鳥取市

令和2年6月5日の市長定例記者会見録更新日:

令和2年6月5日午前10時から、鳥取市民交流センター2階多目的室1

※会見の映像はこちら(※外部サイト「YouTube」にリンクします)

 

令和2年6月5日市長定例記者会見

 

はじめに

会見項目

1 砂の美術館第13期展示「砂で世界旅行・チェコ&スロバキア編

  ~盛衰の歴史と神秘の残影を訪ねて~」の開館について

資料1-1(PDF/231KB)

資料1-2(JPG/6MB)

質問項目

2 砂の美術館の開館について

3 鳥取市プレミアム付飲食券の販売について

4 老健施設の介護報酬過誤受給について

5 駅前のスクランブル交差点化について

6 鳥取市の財政状況について

7 夏休みの短縮による簡易給食の提供について

8 砂の美術館14期展示にむけた外国人彫刻家に対するフォローについて

9 コロナに打ち克つ新しい県民生活推進会議について

 

 

はじめに

 

市長

 来週8日月曜日から6月定例市議会が開会となり、新型コロナウイルス感染症対策に係る経費を上程していきたいと思っています。金額は一般会計で108億3,660万余という規模であり、既に4月24日に35億、5月14日に197億ということで臨時会を2回招集し、議決をいただいて、今、色々な事業を進めていこうとしているところです。合計すると340億円余であり、鳥取市の予算規模からしても今までにない規模の補正予算を計上して、しっかりと新型コロナウイルス感染症対策を講じていきたいと考えています。

 また、国でも2次補正の色々な取り組みが今検討されているところですが、こういった国の追加補正とも呼応した取り組みを鳥取市として今後もしっかりと進めていきたいと思っています。

 次に、鳥取市のプレミアム付飲食券第一弾の追加販売について、改めて触れさせていただきます。

 これについては、4割引きで8,000冊を準備していましたが、発売日当日に完売し、購入できなかった方がいらっしゃるということで、これに呼応して追加販売させていただきます。我々が予想していた以上に大変好評であったので、次の追加販売については、抽せん方式による販売とさせていただきます。発行数は同じく8,000冊です。明日6月6日土曜日から6月15日月曜日まで、この期間に申し込みいただき、抽せん結果については、今月18日正午に鳥取市公式ホームページに当選番号を掲載させていただきたいと思います。

 また、7月1日から予定している第二弾は2割引きになりますが、これについても現在のところ、同じように抽せんによる販売とさせていただく予定です。なるべく多くの皆さんに御利用いただきたいと思っています。

 次に、特別定額給付金の申請、振込状況について報告させていただきます。

 昨日現在で、オンラインによる申請を2,171件いただいています。また、郵送による申請が5万9,545件です。全体で8万659通郵送させていただいた中で、オンラインと郵送による申請が合わせて6万1,716件で、率にして大体全体の75%の方に既に申請いただいています。鋭意給付させていただけるように今取り組んでいますが、6月3日現在で3,274世帯で、まだまだこれからですが、来週の6月10日水曜日には約1万件の方に給付ができるように、今、準備しています。当初、1週間に1回のペースで給付させていただきたいと思っていましたが、非常にたくさんの方に申請いただいていますので、水曜日と金曜日の、2週間週2回というペースで、6月10日、12日、17日、19日、24日を給付日とさせていただき、できる限り早く給付させていただけるように、今、鋭意取り組んでいます。

 

会見項目

 

1 砂の美術館第13期展示「砂で世界旅行・チェコ&スロバキア編

  ~盛衰の歴史と神秘の残影を訪ねて~」の開館について

 

