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− 目次 −
◆鹿野まち普請の作法
はじめに
1.まちは大切な共有財産
2.「まち普請の作法」を作った目的
3.鹿野の歴史
4.街なみ環境整備地区鹿野の位置づけ
5.住まいのつくり手・住まいの手の留意点
-コラム 鹿野城下地区地価
6.まちなみ参考図集
6-1.矩計(断面)
6-2.天空率はまちなみ形成の重要な要素
6-3.格子戸
6-4.腕木
6-5.持送
6-6.床下換気口
6-7.車庫の目隠し
7.鹿野まちなみ整備による事例
あとがき
◆資料編
◆写真編
◆まちなみマップ編
 
●まち普請の作法を作る会
●特定非営利活動法人
 いんしゅう鹿野まちづくり協議会
●鳥取市鹿野町総合支所地域振興課

〒689-0405
鳥取県鳥取市鹿野町鹿野1517

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あとがき
 鹿野の景観まちづくりは、10年に及ぶ取り組みを持続してきました。そして、今、新たなこれからの10年に向けた、再出発の時にあります。
 21世紀初頭の現在、高齢化・人口減少・生産中心社会の終焉など、大きく社会は変わろうとしています。環境を保全し生きる歓びに満ちた美しい地域を形成していく、地域循環の社会の構築に向けて、様々な取り組みが進みつつあります。
 「鹿野祭りの似合うまちづくり」は、生活の中に息づいている祭りという伝統文化の保全・再生を中心コンセプトとして、その舞台である街並みと道・水路を整える事業を、鹿野の住民と行政、大工工務店・専門家の協働で進めてきました。
 この10年の成果は、立派に実を結びつつあります。古い町家の再生だけでなく、新築住居や駐車場も街並み形成に寄与するようになりましたし、町家を活用した施設も町民のみならず、外来者をも惹きつける施設になりつつあります。まちづくりに参加する住民も増えてきていますし、休みに戻ってくる町出身者の街並みに対する評判と誇りの意識も高まりつつあります。今や、県内でも有数の街並みまちづくりと評価されるようになりました。
 しかし、鹿野の景観まちづくりは、まだまだ、多くの課題を抱えています。
 例えば、道やポケットパーク、ウェルカムライトの灯籠は美しくなりましたが、水路の整備は今後の課題です。空き家を利用した福祉施設も必要です。美しい城山や里山景観を生かすことも課題です。景観法の活用も日程にのせる必要があります。そして、何よりも、これからの住民の住まいづくりに、より美しい鹿野の街並みを形成していくようなしっかりとした取り組みが求められます。
 今回、策定した鹿野の「まち普請の作法」は、住民の皆さん一人一人の住まいづくりが、鹿野の街並み形成につながり、よりよい地域を形成していくための指針をとりまとめたものです。これが、住民の皆さんに共有され、鹿野の共有資産としての街並みがよりよく発展していくことを期待します。旧城下町地区だけでなく、町内全域にわたって、皆さん一人一人の住まいづくりが、今後の10年を経て、美しい自然と調和した街並みと集落景観を実現出来ればと、期待します。
まち普請の作法を作る会 評議方(アドバイザー)
鳥取環境大学・環境デザイン学科・教授
東樋口 護