シリーズ@じんけん Vol.430

人権尊重都市鳥取市の実現をめざして

~誰もが「自分らしく」生きるために~

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各国における男女格差を測る「ジェンダーギャップ指数」(世界経済フォーラム公表)において、2018年、日本は149か国中110位でした。性別にかかわらず、誰もが自分らしく生きることができるようになるにはどうしたらよいでしょうか。

ジェンダーとは

社会や文化によってつくられてきた性差のことをジェンダーといいます。「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」という性別によるふるまい方や行動、役割分担の考え方は、ジェンダー意識に基づいています。

このジェンダー意識は、生まれたときから社会や周りの人によって刷り込まれてきたものであり、私たちの生き方に影響を与えます。

グラフ:令和元年「男女共同参画社会に関する世論調査」内閣府より

ジェンダー意識による生きづらさ

例えば、内閣府が令和元年9月に行った「男女共同参画社会に関する世論調査」では、一般的に女性が職業をもつことについてどう考えるかという問いに対し、「子どもができても、ずっと職業を続ける方がよい」と回答した人が61%と大勢を占めるものの、3.9%の人は「女性は職業をもたない方がよい」と回答しています。また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方については、「賛成」「どちらかといえば賛成」に合わせて35%の人が回答しています。その理由として「妻が家庭を守った方が、子供の成長などにとって良いと思うから」「家事・育児・介護と両立しながら、妻が働き続けることは大変だと思うから」「夫が外で働いた方が、多くの収入を得られると思うから」などを挙げており、社会の中にあるジェンダー意識が影響していることが分かります。

また、令和元年6月14 日時点「第4次男女共同参画基本計画における成果目標の動向」(内閣府)によると、男性の育児休業取得率は、国家公務員・地方公務員・民間企業ともに目標値が13%であるのに対し、それぞれの最新値(平成29年度)は10%、4.4%、5.14%となっており、「男性が育児休暇をとるのはおかしい」「育児は女性がするもの」というジェンダー意識が影響していると考えられます。

これらは、男性が育児をしたいと思っても、育児休暇申請をする際のプレッシャーがあるなど、家事・育児をしたい男性や働きたい女性にとっては、生きづらい環境にあるといえます。

誰もが自分らしく生きるために

人それぞれに、体や心の性、恋愛の対象とする性、自分を表現する性を持っています。ジェンダー意識に捉われることなく、「その人らしさ」を見つめることが重要です。

誰もが「これが自分だから」と安心して生きることができる社会にしていきましょう。