市長

 砂の美術館第13期展示「砂で世界旅行・チェコ&スロバキア編」については、国の緊急事態宣言を受けて開館を延期していましたが、現在のところ来月の7月11日に開館させていただくべく、今準備を進めています。これに先立ち、7月3日金曜日には内覧会も予定しています。ただ、全国的に感染者が発生している状況もありますので、開館の準備は進めていますが、全国の状況等も引き続き注視しながら、また柔軟に対応していく必要が出てくる場合もあると考えています。オープニングセレモニーも予定していますが、詳細については、また改めてお知らせさせていただきたいと思います。何よりも今は感染症対策に万全を期すことに注力していて、サーモグラフィーカメラを2台入り口に設置し、入館者の方の健康状況を確認させていただきたいと思っています。

 また、入館者数を約60名とし、三密状態をつくらないよう配慮したいと思っています。2階の主な展示部分のフロアの動線を確認すると141メートルあり、これを60で割ると大体2メートル以上の間隔が確保でき、3階スペースもありますので、60名ぐらいを目安に入館していただければ適度な距離が取れるということで、最大入館者数60名程度という、ある程度の入館制限もさせていただければと思っています。

 もちろんマスクは着用していただき、未着用の方にはマスクを配付し、消毒液等も設置させていただきます。

 また、1時間ごとに館内の定時的な消毒を行い、換気扇の常時運転と、2階、3階の入り口の辺りを定期的に開放して換気を図っていきたいと思っています。

 また、通路に目安として、大体こういう間隔でお願いしたいというシールを貼ったり、色々な対策をしていきたいと思っています。また、もちろんスタッフもマスク着用は当然ですが、消毒の励行や、検温による健康管理に留意し、健康管理の徹底も図っていきたいと思っています。

 作品は、10か国17名の彫刻家による19作品で、このうち1体は外にあり、館内には18作品があります。13期展示はチェコ&スロバキア編で、色々な歴史、文化等をこの砂像で感じていただけると思っていますので、ぜひ多くの皆さんにお越しいただきたいと思います。

 まずは地元の市内、県内の皆さんに大いに御来場いただきたいと思っていて、この施設の特性として9割方は県外の方にお越しいただいていますので、まずは地元の方にお越しいただけるようPRしていきたいと思いますし、また、先ほど申し上げたように、入館者の方の安全の管理、感染予防、感染防止にしっかりと取り組んでいきたいと思っています。

 

質問項目

 

2 砂の美術館の開館について

 

桝井記者(山陰中央新報)

 砂の美術館のことで教えてください。先ほどの御説明の最後のほうに、まずは地元の人にと言われましたが、これは別に県外の人は来てはいけないということではなくて、PRするのを地元の人にという、県外の人には積極的なPRを控えるということですか。

 

市長

 いえ、そういうわけではないのですが、これは従来からの課題なのですが、まずは地元の方に御覧いただきたいというのがあります。その辺りのPRを従来よりも心がけていきたいと思います。県外からの方を拒むということでは決してありません。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 では、続けてすみません。改めてになりますが、このたび止めていた砂の美術館を開館するという判断をされたわけですが、その判断理由は何ですか。

 

市長

 まず、緊急事態宣言が解除され、各公共施設についても順次再開させていただいている状況があります。また、観光事業者の皆さんから先般も、ぜひとも開館してほしいという御要望もいただいていて、砂丘観光はもとより、この圏域の観光振興の中でも重要な役割や機能を今まで果たしてきた施設ですので、できる限りそういった御要望にもお応えしたいと考え、この7月11日のオープンを判断させていただきました。

 

西山記者(日本海新聞)

 感染予防対策として、ピーク時の入館者数を最大60名程度にするということですが、大変こう、館の外で待っている人が行列になったりするのも想定されるのですが、その辺の対策はどうですか。

 

市長

 入り口の辺りに、例えばテントを設営したり、色々な工夫が考えられると思いますので、たくさんお越しいただき待機される場合も、入り口の辺りで密集状態にならないような配慮もしていきたいと思っています。

 

西山記者(日本海新聞)

 結局、今回開幕がずれたということですが、来館者数の目標はあるのでしょうか。

 

市長

 従来は4月半ばに開館させていただき、1月初旬までで大体50万人を目標にということですが、今回は従来のオープンより3か月遅くなっていますので、なかなか目標入館者数を具体的には立てにくいと考えています。まずは安全に御覧いただけるよう、そういう工夫をしていくことを考えていきたいと思っています。

