災害から命を守るために
例年6月から10月にかけては大雨による土砂災害や河川の氾濫などの水害が発生しやすい時期です。
昨年8月15日、台風第7号の影響により、市内全域で過去に例のない豪雨に見舞われ、多くの被害が発生しました。同日午後4時40分には気象庁から本市北部・南部に大雨特別警報が発表されたことを受けて、本市は市内全域に警戒レベル5「緊急安全確保」を発令し、市民のみなさんに直ちに命を守る行動をとることを呼びかけました。
今回は本市が発令する避難情報の内容や災害時によくあるお問い合わせについてお知らせします。いつ発生するか分からない災害に備えて、日頃から身を守るための準備をしましょう。
総合防災マップをご活用ください!
本市が発行している総合防災マップには河川が氾濫した場合の浸水の深さや土砂災害の危険区域、避難場所などの情報を掲載しています。また、防災情報の収集方法や非常持ち出し品、備蓄品などに関する情報のほか、避難行動についても詳しく紹介しており、防災に関する情報はこの1冊で確認することができます。お持ちでない人は本庁舎または総合支所などで配布していますので、お立ち寄りください。お持ちのパソコンやスマートフォンでも防災マップを確認できます。
また、本市公式ウェブサイト「とっとり市地図情報サービス」では詳細な河川氾濫浸水深や避難場所の情報を調べることができますので、ぜひご利用ください。
とっとり市地図情報サービス
避難情報と取るべき行動を確認しておきましょう
本市は気象情報などをもとに、災害発生の危険性が高まったと判断した場合は避難情報を発令します。避難情報は5段階の警戒レベルのうちレベル3~5で発令しますが、必ずしも順を追って発令されるものではありません。天候の急変などにより、一度に複数段階引き上げられる場合があります。
警戒レベル1「早期注意情報」
警戒レベル2「大雨・洪水・注意報」
最新の防災気象情報などに留意し、自らの避難行動を確認しましょう。
警戒レベル3「高齢者等避難」
災害が発生する可能性があります。子どもや高齢者、避難行動要支援者など避難に時間がかかる人やその家族は、早めに避難してください。
警戒レベル4「避難指示」
災害が発生する可能性が高い状況です。速やかに危険な場所から全員避難しましょう。本市が開設する洪水浸水想定区域外の避難場所などに早めに避難(水平避難)し、移動が危険な場合は屋内で上階に避難(垂直避難)しましょう。
警戒レベル5「緊急安全確保」
災害が既に発生しているか、または、災害が発生する可能性が非常に高い状況です。避難場所などへの水平避難にこだわらず、同じ建物や近くの高い建物などの上階や山から離れた部屋へ直ちに移動するなどして、可能な限り身の安全を確保しましょう。
警戒レベル | 鳥取市が発令する情報 | 気象庁が発表する情報 | 状況 | 住民が取るべき行動 |
5 | きんきゅうあんぜんかくほ 緊急安全確保 |
大雨特別警報 | 災害が発生または切迫 | 命の危険、直ちに安全確保! |
警戒レベル4までに全員避難! | ||||
4 | ひなんしじ 避難指示 |
土砂災害警戒警報 氾濫危険情報 |
災害発生のおそれが高い | 危険な場所から全員避難 |
3 | こうれいしゃとうひなん 高齢者等避難 |
大雨警報 洪水警報 |
災害発生のおそれあり | 危険な場所から高齢者等は避難 |
2 | --- | 大雨注意報 洪水注意報 |
気象状況悪化 | 避難場所や経路を確認 |
1 | --- | 早期注意情報 (警報級の可能性) |
今後気象情報悪化のおそれ | 最新情報を入手し、災害に備える |
※避難情報の発令前でも、身の危険を感じたら自主的に避難行動を開始しましょう。
よくあるお問い合わせにお答えします
●防災情報はどのように取得すればよいですか?
防災情報は自ら取得することが大切です。本市が発信する防災情報は防災行政無線や鳥取市防災ラジオ、FM鳥取、ケーブルテレビ、本市公式ウェブサイトでお知らせするほか、お持ちのスマートフォンに情報が届く鳥取市防災アプリやあんしんトリピーメールなど、複数の情報媒体を使用して提供しています。本市が発信する情報を入手する手段を整えておき、いざというときに防災情報を確認できるようにしましょう。
●災害発生前に日頃から確認しておくことはありますか?
●災害時にはどこに避難すればいいですか?
本市では災害時の避難場所として、「指定緊急避難場所」および「指定避難所」を指定しています。災害の種類、規模、状況などにより施設の安全性や被災の程度が異なることから、避難場所を開設する場合には、避難施設や周辺の被害状況等の安全性に留意し、開設の可否を判断します。なお開設情報については前述の媒体を用いてお知らせしますので、ご確認のうえ、災害の状況に合わせて早めに安全な場所に避難してください。
●いざというときに備えて何を準備しておけばいいですか?
●防災行政無線の放送内容が聞き取りづらかったのですが、内容を確認する方法はありますか?
鳥取市防災アプリや鳥取市防災ラジオ、本市公式ウェブサイト、放送内容確認ダイヤル(市役所情報ページに記載)で確認することができますので、ご利用ください。
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毎月のとっとり市報に掲載しています。
防災行政無線の内容は電話で確認できます
放送内容の確認をしたいときは、下記番号へお電話ください。※本庁舎から一斉放送したものに限ります。
0857-21-6100
昨年の台風で被害を受けた
佐治町の現在をお伝えします
令和5年8月に発生した台風第7号により、佐治町では24時間雨量が500ミリを超える豪雨に見舞われ、住宅や道路・橋梁、農地など、さまざまな場所で甚大な被害が発生しました。
発災から1カ月ほどで、地域内の主要道路(国道482号線など)は全線で応急作業が行われ、片側通行などの規制はありますが、日常の生活が送れるまでになりました。現在は、災害前の姿の復元に向け、本格的な復旧工事が急ピッチで進められています。
災害を受けて、住民の間では「同様の災害や1月に発生した能登半島地震のような大災害が発生した際に、いかにして自分や家族たちの身を守っていくか」という意識が高まり、1月に「災害に強い佐治町創り事業実行委員会」が住民主体で立ち上がりました。3月には、実行委員会主催の「災害に強い地域を考える集い」を開催。58人の住民が参加し、災害に対する備えや避難など命を守る行動の重要性を再確認しました。今後も地域の自主防災会と協働して、各集落の防災研修会や被災から1周年の行事の実施を予定しており、引き続き、地域の防災意識の向上に努めていきます。