シリーズ@じんけん Vol.429

人権尊重都市鳥取市の実現をめざして

子どもの人権 ~子どもの虐待について考える~

問い合わせ先本庁舎人権推進課 電話0857-30-8071 ファクス0857-20-3945

児童虐待とは

子どもの人権を侵害するものとして、虐待があげられます。虐待とは、親または親に代わる保護者・養育者・その他子どもに関わる大人が、子どもに対して不適切な扱い(法律では、身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待)をし、子どもの成長や発達をさまたげ、心身ともに傷つける行為を言います。

児童虐待の実態

平成12年に「児童虐待の防止などに関する法律」が制定され、現在までに3回の改正が行われてきました。

しかし、この間にも児童虐待によって子どもの人権が著しく侵害され、人格形成に重大な影響を与えています。

平成30年度中に全国212カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は、過去最多の159,850件(厚生労働省速報値)です。その主な増加要因は、心理的虐待に係る相談対応件数が増加し、また相談経路として警察などからの通告が増加したためです。

この背景には児童虐待の認識の広まりや、社会的関心の高まりにより、これまで気づかれなかった児童虐待が表面化し、児童相談所での対応につながるようになったものと考えられています。

地域や私たちができること

子どもの成長や発達の過程において、家族の存在は大きく影響します。かつては、祖父母、親、子などの多世代同居の大家族が主流でしたが、社会情勢の変化とともに親と子のみの世帯など小家族の割合が多くなってきました。地域においてもコミュニティ意識の低下から住民同士のつながりが希薄になり、社会で孤立する家庭が顕在化しています。

このような社会環境の中で、育児に関する悩みの相談や支援を受けられずに不安を抱え、虐待へと発展していく事案が増えています。

地域や私たち一人ひとりにできること、それは「助けて!」と声を出しやすい関係性をつくることです。普段から意識して、あいさつや声かけなどをしていくことで、親も子も少し気持ちが楽になり、見守られているという安心感につながるのではないでしょうか。

安心して子育てができる社会の実現のために

本市では、児童虐待の通告窓口の設置や相談窓口の充実、関係機関との連携により、児童虐待の早期発見・早期対応につなげています。こども家庭相談センターでは、児童虐待に関する通告・相談を受け付けるほか、子育ての不安や悩みの相談も受け付けており、安心して子育てができるよう取り組んでいます。

子どもの健やかな成長と発達は、本市の明るい未来につながります。親も子も安心して暮らせる社会の実現に向けて、みんなで児童虐待を「他人事」ではなく「自分事」として捉え、身近な問題として考えていきましょう。

児童虐待相談機関

◆鳥取市こども家庭相談センター電話0857-20-0122ファクス0857-20-0144
時間:平日8:30〜17:15(土・日・祝日と12月29日〜1月3日は休み)

◆子ども家庭支援センター[希望館]電話0857-27-4153ファクス0857-27-0415
時間:平日8:30〜17:30

◆鳥取県中央児童相談所電話0857-23-6080ファクス0857-21-3025

★児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」へかけると、お住いの地域の児童相談所につながります。