 

今泉記者(時事通信)

 関連して、恐らく入場者数がかなり、制限することによって減るのかなと思うのですが、そうすると売上げも減ることになるわけで、その減少分をどういうふうに吸収するのかということと、あるいは、これに関連して、例えば砂丘の辺りですとドライブスルーで飲食ができるように工夫もされている場所なので、ほかの何かイベントと関連付けて盛り上げるような、そういう仕組みは考えられますか。

 

市長

 ドライブスルー等で色々取り組みも今、展開していらっしゃいます。また、冬場にはイリュージョン、3Dプロジェクションマッピング等の連携した取り組みも行ってきていますので、そういったことも検討してみたいと思っていますし、入館者数ありきではなく、今回もやはり非常に力作がそろっています。できる限り多くの皆さんに御覧いただき、楽しんでいただけるように、かつ安全に入館して御覧いただけるように、そこにまずは注力するべきだと考えています。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 今、売上げの話が出たので伺いますが、他市で指定管理に出している施設を閉めてくださいと、閉めてもらったいきさつがあり、その分の売上げが落ちた分の営業補償というか、そういった補填をされている例もあるのですが、ただ、そういう施設と比べて砂の美術館はものすごく規模の大きい施設ですので、ちょっと同じことは難しいのかなと思いますが、今の時点でお考えになっていることはありますか。

 

市長

 色々な状況が想定されると思いますが、まずはオープンして多くの皆さんにお越しいただき、かつ安全に、密集状態をつくらないようにということですので、そういった中でもできる限り、開催期間を通じてたくさんの方にお越しいただけるように取り組んでいけば、3か月遅れではありますが、かなり多くの皆さんにお越しいただけるのではないかと思っています。そういった中で、見通しとしてどれぐらいの入館者数になるのかということも見極めながら、今後の対応を考えていくことになろうかと思っています。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 砂の美術館のことで細かいことをここで聞いて恐縮ですが、何点か教えてください。

簡単なことからまず一つは、このサーモグラフィーカメラ云々ですが、要するに体温を測る機械を置いて、健康チェックをするという意味でよろしいでしょうか。

 

市長

 はい。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 それと、ピーク時に最大60人ぐらいになるように制限するということですが、普通にやっていたら最大何人ぐらい、今まで入っていたかというのはわかりますか。

 

市長

 多分百数十人ぐらいは入れると思います。ちょっと正確にはどうですかね。

 

観光・ジオパーク推進課長

 館内の、ちょっと正確な数をつかんだわけではないですが、やはりゴールデンウイークになると相当数の数が、2階の展示室もですが3階も含めて入りますので、かなり数は多くなるのですが、正確にピーク時にフロアの中に何人いたかという数字は今は持ち合わせていないです。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 ざっくり言うと、普通だったら入れるのを、半分ぐらいに制限するとかですか。

 

市長

 半分以下だと思います。この60名も、かなり間隔を想定した人数で考えていて、先ほど申し上げたように、2階フロアの動線が141メートルですので、これを60で割れば2点いくらという数値になると思います。なかなか等間隔を保っていただくことは難しいと思いますので、2メートル以上の間隔を余裕を持って動線の中で確保できるような人数を今、想定しています。

 また、中には2階だけでなく3階フロアから御覧いただく場合、あるいは屋外に出られる場合もありますので、そういったことを考えれば、60名を一つの目安とすれば、三密状態はほぼ回避できる、そのような人数だと考えています。これはあくまで目安ですので、その辺りは美術館スタッフに誘導していただくなど随時必要かなと思っています。一つの目安として60名程度ということにさせていただいています。

 

※担当課より数字を確認し、補足説明。

市長

 ピーク時にどれぐらい入館できるかという御質問について、2階展示フロアー内約200人ということです。

 

宮城記者(朝日新聞)

