のデータ等をもとに我々が特定していく、推定していくことが困難な状況にあります。引き続き我々の可能な範囲で調査は継続していきたいと思っていますが、何よりも今やるべきことは感染防止、感染拡大防止、そこに注力していくことであると思いますので、そのことをまず我々はしっかりと強力にやっていく中で、先ほど申し上げた引き続きの継続、検査を受けていただくお願い等をしていきたいと思っています。

 また、2点目の、しゃんしゃん祭を、今年は開催についてどう考えているのかといったお尋ねでしたが、現在、関係者の皆さん、踊り子連の皆さん等の意向を確認中であり、逆算すると、8月までに早い段階で方針をお示しする必要がありますので、関係者の皆さんとの協議等を踏まえて、早急に方向性を出していきたいと思っています。できれば、この4月中には開催についての方向性を具体的にお示ししたいと思っています。

 

5 1例目の感染者の追跡調査について

 

桝井記者(山陰中央新報)

 コロナの件で、続けてもう一つお聞かせください。

 若干重ねてになりますが、鳥取市での60代男性患者の事例に関しては、先ほどおっしゃられたとおりだと思うのですが、希望者については今後も検査しますよということで、とりあえず鳥取市から働きかける検査というのは、もう一段落したという認識なのかということが一つと、それと、砂の彫刻家の人が感染源の可能性は極めて低いという認識を今まで主張されていましたが、今回の件で、もうその可能性は、潰した、否定したという認識なのかどうか伺っていいですか。

 

市長

 このコロナウイルスの感染について、市からの働きかけによる検査が一段落したのかどうかという認識についてお尋ねいただきましたが、先ほど申し上げたように、関係される方を広く対象とさせていただき、御協力をお願いして、91名の方に検査に協力していただき、その皆さんいずれも陰性となりました。一段落ということにはなかなかならないと思いますが、こういった砂の美術館関係の方はもとより、広く市民の皆さんに、例えば症状がちょっと心配だといった方は鳥取市保健所の相談センター等に御一報いただき、ぜひ検査を受けていただくということは続けていきたいと思います。そういう意味では、一段落ということではなく、この感染防止、感染拡大防止が我々の今最優先してやるべきことですので、そういったことを踏まえると、できる限り検査を受けていただいて安心していただく、感染防止に努めていただくことは、これからも続けていかなければならないと思っています。

 また、私が会見の折に、砂像彫刻家の皆さんが感染源であるという可能性は低いのではないかと、御質問に対してお答えし、その認識について、こういう事実関係で潰したとか、否定できるのかという趣旨のお尋ねでしたが、なかなかこれは医学的な見地からしても、完全に否定されるという性質のものではないと思っています。ただ、可能性とか確率という視点で考えると、私は現在でも、この可能性は低いのではないかという認識を持っています。潰したとか完璧に否定するということではなく、可能性等について、そのような認識を引き続き持っているということです。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 すみません、ちょっと私の聞き方が悪かったので、最初の質問で、鳥取市として、最初の第1例の方の周辺の追跡調査は終わったということになるのですか。

 

市長

 いや、まだ、先ほども少し触れさせていただいたと思いますが、その検査の受検をしていただく、それから調査、これは継続したいと思っています。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 今のところ、この範囲までみたいなので調べて、その中の希望者の人の検査をするのですが、そこからさらに何か、まあ、もう出てこないのかもしれませんけど、新しいのはね。

 

市長

 それをしていくと、もう際限がなく、極めて陽性の可能性は低い、症状も出ていない、そういった方を全てということになると大変なことになりますし、なかなか特定できません。それから今の我が国の検査体制等からすると、何度か申し上げましたが、重篤な症状に至る危険性、可能性がある、そういった方をまずこの検査の段階においても優先していかなければならないと考えています。可能性が極めて低い方ということで、御希望があれば、それは限りなく対応を検討していくことになろうと思いますが、この範囲をさらに広げていくことになると、ではどこまで広げれば、これはいいのかという、非常に難しい問題になります。現在のところも、かなりな範囲で濃厚接触者や潜伏期間等を超えた方も対象として御協力いただいていますが、これ以上その範囲を広げていくということは、現段階では色々な意味において難しいのではないか、そこまで広げていく必要はないのではないかと認識しています。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 もう1個、重ねてすみません。要するに鳥取市としては、この事例に関して、もうやれるだけの追跡調査はやったという気持ちだということでいいですか。

 

市長

 そうですね、常にこのことに限らず、鳥取市としてでき得る限り、この感染防止、感染拡大防止に向けては取り組んでいかなければならないと思っていますので、やれることはやるという、日々そのような思いでこの対策に取り組んでいます。

 

6 緊急事態宣言の発出を受けて

 

落合記者(NHK)

 緊急事態宣言が昨日出されましたが、鳥取市さんは1人しか感染者がいない中で、どのように今受けとめていて、あと、小・中学校についても県の方針に従うとのことでしたが、放課後児童クラブなどについてもそのような方針なのかというのと、市民の皆さんに、買いだめとか、こういう場合ってすごく起きると思うのですが、トイレットペーパーをすごく買ったりする人とか出てくる可能性があると思うのですが、それについて、呼びかけなどあったらお願いします。

 

市長

 ちょっとお答えする順番が違うかもしれませんが、先ほども申し上げたように、まず買いだめ等について、不確かなというか、事実に基づかない情報に、ぜひとも市民の皆様、惑わされないように、正確な情報に基づいて行動していただきたいという呼びかけの中に、先ほどの3点目の御質問に対する答えも少しあるのかなと思っていますが、引き続き、より具体的にこういったことについても随時呼びかけて、冷静な行動をとっていただき、そのことが感染防止、感染拡大防止につながるように、我々も一度二度ではなく、引き続き呼びかけをしていきたいと思っています。

 また、この非常事態宣言をどのように受けとめているのかといったお尋ねを1点目としていただきました。

 まず、各都道府県知事の皆さんが色々な見解を、昨日、今日とお示しになっていますが、私は、やはりこれは都道府県を飛び越えて、我が国全体で、みんなが協力しながら、この感染防止、感染拡大防止に一緒に取り組んでいくことによって、初めて終息等が今後見えてくるのかなと思っています。そのような危機意識をみんなが共有して、できることをそれぞれ各個々人で取り組んでいくということを考えると、この非常事態宣言が発出されたことは、ウイルスの感染症の終息に向けて効果があるのではないかなと思っています。

 また、放課後児童クラブ等をどうするのかといったお尋ねを2点目にいただきました。昨日、鳥取県が対策本部会議を開催されました。その中で、私も確認のために質問させていただき、保育園、幼稚園、放課後児童クラブ等について、原則は開園していくと、引き続きそのような見解を県が、条件つきではありますがお示しになったので、原則、鳥取県の意向に沿った対応をしていくべきではないかと考えています。

 

7 1例目の感染者の追跡調査について(再)

 

門前記者(読売新聞)

 先ほどの、今回の検査について、やれることはやったかという質問に対して、やれることをやっていくという答えをされたと思いますが、これは、すみません、まだ残っているという認識でよろしいですか。

 

市長

 そうですね、完璧にこれで全部、全てやることが済んだとは考えていませんので、引き続き、少しまだ、自分は症状も出ていないし、検査を受ける考え方はないといった方についても、何かまた少し状況が変わったり、体調に気になるような点があれば御相談いただき、検査を受けて安心していただきたいという部分は、まだこれは引き続き残っていると思いますので、そのような対応を今後もしていきたいと思います。

 

8 砂の美術館の公表について

 

門前記者(読売新聞)

 すみません、昨日、知事会見で出た内容で、平井知事が、砂の美術館の可能性があるから公表しようじゃないかといったことに対して、市側が可能性の段階だから言わずにおこうという話になったということだと、さきの市長コメントも含めて把握しているのですが、これは、感染経路の特定という観点から、一刻も早い感染防止、感染拡大防止の観点からすると、判断として少し違和感があるのですが、その判断は正しかったと思われていますか。

