とっとり市報 HTML版
2020.6 No.1118

特集「多文化共生社会」の実現に向けて

多文化共生は、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」とされています。今後、人口が減少していくことが見込まれる中、社会の活力を維持するためにも、外国人を含めたすべての人が能力を最大限に発揮できるような社会づくりが必要です。

本市で行っている「多文化共生社会」の実現を目指した取り組みを紹介します。

  • 本庁舎文化交流課
  • 0857-30-8022
  • 0857-20-3040
  • 国際交流プラザ(湖山町西一丁目512)
  • 0857-31-3253

本市の現状と取り組み

本市には、1495人の外国人住民が暮らしています(令和2年3月31日現在)。

本市では、地域で暮らす外国人住民が言語や文化の違いにより不便を感じることがないよう、外国語版ホームページや市報による情報発信、コールセンターでの外国語(中国語・英語・韓国語)対応の問い合わせ窓口設置など、生活しやすい環境づくりに努めています。

また、多文化交流フェスタを開催するなど国際交流の場を設け、国際感覚豊かな人材育成にも取り組んでいます。

国際交流プラザ

国際交流プラザは、本市の国際交流の拠点施設であり、英語・中国語が可能な専門スタッフが、外国人住民への生活支援や相談業務を行っています。また、日本語を教えるボランティアを紹介したり、日本文化や外国文化を学ぶための事業として、誰でも参加できる日本語カフェや、外国の料理を学ぶ料理教室、世界を知る講座やワークショップを開催しています。

クイズ形式でドイツを理解
小学校での中国料理体験
多文化交流フェスタ 韓国ブース
外国人住民支援を行う民間団体「TIA(ティア)」との連携による英語版・中国語版のとっとり市報ダイジェスト版

国際交流員の配置

本市の国際交流員は、姉妹都市・交流都市などとの交流事業の連絡調整、翻訳、通訳などを行ったり、地区公民館や学校で開催される国際理解講座などの講師を務めています。

国際化が進展する中、今後も積極的に地域に出向いて国際理解を深めていく活動を行っていきます。国際理解講座の講師依頼など、お気軽にお問い合わせください。

鳥取市の国際交流員からひとこと!

姜美善(カンミソン)交流員
出身国/韓国

今や「アンニョンハセヨ」とあいさつしたらほとんどの人が「アンニョンハセヨ」と返してくれるほど身近になっている韓国。これこそ多文化共生社会の始まりではないかと思います。日常で韓国をより親しんで楽しめるよう韓国語講座や料理教室などさまざまな交流を通じてみなさんをサポートしていきたいと思います。

烏雲夫(ウーユンフ)交流員
出身国/中国

異文化に触れることで変わる考え方はたくさんあります。違いを知り、違いを認め合う多文化共生社会づくりのため、少しでもみなさんの力になりたい!そう思って市民向けの国際理解講座に励んでいます。地域で行う中国や内モンゴルに関する理解講座、交流活動、語学講座など、お声かけいただければと思います。

アンドレーコヴィッツ・マリー交流員
出身国/ドイツ

みなさんに「多文化」だけではなく、「多様性」についてもっと知って欲しいです。異文化研修やワークショプなどを通じて「国際交流」や「多文化」を日常生活に感じられるように活動したいと思います。特に「国際交流は自分とはあまり関係ない」と思っている人に届けたいです。

本市で活躍する外国人材〜鳥取城北日本語学校1期生 ズンさん〜

昨年4月に開校した「鳥取城北日本語学校」(鳥取市古海)で1年間、日本語や生活習慣、ビジネスマナーを学んだ17人の卒業生が県内外の企業に就職しました。その中の1人、ズンさんは建設コンサルタント・測量・設計などを手掛ける市内企業のアイコンヤマト㈱に就職しました。ベトナムの大学で建設技術を専攻したズンさんは、同社の土木設計技術者として活躍が期待されています。

本市は、海外の大学を卒業した優秀な人材の本市への就職定住につなげるため、これからも支援を行っていきます。

【ズンさんより】

鳥取の人は、みなさん優しくて親切。早く会社に慣れ、大学で学んだ事を生かし会社に貢献したいです。車の免許を取得し、鳥取のいろんな場所を訪れてみたいです。

【アイコンヤマト(株)池谷勇治(いけたにゆうじ)会長より】

将来的に優秀なベトナムの人材だけでチームを組織し、新たな事業分野にチャレンジしたいと思います。

  • 本庁舎企業立地・支援課
  • 0857-20-3225
  • 0857-20-3947