 以前、砂の美術館を映像配信するようなお話があったかと思いますが、今回、開館日が決まったことで、その対応はどうなるのでしょうか。

 

市長

 映像で楽しんでいただけるようにと取り組んでいますが、これは担当課長から今の状況を具体的に御説明させていただきます。

 

観光・ジオパーク推進課長

 映像に関しては、既に砂像制作の間から撮影そのものは進めてきていますので、そういったストックを活用しながら、6月の下旬ぐらいになるかもしれませんが、ホームページ等での配信をちょっと今想定して、美術館で準備を進めていただいています。

 

宮城記者(朝日新聞)

 すると、並行してやっていくということになるのですか。

 

市長

 そうですね、オープニングよりも少し早めにそういった映像等を配信させていただけるように今進めているところですので、いずれは同時になるような形だと考えています。

 

宮城記者(朝日新聞)

 細かいですが、映像配信は何か料金とかって必要ですか。

 

市長

 いえ、そういうことではないです。これはホームページ等かな、具体的な映像の配信は。

 

観光・ジオパーク推進課長

 ホームページで、まずは最初のスタートにしていってということです。

 

市長

 ですから、有料ではございません。

 

遠矢記者(共同通信)

 砂の美術館の入館制限のところで、例えば1人当たりの滞在時間を1時間までにするとか、そういうことは考えられるのでしょうか。

 

市長

 時間制限までは具体的には考えていません。やはり間隔を、いわゆるソーシャルディスタンスと言われていますが、それをちゃんと保てるように配慮していきたいと思っています。そういった間隔、三密状態が回避できるような状況であれば、鑑賞される時間はそれぞれ入館者によって異なると思いますので、中には短い方もいらっしゃいますし、長い方もいらっしゃいます。その辺りは、時間というよりも、むしろ距離を保てるようにと御案内したいと思います。

 

落合記者(NHK)

 市の施設というのは、わらべ館であったり、ほかの施設もあると思うのですが、このサーモグラフィーカメラを設置しているのは砂の美術館だけになると思いますが、砂の美術館がここまで感染症対策をほかの施設と比べてしっかりやるというのは、どのような意味でしょうか。

 

市長

 まず、この施設の特性として、大体9割ぐらいでしょうか、県外からの来館者が多いという特性があります。今、首都圏でもまだ感染が発生している状況を考えると、県外からの入館者が多い施設は、特に配慮がほかの施設と比較して必要ではないかと考えていて、そのようなことからサーモグラフィーを入り口に設置したいと考えています。

 

落合記者(NHK)

 仁風閣なども県外の方が結構いらっしゃるのかなというイメージなのですが、そこの違いというのはありますか。やっぱり割合が全然違うのですか。

 

市長

 そうですね、やはり9割が、ほとんど県外の方ということですので、その辺り、健康管理に留意する施設であるという判断です。

 

3 鳥取市プレミアム付飲食券の販売について

 

門前記者(読売新聞)

 プレミアム付飲食券の件で、第二弾も第一弾の追加販売と同じように、抽せんを検討していると。これはそうすると、追加販売で入手された方は排除して、第二弾の当選者を出すということでよろしいですか。第二弾の当選者は、第一弾の追加販売の当選者は排除して出すということでよろしいですか。

 

市長

 そうですね、6月1日に購入された方は御遠慮いただきたいという呼びかけは。

 

門前記者(読売新聞)

 すみません、そうではなくて、追加販売と第二弾が残りではないですか。その第二弾の販売では、追加販売で当選された方は除いて当選者を出すということですか。

 

市長

 いや、除くということまでは考えていません。ただ、多くの皆さんに行き渡るように、この第一弾の追加販売で当選された方、また、残念ながら当選されなかった方が出てくると思いますので、その当選されなかった方を優先したいと思いますが、なかなかそれは「御遠慮ください」ということであり、当選された方は購入できないという形にはちょっと難しいのではないかと思っています。趣旨は、できる限り多くの皆さんに行き渡り、御利用できるように呼びかけしていきたいと思っています。