 

市長

 はい。私は色々熟慮して、色々な観点から、当日のことだと思いますが、公表すべきかどうか検討しました。あわせて、検討するにあたっては関係部局からもその現時点での状況を確認したところです。その中で、私が認識していたアテンドの方と異なった、具体的に申し上げると、女性だという認識がありました。男性の方が発症されたということで、それは事実なのかという確認をする必要がありますし、また、感染された患者さんの行動歴についても、もう少し詳しく確認していく必要があるのではないかと、そのような思いから、もう少し感染者の方から直接、さらに行動歴について協力いただきながら確認し、また、砂の美術館関係者の皆さんも、複数の皆さんから状況を確認して、その上で速やかに発表するべきではないかと、そのような判断をさせていただきました。それが翌日になったわけですが、確認が不十分な状況で、あたかも何か砂像制作家の方が感染源であるかのような情報を発出してしまうと、今、ご存じのようにインターネットなどで非常に誹謗中傷のような情報も飛び交っていて、それを実際に起こっているという受けとめ方をされて、先ほど買いだめというお話もありましたが、色々な行動をとられる場合もあります。そういったことはあってはなりませんし、一旦そういった情報がネット上で拡散すると、これは消すことができません。そこは少し慎重に構えて判断すべきであると、このように私は考えました。

 

門前記者(読売新聞)

 そこで県と市の意向が少しずれているということで、より一層市民からすると混乱を招いているのではないかという声も上がっているのですが、そのことについての受けとめはいかがですか。

 

市長

 県と市がずれているということはないと思いますし、昨日の会議でも申し上げたように、県が方針をお示しになられたら、それを原則、踏まえて市町村として判断していくべきだという立場に私は立っています。これは、特に人口が最少県の県ですから、やるべきことは今、感染防止、感染拡大防止です。県と市の立場が違うとかなんとか、そういったことを言っているような状況ではないと私は引き続き思っているところであり、一緒になってこの取り組みを強力に進めていこうということについては変わりがありません。したがって、何か県と市が立場が異なったり、そういうことであってはならないと思っていますので、詳しく申し上げれば、何か事実に基づかないような発言をしておられる部分も幾つかありますが、そのようなことを逐一反論したり、違いますよということを言っているような、今、時期ではないと思っていますから、引き続き県とも立場を超えて協調し、連携しながら、やるべきことをやる、今はそのような時期にあると思っています。

 

9 駅南庁舎への保健所等の移転について

 

桝井記者(山陰中央新報)

 少し話は変わりますが、コロナも関係するのですが、駅南庁舎のオープンというか、保健所の移転がたしかゴールデンウイーク明けという予定だったと思うのですが、それは、多分保健所はとても忙しくてそれどころではないと思うのですが、どうでしょうか。

 

市長

 大変忙しい日々が続いているわけですが、計画どおり順調に今、改修工事も進んでいますので、予定どおり連休明けには保健所、保健センターを設置する取り組みは進んでいくと思っています。大変多忙な中でありますが、計画どおり連休明けにはオープンしたいと考えています。

 

10 PCR検査の積極実施について

 

小畑記者(中国新聞)

 ちょっと話が戻って恐縮ですが、感染が10日に判明して、11日、12日と市長も記者会見をされています。そのときは、砂の美術館の関係者への検査、もしくは宿泊場所への検査に対して、前向きな姿勢ではなかったというふうに受けとめました。その点、何か、どういうきっかけで積極調査に変わっていったのかというのをお伺いできればと思います。

 

市長

 まず、私が前向きではなかったとは思っていません、私自身は。先ほども何回か申し上げたように、これはぜひとも感染防止、感染拡大防止に全力で取り組んでいって、この鳥取市あるいは鳥取県に感染者が発生しないことに注力すべきです。そのために必要であれば、積極的に間を置かず感染についてのPCR検査等について、ぜひとも受けていただくような働きかけは積極的に行っていくべきだと思いますし、そのようにしてきたと考えています。

 

門前記者(読売新聞)

 今、積極的に行ってきたということですが、12日のPCR検査の実施件数はゼロ件であることと、あと、飲食店従業員に関してですが、最終日に、来店してるのが31日だと思うのですが、そこから計算しても既に14日が経過していると思うんですね。感染当日が10日なので、早期に検査をしていれば14日以内に検査ができたと思うのですが、それは積極的な検査だったという認識でよろしいですか。

 

市長

 これは強制的に我々がしていくものではありません。あくまで対象と我々が考える方の御理解をいただいて、御協力をいただくということですので、少し時間がかかったり、御理解いただくのにちょっと日数が経過したり、そのようなことがありますが、私たちは積極的に受けていただくような働きかけはしてきたので、何かそこで渋ったり、時間が経過するのをいたずらに傍観していると、そういった状況にはなかったと思っています。

 

門前記者(読売新聞)

 そうすると、砂美の職員と飲食店従業員へのPCR検査の依頼というのは、いつされたのですか。

 

市長

 それは早い段階でしています。ちょっと日数、これわかりますかね。何日って、具体的には。

 ちょっとまた担当部局で確認します。たくさん受けていただいて、全て依頼や、受検された日が異なっていますので、ちょっと私も頭の中に全部データを入れていませんので、また後ほどお答えさせていただきたいと思います。

 

※健康こども部長回答

 飲食店の従業員等の方にPCR検査をお願いした時期について、砂の美術館のスタッフの方が、13日月曜日と14日火曜日に行っていて、それが終わってから次の範囲に広げたということで、15日水曜日に取りまとめをお願いしました。16日木曜日に検査を実施したところです。

 

11 砂の美術館の公表について(再)

 

遠矢記者(共同通信)

 市長は、先ほどから不確かな情報に基づく誹謗中傷などに対してすごい警戒感を抱かれていますが、砂の美術館の関係者だということの公表が遅れたことで、かえって市の対応だったり、砂の美術館の彫刻家の方々に疑いの目が向けられているという現状も一部であると思いますが、そのことについてどう受けとめていますでしょうか。

 

市長

 これは両方あると思います。早く確認がし切れていない情報を出すことによって、そういう疑いが向くと、それは、後で事実と異なった状況が判明すれば取り返しがつかないことになると思います。また、少しそのタイミングが遅れることによって、正確な情報、事実に基づいた情報が市民の皆さんにお伝えできなかった、その時間差について、できる限り早くすべきだったと、そのようなことはあろうかなと思います。両方、色々なリスク等もありますので、その辺も勘案して、適切な時期に、事実を確認し切った段階で正しい情報をお示しすることが必要だということであり、そのような対応をさせていただいたと私自身は考えています。

 

遠矢記者(共同通信)

 では、しっかり確認をした上で公表したという判断自体は間違っていなかったと。

 

市長

 間違っていなかったと思います。

 

12 葬儀参列者へのPCR検査呼びかけについて

 

西山記者(日本海新聞)

 ちょっと細かいことをお伺いするのですが、この30日の葬儀に男性が参列されていて、葬儀の参列者の方からPCR検査を受けたいっていう要望はないですか。

 

市長

 今のところ、それは聞いていません。

 

西山記者(日本海新聞)

 それは確認していないということなのか、そういう要望はないということですか。

 

市長

 ちょっと具体的な、細かい話を申し上げると、担当部局で喪主さんにもお会いして、色々な状況も確認しているところですが、その中で、マスクを着用したり、葬儀ですから、そんなにあまり動かれることはないと思いますが、距離をとったりと、いわゆる今の対策、基本動作等は行っていただいたと確認しています。その中で、これは呼びかけたのかな。

 ちょっと詳しい状況は担当部長からお答えさせていただきたいと思います。その状況等も含めて。

 

