こどもの予防接種について(定期予防接種)更新日:
子どもはいろいろな感染症にかかりやすく、また、かかってしまうと症状が重くなることがあります。
そんな感染症の中には、予防接種を受けておくことによって未然に予防できたり、またはかかっても軽い症状ですむものもあります。
お子さんを感染症から守るため、予防接種の効果や必要性などを理解し、計画的に受けましょう。
予防接種の時期と回数
予防接種の種類 |
定期接種の対象期間 |
接種回数 |
接種券 |
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ロタウイルスワクチン (R2.10.1~定期接種、対象者はR2.8.1生まれ以降の児) |
ロタリックス(1価):出生6~24週 ロタテック(5価):出生6~32週 (1回目は生後2月~15週未満) |
4週以上の間隔をおいて2回(1価) または3回(5価)
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誕生月の翌月末日 |
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B型肝炎 |
生後満12か月未満 |
27日以上の間隔をおいて2回接種した後、第1回目の接種から139日以上の間隔をおいて1回接種する。(合計3回) |
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ヒブワクチン 【※注4】 |
生後2~60か月未満 |
【接種開始月齢により接種回数が異なります】 |
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小児用肺炎球菌ワクチン |
生後2~60か月未満 |
【接種開始月齢により接種回数が異なります】 |
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ジフテリア
ジフテリア 【※注4】 |
初回 |
生後2~90か月未満 |
20日以上の間隔で3回 |
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追加 |
生後2~90か月未満 (初回3回終了後12~18か月未満) |
初回接種終了後6か月以上の間隔で1回 | |||
結核(BCG) |
生後12か月未満 (生後5~8か月未満) |
1回 | 生後4か月の月の末日 | ||
水痘 |
1回目 |
生後満1~3歳未満 |
1回 |
1歳の誕生日頃 |
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2回目 |
生後満1~3歳未満 |
初回接種終了後3か月以上の間隔で1回 |
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麻しん風しん |
1期 |
生後12~24か月未満 |
1回 |
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2期 |
小学校就学前年度の1年間 |
1回 |
年長児になる年の4月 |
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日本脳炎
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1期 |
初回 |
生後6~90か月未満 |
6日以上の間隔で 2回 |
3歳になる月の末日 |
追加 |
生後6~90か月未満 |
初回接種終了後6か月以上の間隔で1回 |
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特例対象者 |
平成7年4月2日~平成19年4月1日の間に生まれた方で1期3回の接種が完了していない方 【※注1】 |
20歳未満のうちに未接種の回数に応じて1~3回 |
<窓口で発行できます> |
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2期 |
2期 |
満9~13歳未満 |
1回 |
9歳の誕生月の末日 |
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特例対象者 |
平成7年4月2日~平成19年4月1日の間に生まれた方で1期3回完了している9歳以上の方 |
満9歳~20歳未満のうちに1回【※注2】 |
18歳になる年度の4月 |