 

門前記者(読売新聞)

 すると、重複することもあるということですね。

 

市長

 あり得ると思います。

 

4 老健施設の介護報酬過誤受給について

 

遠矢記者(共同通信)

 今朝の新聞の一部報道で、老健施設が介護報酬を過誤受給していて、その法人が事業を無償譲渡したことで回収がなかなか難しい状況になっているという報道がありましたが、それに対する市長の受け止めを教えてください。

 

市長

 まず、利用者の方の円滑な対応といいますか、事業が立ち行かなくなったことによって利用者の方がお困りになるような事態を回避することがまず必要だということで、幸いにも新しい法人が事業を引き継ぐということですので、こういったことは回避されたと思います。

 その中で、債権者としての立場からすると、債務が引き続きあるわけで、現実、事実上、なかなかその回収は難しいという状況にありますが、債務として今後も引き続き残っていきますので、でき得る限りの回収には努めていきたいと思っています。なかなか難しい状況ではありますが、そのような判断をしています。

 

阿部記者(毎日新聞)

 社会福祉法人の老健かわはらについて、改めてお伺いしたいのですが、今回、介護報酬約3億5,000万という、かなり多額な金額が過誤受給されてしまったということですが、6月から別の法人に無償譲渡してしまったことで、この法人に他の事業がないということもあり、事実上ちょっと回収が不可能ではないかと私自身思っているのですが、市長の受け止めとしては、回収は難しいとお考えなのかどうかというのと、もし今後回収していくのであれば、どういった手だてがあるとお考えなのか、お伺いしたいです。

 

市長

 なかなかその回収のめど、見通しが立てにくいのが実情ですが、債務としては今後残っていくわけですので、引き続き法人に返還計画の履行を求めていきたいと思っていますが、現実には、なかなかこれは厳しいなと思っています。

 色々な判断があり得ると思いますが、先ほども申し上げたように、利用者の方に不都合が生じないことをまず第一に考えていかなければならないと判断し、幸いにも新しい法人に事業を引き継いでいただけるということで、その問題については対応していただけるので、まずそこを第一に考えるべきだと判断したということです。債務を回収していくことは、今後なかなか見通しは難しいわけですが、引き続き回収できるようにということは考えていかなければならないと思っています。なかなか難しい状況であるということを申し上げたいと思います。

 

阿部記者(毎日新聞)

 それで、改めてですが、履行計画を遂行していくのは、事前にもう約束を交わしているので、7月から返還はしてもらわなければいけないと思うのですが、やはりどうしても6月に事業譲渡してしまったことで、なかなかその回収が見込めないと思います。でも、やはり中央会とコンタクトを取っていくというお話ですが、中央会から何か聞き取りをしているとか、返還の意思があるかとか、そういったのは市で確認はされているのでしょうか。

 

市長

 そういったことも現在に至るまで何回かやり取りはあったわけですが、返還の意思をお持ちであっても、現実にはなかなかそれは難しい状況であると考えざるを得ないと思っています。なかなか回収のめどが立てにくい、そういう状況であると考えなければならないと思っています。

 

阿部記者(毎日新聞)

 それでちょっと確認ですが、中央会からは、6月以降に返還の意思があると、市には伝わっているのでしょうか。

 

市長

 いや、意思があるかどうか、債務があるということは認識していただいていますが、現実には返還が難しい状況にあるということはお互いに認識しています。

 意思があるなしということと、返還できるかどうかということは、イコールではないと思っています。

 

阿部記者(毎日新聞)

 それは、ちょっと質問が悪かったですが、事実上、返還が難しいという形で中央会から市に何か御相談があったのでしょうか。

 