健康こども部長

 先ほどの葬儀の関係ですが、市長が申し上げたように、喪主さんに確認させていただきました。以前に風邪のような症状ということで確かお話させていただいたと思いましたが、確認させていただいたところ、ちょっと疲労がたまっていたようだということで、風邪ではなかったということで、今現在は体調が十分回復していると伺っています。

 

西山記者(日本海新聞)

 結局、PCR検査を受けたいという要望は一人も出なかったということで大丈夫ですか。参列された方から。

 

健康こども部長

 一応、今言いましたように、喪主さんにも確認し、あと、御本人さん等も確認して、皆さんマスクをしていたということで、PCR検査までは必要ないという判断をさせていただいているところです。

 

西山記者(日本海新聞)

 それは、喪主さんはそう言っているということで、一人一人が要望を一つも出していないということは確認をとっていないということで大丈夫ですか。

 

健康こども部長

 それはそうですね。全員の方、どこのどなたかというのもちょっとわかりかねる状況はございます。

 

落合記者(NHK)

 それって、逆にお葬式に出席された方は、その人が感染者だってことを御存じなんですか。

 

健康こども部長

 そこまでは、周知していません。

 

落合記者(NHK)

 だとしたら、参列者からPCR検査を受けたいという要望がないのではなくて、そもそも要望、来るわけないじゃないですか、感染者と知らないのだから。知らないのに、要望が出るわけないのではないですかと聞きたいのですが。西山さんが質問したのは、出席された方から要望が出ているのですかと聞いていると思いますが、そもそも出席された方が、この人が感染者だって知らなければ、要望も出なくないですか。出る以前の問題というか、PCR検査を受けたいとも言えない状況だと思うのですけど。

 

西山記者(日本海新聞)

 知らされてないのですかね。その参列者の方は、この男性が感染者だったということを。喪主さんは知っているということだと思うんですけど、そこはどうですか。

 

健康こども部長

 そのあたりは、喪主さんから名簿を出していただくことはまずできないと思うのです。葬儀に集まってこられる方というのは、皆さんの名前が全部わかっているわけでもございませんし。

 

落合記者(NHK)

 では、要望は出ていないのではなくて、そもそも要望が出るような状況ではなかったというのが正しいのですね。

 

市長

 私が答えます。

 そのお考えはわかりますが、どういう状況だったか、私も葬儀の場に居合わせたわけではありませんが、色々な方が恐らく参列されたと思います。その中で特定の方が感染者だという情報を具体的に皆さんに出していいのか、そのようなことも慎重に判断すべきだと考えています。そういった中で、念のために、感染者が鳥取市で発生したということで体調に少し異変が感じられた場合など、希望があればPCR検査を受けてくださいということを申し上げることはできると思いますので、具体的に個人が特定されることを示して、だから受けてくださいということは、やはり慎重に判断していかなければならない部分ではないかと思っています。

 改めてまた喪主さんを通してでも、そういう働きかけをしたらどうか、またこれは内部で対応していきたいと思います。

 

西山記者(日本海新聞)

 ここまで感染経路を積極的に調べるということで、対象範囲も広げてきたのですが、こうやって表にして見てみると、葬儀のところだけ、何か浮き彫りになっている感じになっていて、外国人彫刻家の方もPCR検査を行っていないということで、逆に何か浮き彫りになった形になっています。その葬儀の方が知らされてないという、その慎重な判断が必要というのも一部ではわかるのですが、そもそも知らされないのが本人にとっていいことなのかというのと、市民にとって感染拡大を防ぐという第一目的がある中で、それが本当にいいことなのかということについては、どうですか。

 

市長

 その辺は、皆さん御承知かと思いますが、この特別措置法の中で基本的人権という項目が、5条だったと思いますが、あります。そういった中で、色々な配慮をすべきだということ、感染防止に努めていくということと、国民生活、また国民の皆さんの自由、権利、そのようなことを阻害しないようにということがあります。知り得る状況になることを、それはよしとされない方もいらっしゃるので、そのあたり非常にデリケートな部分がありますが、その辺にも我々は配慮して、目的とする調査や、検査の受検の依頼など、進めていかなければならないと思います。

 

西山記者(日本海新聞)

 細かいことを聞きますが、参列者はマスク着用というのは、これは全員ですか。

 

市長

 どうですかね、ちょっと全部数えたわけではないので。多分全員しておられると思いますが、ちょっとそれは、何か全部確認し切ったわけではありません。

 

健康こども部長

 その全員ということで言われれば、全員ではないかもしれませんが、皆さんが着用されていたと伺っています。

 

西山記者(日本海新聞)

 基本的に症状が出るまで2週間というのがあるので、先日配られた資料などでも3月23日からの男性の行動歴が出ていますが、もう3日ぐらい前倒しで検査するという、ここまで対象範囲を広げているので、もうちょっと調査範囲を広げるというか、そういうお考えは今のところないですか。

 

市長

 これをさらに広げていくと、では、どこまで広げれば完璧なのかという問題もあります。それが行き着くところは全員ということになり、市民、県民全員ということで、ではどこまでとなると、もう既に我が国はもとより感染経路が特定し切れない、そういうフェーズにあるという認識にまずは立たないといけないと思っています。そういった中で際限もなく広げていって、それで、では何を目的として検査をやるのかということも、今一度しっかりと判断していく必要があるのではないかと思っています。何回か申し上げたように、非常に重篤になる可能性がある患者さん、既にそういった状況にある方、まずはそういった方を優先して検査し、治療を受けていただく、そのようなことを考えていく必要があるのではないでしょうか。検査体制にも、我が国、全員がいつでもできるような状況には整っていないと考えていますので、何を優先するべきか、今やるべきことは何なのか、そういう基本に立ち返って、常に判断していくことを続けていくことが基本ではないかと私は考えています。

 

西山記者(日本海新聞)

 もちろん症状がある方を優先して調べるというのは確かに大事だと思うのですが、実際に感染経路となった人が、男性の感染経路となった人が、確実に県内にいたはずじゃないですか。という中で、もしその方が無症状だったとしても、そこからまた広がっている可能性があると思います。と考えた場合、この感染経路を特定するというのは、感染拡大防止もやりつつ、全力を挙げるべきだと思うのですが、その範囲は際限なくなってしまうというのはあると思いますが、そこに関してはどうですか。

 

市長

 繰り返しになりますが、これを全部特定しようと思ったら、鳥取県内だけではなく県外から、例えば葬儀とか、店舗もあると思いますが、色々な場面でお越しになっている方もいらっしゃると思いますし、もっと詳しく感染された方の行動歴もさらに協力いただいて聞き出していくこともあわせてやっていく必要があろうかと思っていま。どこの範囲まで検査していただいたら、そういう経路が特定できるかということは、なかなかこれは難しい問題だと思っています。

 

西山記者(日本海新聞)

 今の時点では感染経路不明ということになっているのですが。

 

市長

 はい。感染経路不明と推定しているということですよ。

 

西山記者(日本海新聞)

 推定している。

 

市長

 ええ。決めつけたわけではありません。今の段階で、色々な状況を重ね合わせて考えると、なかなかその特定な者が、どなたが感染源であったかということは、調査を行っても特定し切れないという推定をしているということです。

 

西山記者(日本海新聞)

 ちなみに、今の段階で市中感染の可能性についてはどうお考えですか。

 

市長

 色々な可能性があると思います。市中感染といいますか、この方が例えば県外に行かれて、それで感染されて潜伏期間があったと、色々な可能性があると思いますが、そういったことを全部洗い出して調べて確認し切れるかというと、なかなかこれは至難のわざではないかと思っていますので、我々としてでき得る限りのことは行って、調査等をしていくことは必要ですが、これを広げていけば際限がない、そういう対象になりますので、それはいかがなものかと今、私は思っています。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 すみません、1点、ちょっと今話になっている葬儀のことですが、確かに誰が出ていたかを全部調べるのはとても手間もかかる大変なことだと思うので、だから、鳥取市さんのやり方として、この男性が葬儀に出ていたという情報はもう最初から公表しているので、心当たりのある人は名乗り出てくださいというやり方をとってきたという認識でいいですか。

