とっとり市報 HTML版
2021.07 No.1131

下水道マスコットキャラクター「スイスイ」

特集 正しく使おう!暮らしと自然をつなぐパイプ「下水道」

汚れた水をきれいな水にする下水道の役割は、SDGs(持続可能な開発目標)に掲げる目標「安全な水とトイレを世界中に」や「海の豊かさを守ろう」につながっています。

普段はあまり気にすることのない下水道ですが、毎日の暮らしを支える、いわば縁の下の力持ちです。下水道の役割と、正しい使い方について確認しましょう。

問い合わせ先下水道庁舎下水道経営課 TEL0857-30-8392 FAX0857-20-3319

下水道の役割って何?

下水道は本市の豊かな自然や、みなさんの快適な暮らしを守るための役割を担っています。

  1. 清潔な暮らしを守る

    各家庭や工場などから流れ出た汚水を、下水道へ流すことによって、衛生的で快適な生活を守っています。

  2. 地球の環境を守る

    下水道を通って運ばれた汚水を、下水処理場で処理して川に放流することで、川や海の水質を守る役割を果たし、地球環境を守っています。

  3. 浸水被害から守る

    降った雨を速やかに雨水管に流すことによって、浸水被害を防いでいます。

意外と知らない!?下水道の正しい使い方

一人ひとりがルールを守って正しく下水道を使うことで、排水設備が長持ちし、環境保護につながります。また、下水処理に関わるトラブルを減らすことで、修繕などの経費の削減にもつながります。

  1. ごみを流さない!

    残飯などを流すと排水管が詰まったり、悪臭の原因になります。大きなごみはもちろん、調理の過程で出た野菜くずなど、細かいごみもできるだけ排水管に流さないようにしましょう。ごみ受けに水切り袋や、古いストッキングをつけるなど工夫をすることで、細かいごみを排水管に流さずに溜めることができます。

  2. 油は悪臭や詰まりの原因!

    下水道に食用廃油などの油脂類を流すと、冷えて固まり、下水道管の悪臭や詰まりの原因となります。調理で余った油を捨てるときは、市販の凝固剤を使用したり、新聞紙・布などに染み込ませて袋に入れ、口を結んでごみとして捨てましょう。

  3. 水に溶けないごみは流さない

    水洗トイレでは、トイレットペーパー以外の水に溶けない紙や、紙おむつ・たばこ・ガムなどは、絶対に流さないでください。

  4. 危険物は流さないで

    ガソリン、シンナー、石油類などは下水道管内などで爆発する恐れがあるため、流してはいけません。また洗濯洗剤には、リンを含まない洗剤を使いましょう。

  5. 汚水(ます)の点検・清掃を!

    私有地内の排水設備は個人の財産のため、維持管理は各家庭で行います。汚水桝は定期点検し、障害物などは置かないようにしましょう。

イメージ:汚水桝のふた QRコード

◀ 敷地内にある汚水桝。ふたや桝内に破損がないか確認しましょう。また、内部に堆積物や油の固着があれば取り除きましょう。トイレや台所などから排水し、すぐに流れてくれば問題ありません。頻繁に詰まりが発生したり、自身で対処できないトラブルがある場合は、鳥取市排水設備指定工事店(QRコード参照)へご相談ください。

異物は下水道の維持管理にどんな影響を与えるの?

家庭から流された異物が下水道処理施設に悪影響を及ぼしています。異物は、タオルや下着などの布類のほか、最近では、除菌効果をうたったウェットティッシュなどの非水溶性の紙も増えています。この他にもスリッパ、ライター、インスタント食品のパッケージなど、明らかに非水溶性だと分かるものが混入しています。これらの異物は下水道のポンプに詰まって破損させ、処理場へ汚水を送ることができなくなります。

本市では、下水道の維持管理や、施設故障の緊急対応などを24時間体制で行っています。昨年度は、ポンプの詰まりなどによる緊急出動がおよそ200件ありました。その費用は、使用者のみなさんに収めていただいている使用料などで賄われています。また、異物を流すと、宅内配管で詰まる可能性もあります。修理費用は個人負担となり、多額の費用がかかる可能性もあります。コストを抑え、施設を長く使っていくために、みなさんのご協力をお願いします。

下水道に流さないで!

料理で出た廃油
トイレットペーパー以外のごみ
爆発のおそれがある危険物
油が固まって詰まった下水管
詰まったポンプから取り出されたタオルなどの布類
誤った使用によるトラブルが頻発しています!