とっとり市報 HTML版
2020.12 No.1124

おめでとうございます!
第45回 鳥取市文化賞

    本庁舎文化交流課 0857-30-8021 0857-20-3040

11月3日、市の文化・芸術の振興に功績のあった人をたたえる「鳥取市文化賞」の贈呈式が仁風閣で行われました。このたび受賞された個人・団体をご紹介します。

白岡(しらおか) (ひょう) さん
【デザイン】

多摩美術大学美術学部立体デザイン科を卒業後、鳥取市の家具メーカーでデザイナーを務め、独立後も長期にわたり家具(特に椅子)のデザインを精力的に行っている。また、吉田璋也(よしだしょうや)の顕彰活動として本の出版やシンポジウムの開催など、鳥取市の民藝の再評価にも尽力した。

吉田璋也が異業種・異素材によるトータルコーディネートの生活用品を生み出したように、民藝の概念をデザインの概念に置き換え、新感覚の生活用品を「トットリデザイン」として数多く生み出すとともに、地場産業を総合的に演出するなど幅広く活躍している。

清水(しみず) 増夫(ますお) さん
【文化活動】

鳥取市でも多様で優れた映画作品を上映しようと、仕事の傍ら、「アートシネマ鳥取グループ」を立ち上げて、今年で50年。この間、「鳥取映画村」「NPO法人とっとりフィルムコミッション」「鳥取コミュニティシネマ」と名称を変えながら休むことなく活動を続けてきた。上映回数は359回、上映本数は439作品にものぼる。

扱った作品は、国内外の名作から、映画館では見られない芸術的映画、貴重なドキュメンタリー映画など幅広い。作品上映ばかりでなく、有名監督を招いての懇談会や、地元で行われた映画・テレビのロケ支援も計109件に及ぶなど、地域の映画文化の振興に取り組んでいる。

鳥取市少年少女合唱団
【音楽】

昭和55年に創立され、今年で創設40周年を迎える。その間、合唱の技術向上に努めるとともに、長きにわたって子どもたちの音楽教育に尽力してきた。

合唱コンクールへの参加のほか、毎年定期演奏会とチャリティークリスマスコンサートなどを行い、多くの人々と心温まる交流を行うとともに、歌を通して子どもたちの豊かな心を育て、その豊かさを社会に還元する活動を続けている。

幼稚園児から高校生までが所属する同合唱団は、子ども達が夢を広げ、夢を実現し、可能性を伸ばすことのできる大切な場所となっている。

山下(やました) 清志(きよし) さん
【陶芸】

1968年から丹波(たんば)の陶工・生田和孝(いくたかずたか)氏の薫陶(くんとう)を受けた後、鳥取の民藝運動家・吉田璋也と「浦富焼(うらどめやき)」の再興を目指す人々の後押しを受け、兄・山下碩夫(やましたみつお)氏と浦富焼を始め、初窯を焚いたのが1971年。その後、独立を機に延興寺(えんごうじ)の土を見いだし、1978年に延興寺窯を築く。

土とほとんどの釉薬(ゆうやく)に地元産のものを使い、日々の暮らしを潤す焼き物づくりに取り組み、国画会の新人賞、川上奨励賞を受賞。

鳥取たくみギャラリーでの展示活動や、鳥取民藝協会員として鳥取の文化を守り育てていく活動に取り組んでいる。