 

市長

 それもありますし、喪主さんに無理を言って協力いただいて、どういった方が出席されて、当日の状況はどうだったのかということをまず伺って、では、どの範囲まで可能性があったのかということも我々は思いめぐらすわけですが、葬儀ですので、何か動き回ったり、その会場ではそういうことはないと思いますので、距離をとってマスクを着用されて密接状態をつくらない、そういったことに配慮して執り行われたというところまでは確認させていただいています。例えば県内外から参列される方もいらっしゃったかもしれません。そういった方に、今、感染者が発生したから御協力くださいと全てやるというのは、なかなかこれは至難のわざではないかなと思いますが、でき得る限り今後も調査は続けていきたいと思います。

 

13 感染経路の判断について

 

遠矢記者(共同通信)

 今後も引き続き調査をされていくということですが、ただ、一方で、これだけ、ほぼ関係性、ほぼ全員聞き取ったということも言っていまして、いつまでも調査をだらだらし続けるというわけにもいかないと思いますが、いつごろまでに判断されて、どういうふうになれば、感染経路不明なら不明と判断するのかを教えてください。

 

市長

 これはなかなか不明ということが言い切れるかどうかは、少し時間を要すると思いますし、先ほど申し上げたように、検査を受けてくださいということで、完璧に全員ということではありません。おおよそ、大半の方が協力いただいて受検していただき、陰性であることを確認しましたが、残りの方について、相手方がありますので、これは強制的に受けていただくということにはなりません。ですから、そういう協力をいただけるかどうなのか、そこで時間がどれぐらいかかるのかというのは、今申し上げることはできません。いつ、例えば完璧に調査ができて感染源ではないとか、そういう特定ができないという結論に到達できる日時までは、今申し上げることは難しいと思います。

 

遠矢記者(共同通信)

それだと、今日いただいた資料の中で、まだ検査をされていないのは葬儀に参列していた方と外国に戻られた彫刻家の方だけだと思うのですが、この検査が終わらない限りは言えないということでしょうか。

 

市長

 そのことが仮に終わったとしても、それで完璧に感染源が不明であると言い切れることにはなかなかならないのではないかと思います。恐らく感染源は不明であると推定せざるを得ないと、そのような結論ではないかと私は思っています。

 

遠矢記者(共同通信)

 その推定の結論は、どのようにしたら出せるのでしょうか。

 

市長

 ですから、ある一定の時期に、ほぼ完全にといいますか、対象とした方が受けられてということも一つあると思いますし、それから、その前の段階で、葬儀に参列した方が協力いただけないということであれば、それもなかなか言い切るということは難しいと思います。色々な要素がありますから、感染源が特定できないという結論に到達したと言えるのは、これは医学的な知見を持った方でも難しいのではないかと思います。そもそもこの新型コロナウイルスの特性等が医学的に十分分析し切れている状況にあるかというと、なかなかそこまで至っていないと思います。今後の研究、治療薬等も含めて、まだ研究が続いている状況ですので、ましてや私たち素人が何か知見を持ち合わせて、こういう状態になったら感染源の特定は不明だと言い切れるかというと、なかなかそうではないと思いますし、何よりも、何回も申し上げまが、これを追跡していくことに全庁を挙げて取り組むことも必要なのかもしれませんが、何よりも市民の皆様に感染がこれ以上発生しないように、拡大しないように、そこに全力で取り組んでいくことが、今やるべきことではないかと思っています。答えになっていないかもしれませんが、そのように考えています。

 

遠矢記者(共同通信)

 感染拡大を防ぐために、先ほど調査とおっしゃいましたが、調査をする以外の感染拡大防止方法ってあるのでしょうか。

 

市長

 例えば基本的な動作を引き続き励行していただくことや、不要不急というのはなかなか難しいですが、あまり密集した状況の中はできる限り控えていただいて、それぞれが行動をとっていただく、そのようなことを引き続き呼びかけていく、協力をいただく、理解いただく、それを続けていくことであると思います。PCR検査が全てではないと思っています。

 

門前記者(読売新聞)

 先ほどから感染経路不明と推定しているということをおっしゃっているのですが、砂の美術館の職員が全部で26人であることに対して、検査を受けたのが18人。飲食店従業員についても希望者のみということで、これは実質的に、この推定が外れて断定に変わることはないと考えてよろしいですか。

 

市長

 推定が外れて断定というのはどういうことですか。

 

門前記者(読売新聞)

 要は全職員に対して、全スタッフ、全従業員に対しての検査をしたわけではないので、これはもう実質的には、この推定から断定に変わることはないとも考えられるのですが、そこはいかがですか。

 

市長

 その御質問の意味は、全員を検査して、全員陰性だったら感染源ではないということになるかどうかという意味ですか。

 

門前記者(読売新聞)

 そうです。それもありますし、希望者のみということで検査を実施していますが、依頼をするのと、希望者は受けてくださいとでは、大きくスタンスが違うと思います。

 

市長

 ですから、先ほど申し上げたように、この検査は強制的に行うものではありません。やはり人権や国民、市民、県民の皆さんの意向を尊重していくことがありますから、あくまで協力をお願いするという立場で検査を受けていただくことになります。中には、自分自身はそういう、いわゆる三密の状況の中には行っていないし、症状も全くないし、受ける必要がないと判断されたら、それを強制的に我々が検査するということはできませんので、あくまで協力をお願いしていくということになります。

 それから、仮に全員が検査して陰性であったから、完璧に感染源が特定されないと言い切れるかということになると、それは言い切れないと思います。色々な要素がありますから、究極は全員を調べてどうかということや、もう少し行動歴を詳細にたどっていって、関連する皆さんを全部調べてどうだったとやることになると思いますが、それは実際、現実的に考えたら不可能なことですので、一定の調査で、まず感染源は特定できない、不明であるという推定をせざるを得ない時点に立ったら、そのような一つの区切りといいますか、この問題についてはそういう時期になるのかなと思っています。完璧にというのは、なかなかこれは難しいと思います。

 

14 砂像彫刻家が感染源である可能性を「極めて低い」と発言したことについて

 

落合記者(NHK)

 2点確認したいことがあるのですが、11日の会見で、市長の私見の中では、外国人彫刻家が感染源である可能性は極めて低いとおっしゃっていたと思いますが、何か色々今後、カレンダーとかにし直して見てみると、会食がある2週間より前に鳥取に来ていらっしゃる人ってすごく少なくて、2週間の潜伏期間があるのであれば、無症状患者だった場合、そういう会食のときも、その感染源である可能性は否定できないと思います。この人たちが感染源か感染源じゃないかというのを特定してほしいというわけではなくて、そういうあやふやな状況だっていうことを、普通に誰でも判断できるような状況で、なぜ私見で極めて低いって断言してしまったのですか。

 

市長

 いや、これは断言ではありませんよ。

 

落合記者(NHK)

 公共の場、公共というか会見の場で極めて低いという、その根拠もない、「極めて低い」を言ったことに対して、市民の方の怒りの声とかもうちの局に来ています。そういうことに対して、今、市長がどう思われているのかというのと、その会食のときには、結構鳥取市内でも送別会などを自粛するムードになっていて、それこそ鳥取市の職員の人なども送別会とか、すごく小さくやっていたと伺っているのですが。

 

市長

やっていません。

 

落合記者(NHK)