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子宮頸がん予防(HPV)ワクチン ★HPVワクチン接種は、令和4年度より積極的勧奨を再開しました。詳細についてはこちらをご覧ください。 |
小学6年生(12歳になる年度)~高校1年生(16歳になる年度)の女子 【※注3】 |
ワクチンの種類や1回目を接種する年齢により、接種回数やスケジュールが異なります。 ★詳細についてはこちらをご覧ください。 |
中学1年生の春 ★接種券の発送時期等はこちらをご覧ください。
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ジフテリア・破傷風 |
満11~13歳未満 |
1回 |
11歳の誕生月の月末 |
【※注1】日本脳炎予防接種【特例対象者】は、平成17年5月以降の接種勧奨中止を受けて、日本脳炎の接種を必要回数完了していない方に対して実施されるものです。
この接種は、予防接種法に基づく定期接種として実施しますが、保護者のご希望に基づき実施しています。接種をご希望になられる方には接種券等を発行しておりますので、保健所保健医療課へご連絡ください。
【※注2】日本脳炎の1期接種から2期接種は、6日間の間隔をあければ接種をすることができます。
ただし、1期追加の標準的な接種時期:4~5歳から、2期の標準的な接種時期:9~10歳の間は約5年間ありますので、これから日本脳炎1期の接種を始められる方は、1期終了後約5年後を目安として2期を接種されるのがおすすめです。
しかし、平成17年5月の日本脳炎接種勧奨中止以前に1回あるいは2回の接種をしていた方もありますので、一概にすべての方が1期追加接種後5年後に2期接種を受けるということではありませんので、医師等に相談しながら2期の接種時期を検討してください。
【※注3】HPVワクチン接種の積極的勧奨を中止していた期間に接種の機会を逃した方々を対象に、令和4年度より3年間キャッチアップ接種を実施しています。詳細はこちらをご覧ください。
【※注4】令和6年4月1日より、4種混合ワクチン(ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ)とヒブワクチンを混合した5種混合ワクチンが定期予防接種の対象となります。
令和6年4月1日以降にジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ、ヒブワクチンの接種を開始する場合は、5種混合ワクチンの接種が基本となります。ただし、すでに4種混合ワクチン、ヒブワクチンの接種を開始している人は原則として同一ワクチンで接種を完了させることとなりますので、引き続き、4種混合ワクチンとヒブワクチンの決められた回数を接種してください。
予防接種を受けるときは
鳥取市では、現在すべての定期予防接種を各医療機関での個別接種で実施しています。
(1)持ち物 : 母子健康手帳、接種券、予診票(必要事項を記入したもの)
(2)接種場所 :各医療機関にご予約のうえ、予防接種を受けてください。
予防接種を受けることができる実施協力医療機関は、下記からご確認ください。
・定期の予防接種実施協力医療機関(PDF/94KB)(二種混合、子宮頸がん、BCGを除く)
・子宮頸がん予防(HPV)ワクチン接種実施協力医療機関(PDF/94KB)
(3)諸注意
- 住所が鳥取市以外の人は、鳥取市が発行する接種券を使用できませんので、住所地の自治体にお問い合わせください。
- 接種の前に、必ず市からの通知文書や資料をよくお読みください。
- 体調が悪い、発熱(37.5℃以上)している、感染症にかかり治癒後間もないなどのお子さんは、予防接種を受けるのに適していません。予防接種は体調のよい日に受けましょう。
- 令和2年10月より異なるワクチン間の接種間隔が変更となりました。注射生ワクチン(BCG接種、麻しん風しん、水痘予防接種、おたふくかぜ任意接種のあと、注射生ワクチンを接種する場合のみ27日間以上の間隔が必要です。
- 注射生ワクチン以外の経口生ワクチン、不活化ワクチン(ロタウイルスワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、日本脳炎予防接種など)については、異なるワクチン間の接種間隔の制限は特にありません。
- 新型コロナウイルスワクチン接種の前後に他の予防接種を行う場合は、原則として13日以上の間隔をおいて接種を行います。また、同時に接種することはできません。
- 同じワクチン間の接種間隔については、これまでどおり(上記の表参照)です。
接種券の発行について
無料で定期予防接種を受けるためには、鳥取市が発行する「接種券」が必要です。