市長

 この問題については、ずっと以前から色々な相談を受けていますし、どういった形があるのかとお話は伺っていますし、こちらも市としてお伝えした部分もあります。そういった中で、色々な選択があるわけですが、まずは利用者のために円滑な事業の承継を第一に考えるべきではないかと思っていますし、事業譲渡、あるいは競売等もあり得るのかもしれませんが、現実には債権者がたくさんいらっしゃいますので、なかなか鳥取市で債権、債務で回ってくる部分はほとんどないのではないかと思います。色々な状況があり、やり取りしていく中で色々検討も行いましたが、こういった形で判断せざるを得ないと考えたところです。

 

阿部記者(毎日新聞)

 利用者の方を、そのまま新しい事業者さんが引き継いでくださったことで、このまま通うことができて、それはいいかなと思うのですが、やはりその3億5,000万という規模は、市民皆さんからのお金であって、そこを事実上回収が難しいというのではなく、もうちょっと積極的に何か回収の手だてを立てなければいけないかなと思うのですが、市長のお考えはどうでしょうか。

 

市長

 先ほど申し上げたように、無償譲渡という形でなく、資産を競売にということもあるのかもしれませんが、債権者がたくさん存在している場合は優先順位等があって、なかなかそれが回ってくることも多分ないのではないかとなると、結果として無償譲渡とそう変わらない状況にありますので、一つは苦渋の選択といいますか、そういった状況にあったと認識しています。

 

遠矢記者(共同通信)

 こうした過誤受給がないかどうかを確認するために監査を実施されているのだと思いますが、数年に1回という単位だと思うのですが、その監査から監査までの間だったり、新規で始めた事業所等にこういったことが起きないようにする仕組みなどは考えられないのでしょうか。

 

市長

 まず、この監査等も含む事務については、鳥取市が中核市に移行したことによって鳥取市の所掌するところとなりましたので、そういった監査の頻度を上げていく、あるいはこういった事態にならないように、早め早めに指導して改善を図っていく、そのようなことを鳥取市として、この事務を引き継いで今後行っていかなければならないと、改めて考えています。

 

遠矢記者(共同通信)

 監査の頻度を上げていくというのは、事業所数がたくさんある中で、実際問題、可能なのでしょうか。

 

市長

 可能な限り、日常的に色々な現状を把握していくことは必要であると思っています。体制的に人数が少ないからできませんということではなくて、できる限り状況、現状を把握していくことが今求められていると考えています。

 

遠矢記者(共同通信)

 ということは、頻度を上げるのは、具体的に、例えば何年に1回とか、そういう考えは今の時点ではあるのでしょうか。

 

市長

 何年に1回とか、それを短くすればいいということではなく、日常的に事業を展開している社会福祉法人が、基準を満たした体制で事業を展開しているのかどうか、そういうことを常時把握していくことが、まず監査の頻度というよりも、実態を把握していくことに努めることが、まず肝要ではないかと思っています。中核市移行と併せて、そのようなことをしっかり行えるようにしていかなければならないと思います。

 

5 駅前のスクランブル交差点化について

 

西山記者(日本海新聞)

 先日、駅周辺の再生基本計画の策定に向けた委員会が催されましたが、改めて今、市長としては、駅前にスクランブル交差点を設けるという話をされていると思うのですが、駅周辺のにぎわいを復活させる中で、スクランブル交差点が果たす役割を改めてちょっとお聞かせいただきたいです。

 

市長

 スクランブル交差点ありきではありませんが、今、駅前の行き来は地下道が主になっていると思います。なかなか動線が分かりづらい、特に県外等から初めてお越しになられた場合に、動線が分かりづらいということもあります。また、バリアフリーの観点からも、地下道のみということになると、それはいかがなものかなということもあります。また、駅前はもとより、中心市街地のにぎわいの創出を考えていく場合に、平面で行き来ができる形が優れていると考えていますので、色々な観点から、これからの検討課題としていくべき課題であると思っています。スクランブル交差点ありきということではありませんので、先ほど申し上げたように、動線、バリアフリー、中心市街地のにぎわい、こういった観点からどうあるべきかということを今後も検討していきたいと思っています。

 

桝井記者(山陰中央新報)

