とっとり市報 HTML版
2021.11 No.1135

【特集】
~自信と誇り・夢と希望に満ちた鳥取市をめざして~
第10次鳥取市総合計画の取り組みとその成果

総合計画は、本市を将来どのような「まち」にしたいのか、そのためには、「どのような取り組みをするのか」を具体的に示した計画です。平成28年度から5年間の「第10次鳥取市総合計画」の取り組みを総括します。

本庁舎地方創生・デジタル化推進室 TEL0857-30-8014 FAX0857-20-3040

第10次鳥取市総合計画は、「鳥取市を飛躍させる、発展させる」をまちづくりの理念とし、将来像である「いつまでも暮らしたい、誰もが暮らしたくなる、自信と誇り・夢と希望に満ちた鳥取市」の実現をめざし平成28年度にスタートしました。

計画は、令和7年度までの10年間を展望し、まちづくりの目標を示した「基本構想」と、具体的な施策を示した5年間の「基本計画」からなり、3年間の前期と後期の実施計画に具体的な事業を定めて取り組みを推進しました。

第10次鳥取市総合計画の期間

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第10次鳥取市総合計画に定めたまちづくりの5つの目標と16の政策

  1. 安心して出産・子育てができ、すべてのひとが住みやすいまち
    • 豊かな心をもった、たくましいひとづくり
    • 安心して子どもを産み育てられるまちづくり
    • 住み慣れた地域でいきいきと暮らせるまちづくり
    • 互いの人権を尊重する心豊かな社会づくり
  2. 新しいにぎわいのあるまち
    • 地域経済の再生と産業の底上げ
    • 地域資源を生かしたまちづくり
  3. 地域に活気があるまち
    • 協働のまちづくり
    • 交流の拠点となるまちづくり
    • 魅力ある鳥取文化づくり
  4. 安全・安心なまち
    • 暮らしの安全を守るまちづくり
    • 快適でゆとりある生活環境づくり
  5. まちづくりを支える自立した自治体経営
    • 中核市移行等による地方分権の推進と開かれた市政の運営
    • 自治体間の広域的な連携の推進
    • 情報通信技術・ビッグデータの活用
    • 財政基盤の強化
    • ファシリティマネジメントの推進

第10次鳥取市総合計画で取り組んだ重点施策

この計画では、人口減少や少子高齢化などの課題へ的確に対応し、地方創生を推進するため策定した「鳥取市創生総合戦略」の施策を重点施策に位置付け、若い世代をはじめ多くの世代に選ばれるまちづくりを総合的に推進しました。

イメージ図
鳥取市創生総合戦略の柱
【第10次鳥取市総合計画(重点施策)の成果指標の推移】
指標平成27年度令和元年度令和2年度数値の見方
合計特殊出生率1.661.481.57その年の出生率
正規雇用創造数875人3,816人4,268人平成27年度から令和2年度までの累計
企業誘致や工場など新増設の支援件数17件82件93件
移住定住者数178世帯1,271世帯1,550世帯
326人1,824人2,213人
鳥取砂丘・いなば温泉郷の観光入込客数301万人294.9万人170.8万人その年の観光入込客数
※令和2年度の合計特殊出生率は本市が試算した暫定値です(確定値は県が今後公表)。

Ⅰ 次世代の鳥取市を担う`ひとづくり′

教育の充実・郷土愛の醸成

人間性豊かで思いやりがあり、郷土を大切にする子どもの育成や次世代を担う人材確保を見据えた特色ある教育の充実に取り組みました。

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中学生海外派遣事業
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佐治谷ばなし体験
結婚・出産・子育て支援

結婚の希望をかなえる取り組みや、妊娠期から子育て期まで切れ目ない支援を行うとともに、仕事と生活の調和の実現に取り組みました。

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地域子育て支援センター
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地域食堂

Ⅱ 誰もが活躍できる`しごとづくり′

地域経済の再生と産業の底上げ

企業の経営基盤の強化や高付加価値化、企業誘致や新たなビジネスモデルの創設など、産業の発展・振興に取り組みました。また、農林水産業の6次産業化など持続可能な農林水産業の実現に取り組みました。

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中心市街地の空き店舗活用
人材の確保と育成強化

企業の魅力発信、商工業や農林水産業の成長を支える若者の地元就職の促進や、外国人などの人材確保、育成に取り組みました。

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日本語学校での人材育成

Ⅲ にぎわいにあふれ安心して暮らせる`まちづくり′

ふるさと・いなか回帰の促進

自然や文化、地域のきずなの中での子育てなど、豊かで多様なライフスタイルの認知度を高めながら、移住定住や田舎暮らし環境の整備などに取り組みました。

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移住相談会
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お試し定住体験施設の整備
交流人口の拡大

将来的な移住が期待される交流人口の拡大に向けて、滞在型観光や、文化芸術を生かした個性あるまちづくりなどに取り組みました。

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鳥取砂丘砂の美術館
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文化芸術の振興
住み良い環境づくり

共に支え合う地域共生社会の実現や、中心市街地と中山間地域の活性化、生活交通の維持・確保、周辺自治体との連携など、だれもが暮らしやすいまちづくりに取り組みました。

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小学校での認知症サポーター養成講座
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駅周辺のにぎわい創出
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共助交通の導入支援

第10次総合計画の総括

■山陰東部圏域の発展をけん引する都市づくり

平成28年度から、移住定住の促進や交流人口の拡大に取り組むことで、移住者数や観光入込客数の増加につながりました。また、平成30年度には、山陰地方で初めての中核市に移行するとともに、周辺町と「因幡・但馬麒麟のまち連携中枢都市圏(麒麟のまち圏域)」を形成し、山陰東部圏域の発展をけん引する中心都市としての役割を担いました。

令和元年度には山陰道鳥取西道路が全線開通し、広域的な連携交流の基盤を実現するとともに、麒麟のまち圏域の共通の文化資産である麒麟獅子舞を中心としたストーリーの日本遺産認定、さらには、長年の懸案であった市役所新本庁舎の全面開庁や、新可燃物処理施設の整備推進に取り組みました。

■少子高齢化などの課題の克服に向けて

計画期間中、少子化・高齢化、人口減少はさらに進行しました。少子化の克服に向けて、子育て支援や子どもの学びの環境の充実などに取り組むとともに、超高齢社会に対応するため、地域包括ケアシステムの構築を進めるなど、関連施策を推進しました。

令和2年度は新型コロナウイルスの感染拡大により、観光業や飲食業を中心に大きな影響を受ける中、市民生活と地域経済を守り、支える施策を展開しました。

■持続的な発展を目指して

この計画の成果と課題は、今年度からスタートした「第11次鳥取市総合計画」に引き継ぎ、SDGsなどの新たな視点も取り入れて、本市が持続的に発展するため取り組んでいます。

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第11次鳥取市総合計画について解説した動画を本市公式ホームページで公開しています。QR コードからご覧ください。