接種券は、予防接種を受けていただく年齢に合わせて郵送しています。発送時期は、1.予防接種の時期と回数の「接種券発送時期」をご確認ください。
鳥取市へ転入した場合
鳥取市へ転入した場合には、以前の自治体で使用していた接種券・予診票は使用できません。
転入手続きにあわせて、福祉総合窓口、鳥取市保健所保健医療課又は各総合支所で手続きをしていただくと、これから受ける予防接種に必要な接種券・予診票を発行します。
手続きに必要な物:母子健康手帳、窓口に来られる方の本人確認ができるもの、予防接種調査票(Excel/69KB)
※窓口にお越しいただくことが難しい場合には「母子手帳のコピー(予防接種の記録ページ全てと、出生届出済証明のページをコピーしてください。)」「予防接種調査票」「保護者の本人確認ができるものの写し」を同封のうえ、鳥取市保健所保健医療課に郵送してください。未接種のワクチンがあれば、接種券と予診票を郵送します。
接種券を紛失した場合
接種券を紛失した場合は、再発行することができます。
再発行手続きの際には、母子手帳の予防接種情報を確認する必要がありますので、窓口での手続きのみとしています。
手続きに必要な物:母子健康手帳、窓口に来られる保護者の本人確認ができるもの、委任状(Word/34KB)(保護者以外が手続する場合)
実施協力医療機関以外での予防接種を希望される場合
保護者の病気や、出産等による里帰り、または何らかの病気で主治医の指示・管理の元で予防接種を受けるためなどの理由で、鳥取県東部の実施協力医療機関で予防接種を受けることができない場合は、鳥取市保健所保健医療課(0857-30-8640)へ御連絡ください。
申請により、御希望の医療機関等での接種の手続きを行います。
<手続の際に確認する内容>
- 予防接種を受ける方の氏名、生年月日
- 接種を希望する予防接種
- 接種を予定している医療機関
- 滞在先住所、連絡先
※予防接種を受ける際は、接種費用は全額自費でお支払いいただき、後日鳥取市へ償還払いの申請を頂くことになります。申請に必要な書類は、保護者様宛に送付します。
※事前の手続きをしていない場合は、鳥取市で予防接種費用の負担をすることができません。
※鳥取市以外に住民票のあるお子さんが、鳥取市内の医療機関で定期接種を受けたい場合
⇒自治体によって申請方法などが異なりますので、まずは、住民票のある自治体の予防接種担当にお問合せください。
その後、接種希望の医療機関を決めたうえで、下記の予防接種担当に御連絡をお願いします。
予防できる病気の種類
ロタウイルス感染症
ロタウイルスによる胃腸炎は、急激なおう吐と水様性の下痢便を頻回に排泄し、発熱が3割~5割程度みられます。嘔吐・下痢に伴う脱水やけいれん、腎不全、脳症などの合併のため入院治療に至るケースがあります。重症急性胃腸炎で入院する原因として、ロタウイルスが最も多いと言われています。
B型肝炎
B型肝炎ウイルスの感染でおこります。
B型肝炎ウイルスの感染を受けると、急性肝炎となりそのまま回復する例もあれば慢性肝炎となる場合もあります。また、症状としては明らかにならないままウイルスが肝臓の中に潜み、年月を経て慢性肝炎・肝硬変・肝がんなどになることがあります。ことに年齢が小さいほど、急性肝炎の症状は軽いかあるいは症状がはっきりしない一方、ウイルスがそのまま潜んでしまう持続感染となりやすいことが知られています。
ヒブ(インフルエンザ菌b型)感染症
ヒブ感染症は、インフルエンザ菌b型の飛沫感染で起こります。中耳炎、気管支炎などのほか、髄膜炎、肺炎などの重篤な全身感染症を引き起こすことがあります。
肺炎球菌感染症
肺炎球菌は、最近による子どもの感染症の二大原因の一つです。この菌は、子どもの多くが鼻の奥に保菌していて、抵抗力の低下や粘膜バリアの損傷等により、菌が体内に侵入すると発症に至ります。ときに細菌性髄膜炎、肺炎、中耳炎といった重篤な病気を引き起こします。
ポリオ
「小児まひ」と呼ばれ、日本でも1960年代前半までは流行を繰り返していました。現在は、予防接種の効果で、国内での自然感染は報告されていません。しかし、現在でもインド、アフリカなどではポリオの流行があることから、これらの地域で日本人がポリオに感染したり、日本にポリオウイルスが入ってくる可能性があります。ポリオウイルスは、ヒトからヒトへ感染します。感染したヒトの便中に排泄されたウイルスが、口から入りのど又は腸に感染します。感染したウイルスは3~35日(平均7~14日)腸の中で増えます。しかし、ほとんどの場合は症状が出ず、一生抵抗力(免疫)が得られます。症状が出る場合、ウイルスが血液を介して脳・脊髄へ感染し、麻痺をおこすことがあります。感染した100人中5~10人は、カゼ様症状を呈し、発熱・頭痛・嘔吐が現れます。また、1,000人に1人の確率で麻痺を起こすことがあります。一部の人にはその麻痺が永久に残ります。呼吸困難により死亡することもあります。