 交通量調査ですか、何かシミュレーションみたいなことをずっとしていて、その交通量という面で見ると、仮にスクランブル交差点にしても、すごく車が流れるみたいな、ある程度の基準はクリアしていて大丈夫だということだそうですが、一方で、悩ましいのは、歩いている人自体が今でも少ないということで、例えばあまり人が歩いていないのに止められる、いかに市民の理解を得るかというのが大きな課題だと、そこはどうお考えですか。

 

市長

 おっしゃるとおりで、両方あると思います。車両の通行がスムーズにというのも大事な視点ですし、それから歩行者の利便性も必要ですし、その兼ね合いで判断していくべきだと思います。大都市、特に東京のように歩行者が多いという状況には鳥取市はありませんので、その辺りは先ほど申し上げたように、私もスクランブル交差点ありきということではないと考えていて、大きく3点の理由によって、平面で行き来ができる形も必要ではないかということを、これからも検討していく必要があると思っています。スムーズな車両の通行等も、判断していく上で大きな要素の一つだと思っています。

 

6 鳥取市の財政状況について

 

今泉記者(時事通信)

 今後の市の財政について、予算も何回かに分けて補正されて、評価しているわけですが、今後、税収も減っていくことが見通される中で、市の財政の見通しを教えていただきたいのと、それを受けて、何かお考えがあったらお願いします。

 

市長

 この新型コロナウイルス感染症対策で、鳥取市としてはかつてない予算規模で色々な事業をこれから進めていこうとしていますが、これは何よりも事業者の皆さんが日々大変な思いで頑張っていらっしゃる状況の中で、今後も事業を継続していただける方策を鳥取市としても講じていく必要があるということで、このような大型の補正予算を計上させていただいています。これは将来を見据えた鳥取市の財政運営等も考えて、経済の地域内の好循環がこれからも続くような方策を今講じていく、手を打っていくことが必要だという思いもあります。したがって、コロナウイルス感染症対策というのは第一義的にあるわけですが、これからの将来の鳥取市の地域経済を考えても、今、色々な対策を講ずる、事業を展開していくことが必要であり、これは鳥取市が健全財政を将来にわたって維持していく上でも必要な取り組みであると考えています。

 決して今、財政状況は楽ではないわけです。これは全国の自治体がほぼ共通している状況であり、健全財政を維持していく、堅持していくというのは各自治体の大きな課題であると思っています。

 現在のところ、例えば当初予算を、基金等を取り崩して予算組みしていくという状況にはありませんので、まだまだ十分、鳥取市の健全財政は堅持できていると考えています。今後、どういう形で社会が変化していくか、なかなか見通せないところもありますが、当面、この鳥取市が財政運営で大変な状況になるという状況にはないと考えていますので、10年、20年、30年、将来、先を見据えた色々な対策を今、講じていく時期にあると思っています。厳しい状況にあるということは認識していかなければならないと思っています。

 

今泉記者(時事通信)

 新型コロナの状況が刻々と変わる中で、世の中的には、できるものはやっていきましょうという、緩和の流れがあると思うのですが、市が中止したイベントなどで、改めて再開というか、改めて実施するとか、あるいは形を変えて実施しようと思っていることはありますでしょうか。

 

市長

 イベント等になると、少し早い時期に判断して、周知を図っていくことが必要ですので、現時点で中止決定したイベントをまた再開するという状況にはないと考えていますが、これから予定しているイベント等については、全国の状況、あるいは県内等の状況もしっかり注視しながら、随時判断していくことになろうかと思っています。一旦中止を決定したイベントについて、またそれを見直して再開するという状況には、今はないと考えています。引き続き注意が必要だと判断しています。

 

7 夏休みの短縮による簡易給食の提供について

 

西山記者(日本海新聞)

 夏休みの短縮の件ですが、7月の本当に末というか下旬頃が追加の登校日という形になっているかと思いますが、その間に簡易給食が提供されると思うのですが、簡易になる理由として、給食センターのメンテナンスがあると、夏休みで。そこって、ずらすことは難しいのですか。

