【鳥取県初!】鳥取市立病院 整形外科
新たに人工関節手術支援ロボットを導入しました!

 鳥取市立病院では、これまで手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いたロボット手術を行ってきましたが、このたび人工関節手術のさらなる精度向上と患者の負担軽減を目的として、鳥取県初となるロボティックアーム「Mako」など2台の人工関節手術支援ロボットを導入しました。

問い合せ先 鳥取市立病院
電話
0857-37-1522 
FAX
0857-37-1553
鳥取市立病院 外観
手術支援ロボットを用いた手術風景

Mako
Mako(メイコー)

 このたび市立病院が導入したロボティックアーム「Mako」は鳥取県内初の導入で、人工関節を体に設置する際に傷んだ骨を削り、正確にインプラント(体内に埋め込む人工器具)を設置するために使います。ロボティックアームは治療計画にない部位にさしかかると止まる仕組みになっており、予定外の動きも制御することで安全かつ正確な手術を可能にします。
 

ROSA
ROSA(ロザ)

 「ROSA」は、人工膝関節置換術の際に執刀医のサポートを行う手術支援ロボットで、鳥取県東部で初の導入となります。変形した膝関節にインプラントを設置するため骨を削る際、これまで医師の経験に依っていたさまざまな点をロボットがアシストすることで正確性が担保され、医師の熟練度に関わらず良好な手術が期待できます。

ロボット支援下の人工関節手術

 これまでも市立病院では、人工股関節置換術においてコンピュータ支援を受けて手術をしていましたが、今回導入した手術支援ロボットは人工股関節置換術だけでなく、人工膝関節置換術でも事前の詳細な計画と手術中のリアルタイムの調整を可能にし、インプラントを設置する際にロボットアームが医師の手術操作を支援します。

人工関節手術支援ロボットと整形外科 河村(かわむら)医師

人工関節手術支援ロボットと整形外科 河村(かわむら)医師

ロボット導入のメリットとは?

丸1
手術計画の最適化

 手術の個別最適化を進めることができ、患者一人ひとりに対して最適な治療を提供できるようになります。

丸2
手術精度の向上

 ロボットの支援により、適切な量の骨を削ったり、0.5度単位の角度で骨を正確に切ることが可能です。また、人工関節のインプラントを体の適切な位置へ設置することができます。

丸3
術後回復の向上

 手術精度向上の結果、術後の機能回復の向上や合併症リスクの低減が期待されます。

対象となる手術は?

●人工股関節置換術

 摩耗・変形した股関節をインプラントに置き換え、痛みの軽減を図る手術です。脱臼などの合併症を防ぐため正確な設置が求められます。患者の満足度の高い手術と言われています。

膝関節用インプラント

膝関節用インプラント

●人工膝関節置換術

 摩耗・変形した膝関節をインプラントに置き換えます。痛みの軽減と同時に、O脚やX脚などの変形が矯正され、足がまっすぐになることが期待されます。膝の内側だけを置き換える単顆(たんか)置換も行っています。

膝関節用インプラント

膝関節用インプラント

保険適用になるの?

 人工関節手術支援ロボットを用いた人工股関節置換術および人工膝関節置換術は、これまでの手術と同様に保険適用です。そのため、従来の手術とほとんど変わらない医療費で、先進的な医療を受けていただくことが可能です。高額療養費制度を利用することで医療費の負担を更に抑えることもできます。

【第101回 鳥取市立病院医療講演会】

日時:

6月21日(土) 10:00〜11:30

場所:

さざんか会館 5階会議室

演題:

ロボットに手術されるってホント?~人工関節手術のウラ話~

講師:

河村涌志(かわむら ようし)(鳥取市立病院 整形外科 医師)

定員:

100人 ※予約不要

料金:

無料

【お問い合わせ先】

市立病院 外観
鳥取市立病院 地域医療総合支援センター
 
電話
0857-37-1522

市立病院  泌尿器科  のご紹介

 市立病院泌尿器科は県東部の基幹病院として、ほとんどの泌尿器科疾患を扱い、手術支援ロボット「ダヴィンチ」を用いた手術や体外衝撃波による結石破砕など、特色ある医療を提供しています。

治療装置を更新

 市立病院では今年2月、体外衝撃波結石破砕装置を最新モデルに更新しました。従来機種よりも治療成績が向上し、破砕困難であった結石の破砕効率が上がりました。体外衝撃波結石破砕術(ESWL)による治療の回数が減り、これまで以上に結石患者の負担を軽減することが期待できます。

尿路結石とは?

 尿の通り道にできる結石の総称で、腎臓、尿管にできる結石を上部尿管結石、膀胱、尿道にできる結石を下部尿管結石と呼びます。

尿路結石の治療方法

体外衝撃波結石破砕装置

体外衝撃波結石破砕装置

 治療法は主に、内視鏡手術とESWLの2つです(ESWLは上部尿路結石に対する治療法です)。内視鏡手術は、腎臓や尿管に内視鏡を挿入し、レーザーなどで破砕、摘出する手術です。破砕の確率は高いですが、麻酔を必要とするため数日の入院を必要とします。一方、ESWLは、体外から結石に対して衝撃波を数千発当てて破砕する治療法で、麻酔が不要なため日帰り治療が可能です。 鳥取県東部、中部でESWLが可能な施設は市立病院のみです。

女性泌尿器科

 市立病院泌尿器科では、水曜日午後を女性泌尿器科外来とし、骨盤臓器脱や尿失禁、頻尿など女性のさまざまな排尿症状に対して診察をしています。第1・第3・第5週は男性医師、第2・第4週は女性医師が担当です。

女性特有の「骨盤臓器脱(こつばんぞうきだつ)」とは

 骨盤内の内臓である膀胱、子宮、直腸が膣から落ち込んでくる疾患です。女性の骨盤底筋という内臓を下から支えるハンモックのような筋肉が緩むことが主な原因と考えられており、臓器によって3つに分類されます。症状はさまざまで、下垂感をはじめ頻尿や排尿困難などの下部尿路症状、性機能障害などが生じ、程度によっては手術療法が適用となります。

女性医師による診察を行っています

 市立病院女性泌尿器科では骨盤臓器脱の他にも、排尿症状なども扱っています。なかなか人には相談しづらい症状ですが、長い間困っていた症状でも、薬の内服や生活習慣の工夫で改善することがあります。
 泌尿器科は男性の診療科というイメージが強く女性は受診しづらい印象があるかもしれませんが、ご希望の場合は女性医師の診察も可能です。お困りの人はぜひ一度泌尿器科外来にご相談ください。

泌尿器科 松島医師

泌尿器科 松島(まつしま)医師

 

手術支援ロボット「ダヴィンチ」による手術実績
泌尿器科領域 前立腺がん 96件
腎がん 30件
膀胱がん 8件
骨盤臓器脱 51件
その他 6件
(令和4年2月〜令和7年2月末)
外科領域 結腸がん 15件
(令和6年3月〜令和7年2月末)
合計   206

手術実績をご紹介します
女性医師