本文
春から秋にかけては、ダニや蚊が活発に活動する時期となります。
ダニや蚊は、感染症の原因となるウイルスなどの病原体を保有していることがあり、病原体を持っているダニや蚊にヒトが咬まれることによっていろいろな感染症を発症する場合があります。
また、海外の熱帯・亜熱帯地域でダニや蚊に咬まれることにより、日本では通常見られないようなさまざまな感染症に感染するおそれがあります。
ダニや蚊に咬まれやすい屋外での活動(山登りやキャンプなどのレジャー、畑仕事や墓地の掃除など)をするときや、流行地域へ渡航されるときは、虫よけスプレー等の活用、長袖・長ズボンの着用などにより、ダニや蚊に咬まれないように注意しましょう。
また、屋外活動後や流行地域からの帰国後に発熱、発疹、関節痛などの蚊媒介感染症が疑われる症状が出た場合は、早急に医療機関を受診してください。併せて、国内でも蚊に刺されない対策をお願いします。
日本紅斑熱は、日本紅斑熱リケッチア(Rickettsia japonica)による感染症で、毎年、県内でも発生が見られます。
チケッチアを保有するダニに咬まれることで感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。
潜伏期間は2〜8日で、頭痛、全身倦怠感、高熱などを伴って発症し、発疹が手足等から全身に多発します。
つつがむし病は、つつがむし病リケッチア(Orientia tsutsugamushi)による感染症で、毎年のように県内でも発生が見られます。
リケッチアを保有するつつがむしに咬まれることで感染します。ヒトからヒトへの感染はありません。
潜伏期間は5〜14日で、頭痛、全身倦怠感、発熱などを伴って発症し、発疹は顔面や体幹に多く出現します。
平成23年に中国で初めて特定されたSFTSウイルスに感染することにより引き起こされる病気で、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることで感染します。
ウイルス自体は以前から国内に存在していたと考えられますが、平成25年1月に山口県で国内初の感染事例が確認されて以降、毎年60〜90名前後の患者が報告されていました。近年、患者報告数、患者報告地域が拡大傾向にあり、令和7年は全国で191名、鳥取県内では3名の報告がありました(令和7年感染症発生動向調査第52週速報値)。
多くの場合、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染しますが、まれに血液等の患者体液との接触によりヒト型ヒトへの感染も報告されています。
また、SFTSはネコやイヌなどの動物でも感染・発症することがあります。発症した動物の血液や体液などから獣医療従事者や飼い主などが感染する例も報告されています。
マダニに咬まれてから6日から2週間程度の潜伏期間を経て、主に発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、複数)が出現し、ときに頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)を起こします。
治療は主に対症療法ですが、条件によっては医師の判断によりアビガンが用いられることがあります。
→ 鳥取県健康政策課公式ウェブサイトへリンク<外部リンク>
ダニや蚊が多く生息する場所へ立ち入るとき、感染症が流行している地域へ旅行するときなどには、ダニや蚊に咬まれないよう特に気をつけて対策を行いましょう。