 

市長

 そういう検討もあり得ると思いますが、やはり通常、夏休みの期間を活用して色々な資機材等のメンテナンスを行うことになっていて、それは今年も必要ですので、それも簡易給食にすると判断した大きな理由の一つです。時期を何とかやりくりできないかということも教育委員会で検討したようですが、なかなか難しいということでした。全ては難しいのですが、一部は何かできそうだという検討も、その検討過程の中であったと思いますので、全て100%簡易給食ということでなく、一部のメニューは給食センターで対応することも可能であると検討の過程では聞いていますが、これからその辺りも教育委員会でしっかり詰めていくと思っています。基本的にはやはりメンテナンスの期間として簡易給食が基本になると思っています。

 

西山記者(日本海新聞)

 今後の検討によっては、学校によってはちゃんとした、フルの給食、簡易ではない給食になる学校もあるかもしれないですか。

 

市長

 いや、なかなかフルの給食は難しいと思います。検討の過程で、例えばお汁とか、一部、センターで可能かなという話もありましたが、その後の検討状況を私も全て承知していませんので、全てフルで通常の給食というのはなかなか難しいと思います。まずは簡易給食を主体とし、一部のメニューが可能かどうかという状況であったと考えています。

 

8 砂の美術館14期展示にむけた外国人彫刻家に対するフォローについて

 

落合記者(NHK)

 話が戻ってしまうのですが、砂の美術館について、会期が1月3日までで、今、予定されていると思いますが、会期の延長の可能性があるとのことですが、どういうことがあったら会期を延長するという判断をするのかというのと、また、次の14期展示のために砂像制作を行うと思うのですが、その際に外国人の彫刻家の方が、ちょっとこういう状況だったので来にくいというか、あまり、前より積極的に来てくれることがなくなってしまうのではないかとちょっと不安に思っているのですが、そこに対して、今、外国人の彫刻家の方に対してのフォローは考えてらっしゃいますか。

 

市長

 まず、最初のお尋ねですが、1月3日までと通常どおりの会期とさせていただいていますが、3か月ほど遅れてオープンとなりますので、その辺り、延長を考えていくという選択もあると思います。今後の状況等も見極めながら判断していきたいと思います。砂像を制作して会期を延ばすということになると、今までにない長い期間展示することになり、これは初めてのことですので、まず作品が大丈夫かどうかということもしっかり見極める必要があろうかと思っていますし、すばらしい作品ですので、できる限り多くの皆さんに御覧いただきたいので、今後の入館状況等も見極めながら、色々な要素を勘案しながら、延長について判断していくことが必要であると思っています。

 また、砂像彫刻家の皆さんが今後も鳥取で制作していただけるのかどうか、少し懸念があるというお話だったと思いますが、帰国されて以降も総合プロデューサーから健康状況等も含めて連絡を取ってやり取りしていただいており、また次の展示等についてもお越しいただき制作していただけるものと思っています。

 

9 コロナに打ち克つ新しい県民生活推進会議について

 

今泉記者(時事通信)

 今、同じ時間に県で、コロナに打ち克つ新しい県民生活推進会議という会議が開かれていますが、これは市長会もメンバーに含まれているのですが、今日、確認したところ、どなたも出席される予定がないということでしたが、市町村や産業界の方々など、かなり県民や県内の業界が参画して今後の姿を検討していこうという会なのですが、今回、市長会として出席されなかったのは、どういった理由があったのでしょうか。スケジュールですか。

 

市長

 まず、急であったと、ほんの二、三日前ぐらいでしょうか、6月5日と決まったことと、まさに、今日のこの会見の日程が早い段階で決定されていたので、今日のこの会見日程も変えてということはなかなか難しいということがあり、少し調整が困難だったというのが理由です。

 内容については、あらかじめ資料等をいただいていますので、県の市長会という立場ですので、県内の3市には資料等もお配りして、確認していただくという対応はしていきたいと思います。

 

 

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