とっとり市報 HTML版
2021.08 No.1132
写真

特集
鳥取市が「SDGs(エスディージーズ)未来都市」に選定されました!

本市は今年5月、SDGsを推進する自治体として国が選定する「SDGs未来都市」に選ばれました。本市の提案内容と、SDGsを推進する取り組みを紹介します。

本庁舎政策企画課 0857-30-8012 0857-20-3040

SDGsポスター
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の頭文字をとり「SDGs」と略されています。

SDGsってなに?

SDGsとは、「地球上の誰一人取り残さない社会」の実現のため、2030年までに持続可能でよりよい社会を目指す「持続可能な開発目標」のことです。2015年9月の国連サミットで採択され、世界中で起こっているさまざまな問題の解決に向けた17のゴール(目標)と169のターゲット(具体的な目標)で構成され、各国においてこれらを達成するための取り組みが進められています。

SDGsの具体的な目標は?

近年、世界の国々は急速に発展する一方で、環境汚染や貧困などの問題を引き起こしています。人々がこのままの活動を続けていくと、経済・環境的にも破綻し、地球が「持続」できないことがわかりました。

SDGsには、こうした状況を変革し、持続可能なよりよい未来を実現するため、社会・経済・環境の面で、世界が直面する課題を的確に示し、その課題解決に向けて達成すべき17のゴール(目標)が掲げられています(上記参照)。

SDGs未来都市とは?

国のSDGsの達成に資する取り組みの一環として、SDGsの達成に向けた優れた取り組みを提案する自治体を「SDGs未来都市」として選定しています。本市は、今年5月、『サスティナビリティ×イノベーション「農村から真の持続可能なまち」を実現する』という取り組みを提案し、「SDGs未来都市」に選定されました。

この提案内容を以下に詳しく解説します。

鳥取市がめざす「SDGs 未来都市」『サステナビリティ× イノベーションで「農村から真の持続可能なまち」を実現する』

本市では、「環境保全」と「経済活性化」が両立した持続可能な地域を創出するため、「食」と「エネルギー」の自給自足を達成する農村モデルの構築をめざしています。特に注力する取り組みとして、市民・企業・団体などと連携しながら、再生可能エネルギーの自給と、リサイクル材などを活用した新たな電源開発を進め、それらのエネルギーを活用した、環境に優しく、生産性の高い農業モデルを構築していきます。

2030年の鳥取市のあるべき姿

さまざまな人がつながり、「食」と「エネルギー」の
自給自足が達成できる地方都市

SDGsアイコン
経済面環境面社会面
実現に向けた
優先的な目標
環境に優しく生産性の高い農業を進め、地域に新たな付加価値を創造する都市 地域性を生かした自然エネルギー導入を進め、エネルギーの地産地消が進む都市 地域内外の多様な人々と交流し、学び合うことで発展を続ける交流・学習都市
SDGsの推進に向けた
具体的な取り組み

次世代型農林水産業の具現化

【具体的な取り組み】
  • 再生可能エネルギーの活用
  • 新たな農業経営モデルの実証・検討
  • 再生可能エネルギーで育てた農産物の全国流通

次世代型農林水産業の具現化

【具体的な取り組み】
  • エネルギー地産地消の推進
  • 太陽光発電パネルのリサイクル
  • 微生物発電の実用化事業

都市部などとのつながりを築ける活力あるまちづくりの具現化

【具体的な取り組み】
  • 交流・研究拠点整備
  • ラーニングワーケーションの実施
  • まちづくりに取り組む人材の育成
写真 写真 写真

提案内容についてのお問い合わせは、本庁舎企業立地・支援課(0857-20-32250857-20-3947)へ

鳥取市のまちづくりとSDGs

本市では今年4月に、本市の地方創生の取り組みを深化・加速させ、新たな時代にふさわしいまちづくりを進めるため「第11次鳥取市総合計画」を策定しました。この計画では、本市のまちづくりがSDGsの理念に沿ったものであり、その達成を推進するものであることがわかるよう、各施策とSDGsに掲げる目標との関連を明らかにしています。

本市の総合計画に掲げるまちづくりは、市民のみなさんと協働して取り組むことが必要なものであることと同様に、SDGsに掲げる目標を達成するためには、国や自治体でだけではなく、企業や団体、個人などのあらゆる主体が連携することが重要となります

「世界が抱える課題に対する持続可能な開発目標」というと、難しいことに聞こえますが、その目標の一つ一つには個人が取り組めることがたくさんあります。みなさん一人一人の心がけや行動が、SDGsを推進する大きな力となっていきます。

私たちにもできるSDGs !

~レベル1 ソファに寝たままできること~

  • 使っていない電子機器は完全に電源を切ろう
  • SDGsに関する投稿を見つけたら、ネットワークの友達にシェアしよう
  • SDGsに取り組んでいる企業の製品を買おう

~レベル2 家にいてもできること~

  • 衣類を洗うときは、洗濯機の容量をフルにして使おう
  • ドライヤーや乾燥機を使わずに、髪の毛や衣類を自然乾燥させよう
  • エアコンの温度を、冬は低め、夏は高めに設定しよう

~レベル3 家の外でできること~

  • 「訳あり品」を買って食材の無駄を防ごう
  • 買い物にはマイバッグを持参しよう
  • 使わないものは寄付しよう

~レベル4 職場でできること~

  • 社内の冷暖房装置は省エネ型にしよう
  • 職場で差別があったら声をあげよう
  • 通勤は自転車、徒歩または公共交通機関にしよう

「持続可能な社会のために ナマケモノにもできるアクション・ガイド」(国際連合広報センター)を基に作成

SDGs を推進する鳥取市の事業

地域食堂とフードドライブ

子どもたちに食事の提供や学習支援を行い、地域のさまざまな人の交流の場として運営されている「地域食堂」は、現在市内の18カ所で運営されています。地域食堂で使用する食材は、家庭で使いきれない食材などをフードボックスに持ち寄っていただく「フードドライブ事業」などで提供いただいています。フードボックスは、市内各地の郵便局に設置されているほか、7月からは、市内のファミリーマート31店舗にも設置されています。

写真 写真
フードボックスに寄せられた食材。賞味期限が2カ月以上先の調味料、レトルト食品や、お米などを提供いただいています。