 その中で、こんな大人数で会食するというのは、いくら三密の場じゃなくても、それってよかったことなのかなというのを、結果論、その当時はいいと判断したとは思うのですが、今振り返っての結果論は、どうだったんですか。それとも何か、屋外でバーベキューみたいな形でやっていたのだったら、それは確かに三密じゃないなと思いますが、そうじゃないと思うんですよ。

 

市長

 毎日バーベキューしてくださいということを我々が申し上げる立場にはありませんし、夕食をとられることについて、我々が管理するような状況にはありません。それは、自主的にお弁当を買って食べられるとか、あるいは何人かで集まって食事をとられるというところまで、我々からこうしてくださいということは言っていませんが、共通して、朝、検温を全員がしたり。

 

落合記者(NHK)

 それはわかっているんです。でも、市の職員がいる会食とかもあったじゃないですか。職員が同席して、それってどうなんですか。

 

市長

 ですから、私も、そのあたり、どうしようかと判断に少し時間がかかりましたが、外国から集まられて夕食をとる、その初日ですから、儀礼的に感謝の意を表する挨拶を短時間でやらせていただく、それは許容範囲ではないかと判断して出席しました。

 

落合記者(NHK)

 この状況になっても、今でもそれは正しかったとお考えですか、みんなこんなに自粛しているのに。

 

市長

 正しかったと思っています。

 

落合記者(NHK)

 わかりました。

 

市長

 夕食まで食べてもらったら困ります。一人一人別にしてくださいというところまでは、なかなかちょっと難しいのではないかと思います。

 それから、もう1点御質問で、最初のほうに断定したというようなことですが、これはこちらから申し上げるという形ではなく、どなたかの御質問で、その可能性についてどうですかと聞かれ、例えば一般的に答えは、わかりません、高いと思います、低いと思いますという答えになると思います。ですから、そのようなことを考えると、色々なことを重ね合わせて、私自身は今の時点では可能性は低いのではないかと認識しているとを申し上げただけであり、そこで断定して言い切った、そのような感覚は持っていません。

 

落合記者(NHK)

 じゃあ、その極めて低いというのは、市の方針なのですか。

 

市長

 いや、方針ではないですよ。私の私見です。

 

落合記者(NHK)

 じゃあ、鳥取市としての方針はどうなのですか。

 

市長

 いや、ですから、私が申し上げたら、それは鳥取市の見解になると思いますが。

 

落合記者(NHK)

 じゃあ、鳥取市の方針としては、根拠もなくて極めて低いってことで間違いないですか。根拠ないっておっしゃっていましたよね。

 

市長

 いや、ですから、その時点ではなかなか全部確認し切ったわけではありませんので、彫刻家の皆さんが自国を出国されるにあたっての健康状態や個人の判断、それからこちらに着いてからの色々な感染防止についての取り組みをしっかりと励行していただき、それから、帰国されるにあたって、各国が日本より非常に厳しい検疫を今行っています。それをパスされて、行動も2週間程度は自粛されています。その中で健康状態は引き続いて良好であると、色々なことを確認していますので、そういった確認でき得る範囲内で低いのではないかという所見を申し上げたわけです。方針とか、そういうものではありません。

 

落合記者(NHK)

 じゃあ、今鳥取市さん的にはどういう、市としてはどう考えていらっしゃいますか。

 

市長

 何をですか。

 

落合記者(NHK)

 感染源が極めて低いのかっていうのは、どういう。

 

市長

 ですから。

 

落合記者(NHK)

 今は市長の御意見ですよね。

 

市長

 そうですね。

 

落合記者(NHK)

 あともう1点聞きたいのですが、砂の美術館の彫刻家だって特定していないから10日は言わなかったとおっしゃっていたのに、何でそんな極めて低いこと、確定していないのに会見で言えるのですか。それっておかしくないですか。確定していないことは言いませんというスタンスであれば、確定していないのに、極めて低いって言っちゃだめじゃなかったんですか。

 

市長

 いや、砂の美術館の方は、その方がアテンドされたかどうかちょっと確認が改めて必要だということがあったのですが、砂の美術館の砂像彫刻家の皆さんの行動については、かなりの部分を私自身把握しています。感染源がどうかという問題とは別に、そういう行動経路、経緯を確認した状態の中で、その確認し切れた部分を踏まえて、低いのではないかと申し上げたわけです。

 

15 砂の美術館の公表等について

 

阿部記者(毎日新聞)

 先ほどの一番最初の知事会見・市長会見の時系列をちょっと確認させてもらいたいのですが、知事が昨日の会見で、市から施設名は出さないでくれという強い指示があったとおっしゃっていて、市長はその後コメントで、確証がないまま発表するべきではないという形で出されているのですが、実際に最初の会議ですね、感染者が見つかったという会議のその30分とか1時間前に、一応、男性から砂の美術館の外国人の彫刻家たちをアテンドしたということは、もう市も把握はされていたということでよろしいでしょうか。

 

市長

 ええ、そういう聞き取りの結果だったということは承知しています。

 

阿部記者(毎日新聞)

 承知した上で、確証がないまま発表はできないということだと思うのですか。

 

市長

 そうですね。私がまず最初にちょっとあれと思ったのが、通訳の方は女性の方を依頼していました。感染された方が男性だということを初めて伺いましたので、その事実確認を御本人の再度の確認、聞き取りはもとより、関係者、複数の方から確認し切った上でないと、ちょっと不確かな情報だと判断したわけです。そういった趣旨も、電話で本当に数分あったかどうかですが、県知事が会見に臨まれるにあたって直接電話されてこられましたので、色々な行動歴について、まだ十分確認し切れていないし、何か今不用意に確認し切っていない情報をもとに砂の美術館の彫刻家がみたいなことになって、それが仮に間違っていた場合には、なかなか情報が拡散したら大変なことになるので、今一度、それがちょうど22時前ぐらいだったので、夜から患者さんに会って確認するという状況もなかなか難しいと思うので、日がかわって確認して、それが確認できたら速やかに公表するということで、翌日にその話は公表させていただいたところです。

 それから、知事が強い指示があったと、どういう言い回しをされたかちょっと詳細にわかりませんが、そういう指示をしたということはありません。電話で数分話しただけであり、どうですかねみたいなことを、それから、何か外国の方をアテンドされたということですが、そういう公表をしたいと思いますということと、それから、今後も県として鳥取市に協力しますのでということで、では連携してこの感染防止、拡大防止に取り組んでいきましょうという話をしました。それ1回きりですし、その後何も連絡はありませんし、それは時間にして、ちょっと計っていませんが、数分も話したかどうか程度であり、具体的に申し上げたらそういった経緯であって、何か知事に恐れ多くも私が指示するということは今までもやったことがありませんし、今回もしたわけではありません。もう少し確認し切ってから我々は確証を得て公表に踏み切っていきたいという趣旨はお伝えしました。

 

阿部記者(毎日新聞)

 じゃ、それにあわせて2点確認したいのですが、知事のお言葉を借りると、強い指示があったという言い方をしているのですが、市長の場合は、指示ではなくて提案という形でしたということですか。

 

市長

 電話でのやりとり、話し言葉ですから、強い指示とか何か、まず指示というのは私も知事に対してしたこともありませんし、今回もそのような趣旨のことはお話をしていません。これははっきりと申し上げておきたいと思いますし、強いとか弱いとか、これは感覚的に受けとめるものですから、何か強い言葉で私が言ったということはないということだけは申し上げておきたいと思います。

 

阿部記者(毎日新聞)

 それとあと、先ほど行動歴の確証がないまま、砂の美術館の方々をアテンドしたということは公表ができない、発表ができないということだったのですが、実際確証というのはどういう形でとったのでしょうか。個人的に考えると、男性から聞き取りをして、砂の美術館という単語が上がってきたのであれば、その関係者に複数人すぐに電話をして、総合プロデューサーの茶圓さんだったりとか、砂の美術館の関係者に、そういう方がいますよねと確認をとれば、もうすぐに確証が得られたのではないかなと思うのですが。