ジフテリア
ジフテリア菌の飛沫感染でおこります。
現在では患者発生数は年間0~1名程度です。しかし、ジフテリアは感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ない保菌者となり、その人を通じて感染することもあります。
症状は、高熱、のどの痛み、犬吠様のせき、嘔吐などで、偽膜という膜ができて窒息死することもあります。
百日せき
百日せき菌の飛沫感染でおこります。
百日せきは、普通のカゼのような症状ではじまります。続いてせきがひどくなり、顔を真っ赤にして連続的にせき込むようになります。
せきのあと急に息を吸い込むので、笛をふくような音が出ます。熱は通常出ません。
乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)けいれんがおきることがあります。肺炎や脳症などの重い合併症をおこします。乳児では命を落とすこともあります。
破傷風
破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にいる菌が傷口からヒトの体内に入ることによって感染します。
口が開かなくなったり、けいれんを起こしたり、死亡することもある病気です。
患者の半数は、本人や周りの人も気づかない程度の軽い刺し傷が原因です。土中に菌がいるため、感染する機会は常にあります。
結核
BCG接種により、予防できる病気です。
結核菌の感染でおこります。結核に対する抵抗力(免疫)は、お母さんからもらうことができないため、生まれたばかりの赤ちゃんにも感染する心配があります。
乳幼児は結核に対する抵抗力(免疫)が弱いので、全身の結核症にかかったり、結核性髄膜炎になることもあり、重い後遺症を残す可能性もあります。
水痘
水痘帯状疱疹ウイルスの感染でおこります。
空気・飛沫感染、接触感染でによって起こり、潜伏期間は10~21日、発症の2日前くらいから感染力を持つとされています。
発疹、発熱(熱がない場合や、高熱が出る場合もあります)、体のだるさが主な症状です。成人では、発疹が他の症状に1~2日遅れて出ることがあります。
発疹は紅斑として始まり、少しふくらんだような丘疹を経て水泡となり、かさぶた化します。発疹は全身性ですが、体幹や顔面に多く、手足には少ない傾向があります。肺炎や無菌性髄膜炎、脳炎などを合併し、重症化することもあります。
麻しん(はしか)
麻しんウイルスの空気感染によって起こります。感染力が強く、予防接種を受けないと、多くの人がかかる病気です。
発熱、せき、鼻汁、めやに、発疹を主症状とします。最初3~4日間は38℃前後の熱で、一時おさまりかけたかと思うと、また39~40℃の高熱と発疹がでます。高熱は3~4日で解熱し、次第に発疹も消失します。しばらく色素沈着が残ります。
気管支炎や肺炎、中耳炎、脳炎などを合併することがあります。
風しん(三日ばしか)
風しんウイルスの飛沫感染によって起こります。
潜伏期間は2~3週間で、軽い風邪症状ではじまり、発疹、発熱、後頸部リンパ節腫脹などが主症状です。そのほか、眼球結膜の充血もみられます。
発疹も熱も約3日で治るので、「三日ばしか」と呼ばれることがあります。
合併症として関節炎、血小板減少性紫斑病、脳炎などが報告されています。
妊婦が妊娠早期にかかると、先天性風疹症候群と呼ばれる病気により、心臓病、白内障、聴力障害などの障害を持った児が生まれる可能性が高くなります。
日本脳炎
日本脳炎ウイルスの感染でおこります。
ヒトから直接ではなく、ブタなどの体内で増えたウイルスが蚊によって媒介され感染します。7~10日の潜伏期の後、高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状を示す急性脳炎になります。
感染者のうち1,000~5,000人に1人が脳炎を発症します。脳炎のほか、髄膜炎や夏かぜ様の症状で終わる人もいます。脳炎にかかったときの死亡率は約15%ですが、神経の後遺症を残す人が約50%います。
予防接種によって健康被害が生じた場合
万が一、接種によって障がいが残るなどの健康被害が生じ、厚生労働大臣に認定された場合は、予防接種法に基づく救済が受けられます。
詳しくは、本市ホームページの「予防接種健康被害救済制度について」をご確認ください。
このページに関するお問い合わせ先
電話番号:0857-30-8640