本市立川町に位置する大雲院(だいうんいん)は、江戸時代には鳥取藩の寺社の筆頭とされた天台宗の寺院です。因幡東照宮(旧樗谿(おうちだに)神社、現鳥取東照宮)を管理する「別当寺院」で、初代鳥取藩主・池田光仲(いけだ みつなか)が、曾祖父にあたる徳川家康(とくがわ いえやす)を祭るために東照宮を創始した際、因幡東照宮と一体のものとして、現在の樗谿公園・鳥取市歴史博物館(やまびこ館)一帯に整備されました。明治維新で仏教と神道が分離されると、三十六歌仙の絵馬や奉納刀などは神社に残され、歴代徳川幕府将軍の厨子(ずし)などは大雲院とともに現在地に移転しました。
大雲院には、膨大な量の東照宮や江戸時代の鳥取藩に関わる古文書、絵画、書籍、美術工芸品などが残されており、本市は平成29年度から本年度まで、9年間にわたって専門家による総合調査を実施してきました。
この調査成果をもとに、「鳥取の至宝」大雲院資料の文化財的・資料的価値を紹介し、郷土の歴史と文化の豊かさに触れる機会として、報告会を開催します。
※大雲院の本堂の拝観は随時受け付けていますが、古文書や絵画などは通常非公開となっています。調査研究のための閲覧については、本市文化財課にご相談ください。
大雲院
元三大師堂護摩壇
(がんさんだいしどう
ごまだん)
(東照宮門前より移転)
大雲院本尊
木造千手観音像
徳川家康
門松図
大雲院資料調査 成果報告会
因幡東照宮別当寺院の至宝
| 日時 | 11月15日(土) 10:30~ |
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| 会場 | さざんか会館5階大会議室 |
| 参加費 | 無料・先着順(定員200人) |
※関係図書の頒布などを予定しています
プログラム
| 10:30 | 開会 |
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| 10:40~12:00 | 第一部 絵画資料編 |
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| 門脇(かどわき)むつみさん(大阪大学教授)ほか | |||
| 13:00~14:20 | 第二部 工芸作品編 |
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| 井上一稔(いのうえ かずとし)さん(同志社大学教授)ほか | |||
| 14:30~15:50 | 第三部 歴史資料・典籍編 |
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| 岸本覚(きしもと さとる)さん(鳥取大学教授)ほか | |||
| 15:50~16:30 | 総括 |
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| 岸本覚さん・吉岡誠也(よしおか せいや)さん(文化庁文化財調査官) | |||