 

市長

 そうしたかったのですが、なかなか茶圓さんもちょっと難しかったのですかね。トライしてみたのですが、なかなか難しいということと、これは重要なポイントですから、一人でなく複数、関係者から確認する必要があるなと思っていて、それが深夜に至ろうかという時間帯に全部できるかというと、なかなかちょっと難しいということと、患者さんが一番中心になると思いますので、改めてお伺いしたいということでありますが、なかなか病状等を考えて、比較的軽症で元気に、回復に向かっておられるということですが、当初は色々な方がいらっしゃいますから、あまり病状に障るようなことまで我々が押しかけてやるということは控えるべきだと思っていたので、それは日を置いてやったほうがいいと私自身が判断しました。

 

阿部記者(毎日新聞)

 一応確認ですが、その男性の方から砂の美術館という単語が出たのは一次的な情報であって、ほかに裏取りをしたというか、ほかの方に確認する時間はもうなかったということですか。

 

市長

 そうですね、なかったですね。それは何かといいますと、検査を受けていただくにあたって、担当の職員がざくっとした行動歴みたいなものを伺って、それから検査していただくということで今鳥取市は進めていて、それは確証を得てとか、そうですねと問い詰めたり、そういうものではありませんので、不確かな情報も含まれていると思います。ちょっとあまり立ち入ったお話は控えるべきだと思いますが、この方についても、後で複数回行動歴等を確認して、こういうところにも出席したというのが出てきたりしますし、これは一般的にそうなのですね。全く話していただけないような方もありますし、詳細にきちんと時系列で話していただく方もありますし、不確かな状況の場合もあるでしょうし、色々なことがありますから、まずは御本人に確認していく必要があるという判断をしましたので、何か聞き取りでそういう話が出たからすぐにそうだということと、またもう一つ、色々な行動歴があります。例えば先ほど葬儀のお話も出ましたが、葬儀や地元の会議とか、色々なところに出席されている状況は大体把握できたので、そういった中で砂の美術館だけを特化して、そうだということになると、ああ、あそこが感染源だみたいな情報がネットで飛び交って、それがもし間違っていたら取り返しがつきませんので、そこはちょっと一呼吸置いて慎重に確認して対応すべきだという判断をさせていただいたものです。

 

門前記者(読売新聞)

 先ほど通訳の方は女性4人を依頼していたということで、そうすると、市長もしくは女性の方々は、この男性の方と同席した会合には出席していなかったということですか。

 

市長

 していないです。私も初めて聞きました。何か夕食をとるに当たって、少しアテンドが必要なということで、独自に5回ですか、そういう依頼をされたと聞いて、全く知らなかったので我々は。えっと思って、ああ、やはり男性の方がアテンドされたのだなと、それで改めて確認できたということです。

 

門前記者(読売新聞)

あと、保健所などに確認したのですが、当日の夜に関しては、濃厚接触者などについて詳しく聞いていたので、この外国人約20人というのが砂の美術館の関係者だというところまで聞き取りをしていなかったと保健所が言うのですが、そのことについては、そうすると聞き取りをしていたという認識でよろしいですか。

 

市長

 どうですかね。詳しい話の経緯、ちょっと居合わせていませんが、当日既に砂の美術館のみたいなことはありました。ただ、先ほど申し上げたように、アテンドされた方は私は女性だとずっと考えていましたので、昼間の表敬とかですね。だから、別の方が、男性の方がという情報は全く持ち合わせていませんので、これはひょっとして何か別の団体などという可能性もあるなということで、今一度確認する必要があると判断しました。

 

門前記者(読売新聞)

 会合そのものには市の職員の方が数名参加されて、部長級の方は挨拶だけで退室したとかと書かれているのですが。

 

市長

 砂の美術館ですか。ええ、そうですね。

 

門前記者(読売新聞)

 そのほかの職員に関してはしばらくその場にとどまっていたということをおっしゃっているかと思うのですが。

 

市長

 どこにですか。

 

門前記者(読売新聞)

 その会合にですね、会食です。

 

市長

 ああ、これは3月24日と4月7日ですか。

 

門前記者(読売新聞)

 そうですね。

 

市長

 担当の職員がいたと思います。

 

門前記者(読売新聞)

 その担当職員、確認はされましたか。

 

市長

 いや、私自身出ましたから、出てすぐ挨拶して退席したのですが、担当の職員はもう少し出席すると。途中で帰ったのだったかな、私が帰ったすぐ後ぐらいに。ちょっと直接職員いますので、経過をご説明します。

 

総務部長

 総務部長の浅井です。当時、経済観光部長をしていて、24日の表敬訪問並びに夜の会食に同席させていただきましたが、この際の通訳の方は女性の方であり、男性の方が、先ほど深澤市長が申し上げたとおり、男性の方が参加されていたのは、この事例が発生して調査で初めて承知したということです。7日の時点でもアテンドしたのは女性の通訳の方でしたので、市で把握できたのはこの事例が発生した後ということです。以上です。

 

市長

 それから、当日は早目に退席したという、その経過も。

 

総務部長

 市長は挨拶の後退席していただき、我々も、職員は司会であるとか、そうした対応を行った後、通常より早目に切り上げて終了させていただいたという状況です。

 

門前記者(読売新聞)

 あとすみません、昨日の知事会見の話で、知事からの提案についてですが、これは直接知事から市長に電話があったと。

 

市長

 10日の会見前ですか。

 

門前記者(読売新聞)

 そうです。

 

市長

 はい、ありました、知事から。22時のちょっと前だったと思いますが。

 

門前記者(読売新聞)

 その情報というのは、市内で共有はされましたか。

 

市長

 市内ですか。

 

門前記者(読売新聞)

 すみません、市の中で、知事からこういう提案があったということを市の中で共有はされましたか。

 

市長

 市の中といいますか、幹部職員には、そういう旨の電話が今あったというのは言いました。その内容についても、先ほど申し上げたようなことは伝えています。

 

門前記者(読売新聞)

 市の秘書課と危機管理課などに聞いたところ、そういった提案は聞いていないということだったのですが。

 

市長

 どんな提案でしょうか。

 

門前記者(読売新聞)

 そういった、知事から砂の美術館の可能性があるということを公表してはどうだと。

 

市長

 いや、その可能性があるという言い方は聞いていませんね。

 

門前記者(読売新聞)

 すみません、その砂の美術館の名前を出してはどうかという。

 

市長

 いや、そんな提案もなかったです。

 

門前記者(読売新聞)

 ああ、そうなのですか。

 

市長

 ええ。

 

門前記者(読売新聞)

 それは10日の夜にはなかったと。

 

市長

 電話のやりとりではありません。

 

門前記者(読売新聞)

 なかったということですね。

 

市長

 ええ。出してもいいかどうかみたいな尋ねられてどうかというよりも、むしろ今、何回か繰り返しになりますが、今の状況をもう一度、実際どうだったのか確認し切れていないと申し上げましたら、では外国の方をアテンドされた男性という言い回しにしましょうかという答えがありました、知事からは。

 

門前記者(読売新聞)

 聞き取りの中で、男性からは砂の美術館という名前が出たのですよね、まず。

 

市長

 感染された方ですね。

 

門前記者(読売新聞)

 そうですね。

 

市長

 というふうに聞いています。

 

門前記者(読売新聞)

 ほかの外堀を埋められていない市の男性からは、そういう話がまず出たと。

 

市長

 出たということは聞いています。

 

門前記者(読売新聞)

 そのことをもとに知事が砂の美術館と言っているけれども、言ったほうがいいのじゃないかということは言ってない。

 

市長

 言ったほうがいいじゃないかということは聞いていません。

 

門前記者(読売新聞)

 ちょっと表現は、すみません、直接私が知事に聞いたわけではないですが、そういった提案が知事からあった、砂の美術館に関しての。

 

