アニサキスによる食中毒を予防しましょう登録日:
鳥取県東部圏域で毎年アニサキスによる食中毒が多発しています。
予防対策を徹底し、食中毒を予防しましょう。
アニサキス食中毒に関するYouTube動画を作成いたしました。
ぜひご覧ください。
1.アニサキスとは?
アニサキスは世界中に分布しており、主に魚介類に寄生する寄生虫(線虫)の一種です。
(1)大きさや色は?
その幼虫(アニサキス幼虫)は長さが2~3cm、幅は0.5~1mmぐらいで、白色で少し太い糸のように見えます。
(2)何に寄生しているの?
アニサキス成虫はクジラやイルカの胃に寄生しますが、アニサキス幼虫はサバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類の内臓に寄生します。
アニサキス幼虫は寄生している魚介類の死後、時間が経過すると内臓から筋肉に移動することが知られています。
※マサバは以下の写真のとおり、目視での確認が難しく、慣れが必要です。
(写真提供:国立感染症研究所)
2.アニサキスによる食中毒はなぜ起こるの?
アニサキスが寄生している魚介類を生(冷凍や加熱が不十分なのものを含む)で食べることで、アニサキス幼虫が人の体内の胃壁や腸壁に刺すように体内へ入ろう(穿入)として食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
3.潜伏期間と症状
区分 | 潜伏期間 | 症状 |
胃アニサキス症 | 2~8時間 | 激しい腹痛、吐き気、嘔吐 |
腸アニサキス症 | 10時間以上 |
激しい腹痛、腹膜炎症状 |
4.もしかしてアニサキス症かもと思ったら・・・
速やかに医療機関を受診してください。アニサキス症であった場合は、アニサキス幼虫に対する効果的な治療薬はありません。
なお、治療法に関しては、胃アニサキス症では胃内視鏡検査時に胃粘膜に穿入する虫体を摘出します。腸アニサキス症では対症療法を行い、場合によっては外科的処置が施されます。
また、アニサキスアレルギーに対しては、アレルギーに関する対処療法を行いますが、アナフィラキシーの場合、緊急に医療処置を行う必要があります。
5.予防のポイント
(1)消費者の皆さまへ
魚を購入する際は、新鮮な魚を選びましょう。また、丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除き、次の各ポイントに気を付けてアニサキスによる食中毒を予防しましょう。
◆ 内臓を生で食べないでください。
◆ 目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
◆ 冷凍してください。 (-20℃で24時間以上冷凍)
※家庭用冷凍庫の設定温度を確認して下さい。設定温度が確認できない又は仕様上不可(-20℃以下とならない)であれば、加熱(70℃以上、または60℃なら1分)して食べましょう。
※ 一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません。
(2)事業者の皆さまへ
◆ 新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除いてください。
◆ 魚の内臓を生で提供しないでください。
◆ 目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
◆ 冷凍してください。 (-20℃で24時間以上冷凍)
◆ 加熱してください。(70℃以上、または60℃なら1分)
※ 一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても、アニサキス幼虫は死滅しません。
画像:知ろう防ごう食中毒より(鳥取県・鳥取市作成)
6.参考
(1)アニサキスによる食中毒に注意しましょう(PDF/762KB)(鳥取県ポスター)
(2)アニサキスによる食中毒を予防しましょう(厚生労働省HP)
(3)アニサキス食中毒に関するQ&A(厚生労働省HP)
(4)アニサキス症(概要)(ファクトシート-食品安全委員会)
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