鳥取市保健所管内で発生したカンピロバクター属菌による食中毒
ID:1690692939603
提供年月日:2023年7月30日
担当課:鳥取市保健所生活安全課
担当者:奥田
外線番号:0857-30-8552
内線番号:4678
1 経 緯
7月29日(土)午前9時55分頃、市内の医療機関から鳥取市保健所に「診察した患者からカンピロバクターが検出され、市内の飲食店で行われた会食で同一の喫食をした者に同様の症状を呈している者が複数名いるようだ」との連絡があり調査を開始した。
2 調査の概要
有症者は、7月21日(金)に「串天ぷら・おさかな モリノスケ」で会食しており、会食に参加した12名中5名が腹痛、下痢等の食中毒様症状を呈していることを確認した。
有症者5名のうち4名の便を検査したところ、3名からカンピロバクター属菌が検出され、有症者の共通食事として当該施設での鶏肉料理があったことから、この施設を原因とする食中毒と断定した。有症者の詳細は次のとおり。
(1)有症者 5名(20代女性1名、20代男性2名、40代男性1名、50代女性1名)
(2)症 状 腹痛、下痢、頭痛、発熱、嘔吐
(3)有症者の状況 有症者は、回復又は快方に向かっている
(4)原因食品 7月21日(金)に原因施設で提供された食事
3 措置
原因施設である下記施設に対し、7月30日(日)から8月3日(木)までの5日間の営業停止を命じた。
(1)施設名 串天ぷら・おさかな モリノスケ
(2)所在地 鳥取市永楽温泉町253-2
(3)営業者 株式会社 MORIZO
代表取締役 森 雅道(もり まさみち)
(4)業 種 飲食店営業
(5)病因物質 カンピロバクター属菌
(6)喫食日時 7月21日(金)午後6時頃
(7)発症日時 7月23日(日)午後3時~7月24日(月)午後0時頃
1.カンピロバクター属菌の概要 カンピロバクター属菌は、家畜、ペット、野生動物に生息しています。特に鶏の保菌率が高くなっており、少ない菌量でも発症します。また、ギラン・バレー症候群との関係が指摘されています。 主な原因食品は、鶏料理であり、加熱不十分な鶏肉によるものが挙げられます。生の食肉から野菜など他の食品が二次汚染を受けて感染した例も見られます。 2.食中毒の症状 カンピロバクター属菌による食中毒は、2~5日の潜伏期間の後、主症状は水溶性の下痢で、腹痛、吐き気、発熱です。 3.予防方法 食中毒の予防には、次のことに気をつけてください。 (1) 食肉を取り扱った手指や調理器具はその都度洗浄・消毒する。 (2) まな板、包丁、容器は生肉用、調理済食品用など使い分ける。 (3) 食肉(特に鶏肉)の生食は避ける。 (4) 調理や飲用水などとして、未殺菌の水は使用しないようにする。 (5) 食肉は中心部までしっかり加熱(75℃、1分以上)する。 |