市長

 いや、なかったです。

 

門前記者(読売新聞)

 なかったですか。

 

市長

 ありません。それははっきり申し上げます。電話でもう少し記録しておけばよかったのですが、短いやりとりですし、どういう状況だということの確認の電話だと思いますし、主眼は、これから一緒になって感染防止、感染拡大防止に取り組んでいくので、何か必要があれば県も全面的に支援するからということで、ありがとうございますと電話を切ったと、そこに主眼があったと思っていますし、不確かな情報ですから、現時点でその時点においては。ですから、そのことを申し上げて、では、外国の方をアテンドされた男性と記者会見ではそのように申し上げますということは聞きました。ですから、何か、やめてくださいとか、強い指示をしたとか、私が申し上げたという事実はないということは断言できると思います。

 

16 PCR検査実施についての県からの指示文書について

 

門前記者(読売新聞)

 昨日に県から、もう少しPCR検査について実施すべきでないかという申し入れがあったと伺っているのですが、そのことに対しては、市長は知事に何か御返答はされましたか。

 

市長

 いや、していませんし、そのPCR検査についても、そういった県から依頼があるなしにかかわらず行っていましたので、それは何か指示があったから始めたという性質のものではないと考えています。実際に何か文書でもってというのはありませんでしたし。

 

門前記者(読売新聞)

 文書ではなかった。昨日の午前中に市の保健所に届いたもの。

 

市長

 午前中だった、午後だったかな。

 

門前記者(読売新聞)

 午前中と。

 

市長

 ですから、やっと昨日だったですかね、そういう趣旨の、それに該当する文書が届いたのが昨日の。

 

門前記者(読売新聞)

 月曜日ではなく昨日ですね。

 

市長

 ええ。

 

門前記者(読売新聞)

 昨日の午前中に届いて、それに対して返答はしていない。

 

市長

 いや、もうやっていますから。既にやっていますという返答まではしていません。

 

門前記者(読売新聞)

 知事は確か12日がゼロ件ということなどを受けて、もう少しやったほうがいいのではないかという提案をしたという旨だったと思うのですが。

 

市長

 直接私たちが文書でも。

 

門前記者(読売新聞)

 確認はされ。

 

市長

 いやいや、聞いていませんし、文書ももらっていません。

 

門前記者(読売新聞)

 あ、そうですか。

 

市長

 はい。

 

門前記者(読売新聞)

 市の保健所からその申し入れに関しては、市長はご覧になっていない。

 

市長

 文書ですか。

 

門前記者(読売新聞)

 はい。

 

市長

 いや、見ていますよ。随時こういう文書が来たらと、全部私に報告してもらうようになっていますから。それが報告があったのは昨日の午後だったかな、もらったのはね。自分が聞いたのは午後だったと思うので。

 ですから、そういう段階で初めて、もっと検査を行うようにという趣旨の文書だったと思います。短い文書でしたが、それをいただいたのが昨日の午前中で、私が知り得たのは午後のかかりぐらいだったと思いますから、それで初めてそういう指示をされたと承知したという状況です。

 

17 立ち寄り店舗の公表について

 

宮城記者(朝日新聞)

 今の時点だと、感染源がわからないということで、市民の中には不安になったり、どこの店舗を使ったのだろうという疑心暗鬼の気持ちが出てくると思うのですが、全国的な状況を見ていると、そこは広めてはいけないというのはもちろんあると思いますし、お店の事情で公表できないというのもあるとは思うのですが、結果的に風評を生んでしまったり、不安な気持ちになってしまっている市民がいることについてはどう思われますか。

 

市長

 それは、例えば立ち寄られた店名を具体的に公表すべきという趣旨の御質問でしょうか。

 

宮城記者(朝日新聞)

 色々な事情があるのはもちろん承知していますし、それがよいか悪いかというのはあると思うのですが、結果的に風評を、ネット上とかでも今出てしまっていることに関してです。

 

市長

 全国的にそういう状況はあります。そこは我々もしっかり注意して対応すべき点だと思います。色々な意味で。

 これを例えば、立ち寄られた店舗を公表するか否かについては、そこで感染者が発生していませんから、そもそも公表すべきものではないと考えていますし、それを公表することによって市民の皆さんの不安が解消されることにつながるかというと、そのようにはならないと思っています。

 例えば、確認した段階での6店舗について実名を公表して、そこは感染された方が行った店ですよと公表して、では、それ以外は大丈夫かということになるかというと、全国の状況や、先日も鳥取市で同様の事案もありましたが、あの一帯は感染者が出たところだというひとくくりにされる可能性のほうが高いと思いますので、その6店舗以外の方にもそのような風評が及ぶことも懸念しなければならないと思っています。松江市の事案もありますが、あれはクラスターが発生したということがあり、いち早くそれをお知らせして、感染拡大防止に努める意図があったということと、そのお店の方も御了解されたということではないかと思いますので、今回の鳥取市の案件について、それを積極的に公表するということは控えるべきではないかと思います。それよりも、一般的に感染防止対策に御理解いただき、御協力いただきたい、励行していただきたい、その呼びかけのほうが大切ではないかと思います。

 

18 今後感染者が発生した場合の県との合同会見について

 

今泉記者(時事通信)

 会見前に知事と市長とで、どこまでどういう事情で出すかというのは、会見ぎりぎりまでそういうお話をしているということですが、今後新たに感染者が出た場合に、今回よりも複雑な場合も想定されると思うのですが、いっそ会見を一緒に開かれたほうがいいのではないかと思いますが、会見には保健所長もいらっしゃいましたが、やはり保健所を設置しているのは市なので、市の立場として責任を持ってここまで言えるとか、あとは、知事が持っている情報と市長が持っている情報で差があるかもしれないというところもあわせて、一緒に会見をしたほうがいいのではないかと思うのですが。

 

市長

 御提案としてよくわかります、その趣旨は。ただ、こちらも本部を設けていて、鳥取市としての、あるいは圏域としての対応も必要ですので、私が席を空けるのがいいのかどうかということも考えなければならないと思います。いい点、悪い点がありますので、それは事案によっても判断していくべきことかと思いますし、また、保健所長は色々な専門的知見や、具体的に現場を所掌していますので、そういった保健所長が出席するほうがいいのではないかという判断を今はしているところです。事案によって色々それは考えていくべきことかと思います。

 

19 感染の広がりについて

 

小畑記者(中国新聞)

 ここまで関係者91人の方を検査されて全部陰性という結果で、感染源は特定が難しいということではあるのですが、現在の地域での感染の広がり具合はどのように判断されるかという、その見解がもしあればお伺いしたいと思います。

 

市長

 それは、可能性が低いというお答え以上に難しい答えになると思います。専門的な知見も持ち合わせていませんし、あくまで想像の、そういったものに基づいたお答えができるのかどうかという御質問だと思いますので、少なくとも何か感染ウイルスを保有している方がゼロであると言い切れるかというと、これだけ人が行き交っていて、また感染者も発生しています。そういった状況からすると、ウイルスに感染された方がいらっしゃる可能性はあるのではないかと思いますので、また、これもあるとかないという答えは、今ちょっと私はできかねます。実際に具体的な根拠になるようなものを全く持ち合わせていませんので。要は、そういったことも想定しながら、市民の皆様、県民の皆様、一緒になって色々とやるべきことをそれぞれ励行していただき、取り組んでいくことで、この感染の拡大が防げるのではないかと考えています。

 

小畑記者(中国新聞)

 ただ、少なくともこの60歳代男性の方の周辺に関しては、広がりは見られていないということでいいですか。

 

市長

 はい。

 

20 緊急事態宣言の発出について

 

今泉記者(時事通信)

 昨日、緊急事態宣言が出ましたが、市における経済的な影響であるとか、全国的に見れば、感染者は出ていますが、まだ1名ということで、その中でこういう宣言が出されることについてはどのようにお考えか教えていただけますか。

 

市長

 まず、これは、取り組むべきは鳥取県だけということよりも、全国的に一緒になって取り組むことで功を奏すると、効果があると考えていて、感染者の人数が少ないとか多いとか、岩手県さんが今はまだゼロですかね、ですが色々な人の行き交いがありますので、これはいつ何どき、どこで感染者が発生してもおかしくないという認識に立って、国全体で一斉に取り組むことで終息につながっていくのではないかと私自身思っています。こういった宣言が発出されるということは、そのきっかけになると思っており、それは適切な判断を国でされたと理解しています。

 

今泉記者(時事通信)

 経済的な影響や、あと、どんな影響が及ぶでしょうか。

 

市長

 これはもう甚大な影響があると考えています。事業者の方も非常に大変な思いをしていらっしゃいますし、あらゆるところに大きな影響があると思います。

 

今泉記者(時事通信)

 その点を踏まえてですが、補正でどんな規模感であるとか、どんな内容になるのか、あるいは市の独自策があれば教えていただけますでしょうか。

 

市長

 まず、少し冒頭でも申し上げたように、制度融資の関係の金融機関の預託の額、これは相談件数等が増えていることを勘案して少し増やしていて、大体これが今のところ34億ぐらいだったでしょうか。現段階で計数を詰めようとしている段階で34億円余を預託したいと思っていますし、また今後の動向等も見きわめながら、この制度融資の金額等も考えていかなければならないと思っています。大変な思いをしていらっしゃる事業者の皆さんに少し御支援をしていく必要はあると思い、色々な金融対策の利子の補助金、これは新型コロナウイルス感染症対策に係る、そういう補助金の補助について、これは5,000万程度の予算も、この4月24日を考えていますが臨時会で上程したいと思っています。まだちょっと計数が変わるかもしれませんが、一番大きなのはこの制度融資の金融機関の預託の金額、34億円余ですが、これを中心として色々な取り組みもこれからしていきたいと思っています。

 市立病院の人工呼吸器や、空気清浄のユニット、こういったものも入れていきたいと思っていますし、それから少し触れましたが、これ1回の、今月の臨時会で補正予算が一区切りになるとは思っていません。今、色々な国の議論もあり、30万から10万というような話もありますが、こういった給付金等のスキームが変わりましたら、こういうものも予算計上していかなければいけないと思いますし、今後の国の動向等も踏まえながら、迅速に鳥取市として対応し、対策を講じていきたいと思っていますので、まだまだ今月の臨時会で完結するような取り組みではないと思っています。

 今のところ、まだ計数詰めの段階ですが、大体この補正の規模が35億ぐらいになるかと思っていますが、まだ少し精査していく必要がありますので、現段階でということで御理解いただきたいと思います。大体それぐらいの規模で、まずこの4月の臨時会は補正予算としてまとめて上程していきたいと思います。

 

21 小中学校の休校について

 

門前記者(読売新聞)

 学校の休校について、昨日コメントを出されて、鳥取県の方針に沿って施行するとされていたのですが、それは要するに県立校が休みにするなら市立小中なども休み、授業時間を設けるならば設けるということでよろしいですか。

 

市長

 そうですね。基本には、県の教育委員会は県立高校をどうするかというのが基本にあると思います。ただ、あわせて、緊急事態宣言ですから、県内の小・中学校についても具体的な方針をお示しになられると考えていて、それが昨日の段階で今日それを検討して示していこうとされていますので、早ければ今日の午後、夕方までにでも県教委のお示しになられる方針がこれから伝えられてくると思いますので、それをもとに、鳥取市として速やかに判断して対応していきたいと思います。

 

門前記者(読売新聞)

 一応、今、知事は、20日の月曜まで休校にしないということをおっしゃっています。それは鳥取市も変わらないということですか。

 

市長

 そうですね。月曜日については今までどおり開校としたいと現段階では思っていますが、これから方針固めをされて、どういう内容が伝わってくるかわかりませんので、まずはそこを確認して、鳥取市として具体的な方針を速やかに決めていきたいと思います。

 

22 3名の砂像彫刻家が帰国できない状況について

 

宮城記者(朝日新聞)

 砂の美術館の今滞在している3人の方について、鳥取市内で陽性の方が出たのとは別に、今の状況でも帰れない状態になっているということに関して、3月の来日時点で、もしかしたら帰れなくなるかもというのが予想できたかと思いますが、今帰れなくなっていることについてどう思われますか。

 

市長

 一刻も早く帰国いただけるようになることを我々は願っていますが、それぞれの国の状況が違い、非常に厳しい状況がありますので、引き続き帰国できる方策を今探り続けているところですので、速やかに自国に帰っていただけるように、何とか我々もできることはしていきたいと思っています。

 

宮城記者(朝日新聞)

 来日していただく時点で、帰れなくなる可能性というのも、状況を見ればある程度あるのかなと考えられたと思うのですが。

 

市長

 今滞在していらっしゃる方がバルト三国のリトアニアと、ロシアの方が2名です。出国されるときに帰れなくなるということが、可能性が高ければ、恐らくこちらに来ていただいていなかったと思いますので、その辺の判断で、それぞれロシア、リトアニアについては帰国できる状況にあったということでこちらに来ていただいたものと思っていますが、その後、感染が世界的に拡大したので、だんだんと検疫などが各国が厳しくなり、その中でもリトアニアはなかなか厳しいのかなと、帰国するにあたってそういう状況がありますが、何とか色々な国を経由して、できるだけ早く帰っていただくような、そういう方法を見つけていかなければならないと思っています。

 

宮城記者(朝日新聞)

 そうすると、呼んだ時点では特に、例えばそこで来ないでもらうとか、来てもらうという判断については正しかったということですか。

 

市長

 そうですね。その辺は私たちの判断もありますし、彫刻家の皆さん御本人のそれぞれの判断もあって鳥取にお越しいただいたと思っていますので、まず出国される時点で帰れないということがほぼ確実であれば、恐らくそれは出国しないという判断をせざるを得ないと思いますので、その点では帰国できる見込みを持ってこちらにお越しいただいたと考えています。

 

門前記者(読売新聞)

 今、帰国のめどはもともと立った状態で来られていたとおっしゃっているのですが、もともとイタリアなども、何か帰国のめどが立っていない、もしくはそのほかの国に関しても、彫刻家に関してもカナダの方が帰国の飛行機がなくなるかもしれないけれども作品を完成させるまで帰る気はないというような意気込みを語っている方もいらっしゃるのですが、その点に関してはいかがですか。

 

市長

 それは制作するまでの間はということですね。

 

門前記者(読売新聞)

 制作するまでの間は。

 

市長

 いや、先ほどのお話では。何かずっと長期間鳥取に滞在してもいいからこちらに来られるということではないと思います。

 

門前記者(読売新聞)

 制作を終えた時点で帰りの飛行機がなくなるかもしれないけれどもという意味です。

 

市長

 ですから、帰れるかもしれないという可能性も大いにあるわけです。

 

門前記者(読売新聞)

 かもしれないで来られていたという。

 

市長

 どちらもですね、色々な可能性があると思います。その中でそれぞれ御判断をいただいたと思っていますので、何か完璧に帰れない状況で出国されるという方はまずいらっしゃらないと思いますから、その辺の見きわめだと思います。

 

門前記者(読売新聞)

 帰れない可能性がある中でも来てもらったということは認めるということでよろしいですか。

 

市長

 認めるというのは何でしょうか。

 

門前記者(読売新聞)

 帰れない可能性が今後発生し得るという状況の中で、外国人彫刻家の方々に来ていただいたと。

 

市長

 ですから、色々な可能性はありますから、帰れる、帰れないは。そういったことを勘案して御判断いただいたものと思っています。

 

 

 

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